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話を聞かない母

遠方に住む母。ここ何年も私は月に一回の頻度で電話をかけている。元気かなと気になるから。そして早く電話が終わるかなと気になる。
母は毎回軽く一時間は自分の話を話し続ける。長いときはもっと。
私の電話の前に誰かと長電話していたということも時々ある。じゃあ私との電話は長くならなそうかな?と思っても、そんなことは全くない。兎に角話し続ける。

私が自分の近況など話したいことがあっても、母の話を一方的に聞かされ続けると、もうそんな気分じゃなくなる。早く話し終わってくれ、とひたすら思い続けるのみ。

思い起こせば…。母は私が子供の時から自分の話ばかりで、私の話を聞いてくれなかった。
小中高と、友達関係や進学関係の悩み等を相談したことはない。相談しても傾聴してくれず、訳の分からない対応をしてくるから、結局自分が傷つくことが多くて。 

子供の気持ちに立って考えたり、共感なんてできなかったのか。
今になって変な母だったと思う。悪気はなかったのだろうけど。

気性の激しい母を怒らせないように、家で平穏に過ごせるようビクビクしながら過ごした結果。
自分で考えることは意味がないことだと思ってしまい。自分が何が好きなのか何に興味があるのか、考えること無く大人になって。
20代半ばから自信がないどころか、私は生きてていいのか?と存在意義まで怪しく思う。

私には何が向いてる?私のやりたいことは?どう生きる?何が好き?
自分の気持ちを伝えても良いしものだし、相手はちゃんと聞いてくれるかもよ?怖くないのかもよ?
今になって色々と気付く。

母の話を聞くことで、母の役に立ってると薄っすらと思ってたけど。
母の役に立つこと、母に好かれることを今まで考えて生きてきたけど。
母は私が40代半ばになっても結局子供の話を聞かず、自分の話ばかりで変わらない。

何してたんだ。今までの私。





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