「書かれることのなかった小説」#シロクマ文芸部
7/11追記
少し修正(二行目だけ)。関連のありそうな記事のリンクを追加。
私の日々にヒビが入ったのは日比野に出会ったあの日からだった。
そう書き出した原稿だったが、すぐに文章に棒線を入れて消した。「あなたの日常を書いてください。次にそこから少し逸脱した話を書いてみてください。それはもう、小説になっています」そんなことを言う講師の口車に乗せられて書こうとした初めての小説は、自分自身のことをありのまま書けない事情があるから、駄洒落で誤魔化してしまった。
自分で添削して