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雨と風、地図描き、アニさんの本と猫の写真の日

2024年3月12日(火曜日)雨と風
【仲春・啓蟄の初侯】第八候・桃始笑・三日目


朝から地図描き

朝から強い雨と風。今日もハースのキンカンが揺れてるんだろう。晴耕雨読というわけではないが、今日は朝から地図書きをがんばった(ている)。

今日書いている地図はwebサイトの地図なので、いわゆる地形図ではないのだが、書いている時の気分や使っている脳みその部分が同じな気がする。多分脳は同じものだと思っているんだろう。

新しいwebサイトを作るために、現在のサイトを測量して描いている地図なのだが、地図にして俯瞰すると、いろいろ発見があってやはり面白い。実はテープおこしをしているときの感覚にも近い。作業を通して、対象への理解が深まっていく。成果物はもちろんそれで役に立つものなんだけど、作っている最中に、携わっている人が成長してしまうのも無視できない機能だ。

カメラは撮る人を写しているんだ

最近、ワタナベアニ(ロバート・ツルッパゲさん)さんが「カメラは、撮る人を写しているんだ。」という本を出した。良い本だった。

人生で一度でも シャッターを押したことが ある人のために。

アニさんとは20年ほど前、大学の同級生のI君の紹介でお話をした。その後、クルマを売ったお金でニコンの一眼レフ、D2Xを買った。アニさんがD2Xで撮ったフランスの建設現場のクレーンがとても良かったからだ。写真学校に通うような気分だった。カメラを見た友人たちは、何に使うのそれ?と怪訝そうだった。

レンズのことも露出のこともよくわからないままにその後もずいぶん撮ったのだけれど、子どもが激しく動き始めた3歳くらいの頃に、撮ることと真に一緒にいることが両立できないという問題が自分の中で解決できず、子どもと一緒にいることを選んだ。カメラを持ち歩かなくなった。

アニさんとはその後会う機会がなかったけれど、こうして20年ぶりに本の中で会えた。写るものは撮る人の中にある文学性に触発されたものだという話が大変面白かった。また、文学性に触発されて撮ることと、見たことがある絵との連想で撮ってしまうことは全然違うという指摘も良かった。

写真は目の前にあるものしか撮れないから、体をそこへ運ぶ行為と深い関係がある。そこで見つけた愛するものの、どこががどのように愛らしいのか、それがちゃんと写っているかどうかが僕にとっての良い写真だということがわかった。

あなたにらんでますけど、
それは俺の洗濯カゴで、
しかも乾燥機から出したばかりの
ふわふわのバスタオルが入ってるんですけど、
もう夜だし、雨だし、許す

アマゾンでこの本を買うと、アニさんのデジタル写真が5枚ついてきます。モニタで見て、あのフランスのクレーンの味わいを思い出したよ。

ではまた明日!

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