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#98 新体力テストからマネジメントを再考する

種目を変えながら今も行われている、新体力テスト。シャトルランでヒーローになるのはサッカー部かバスケ部。百回超えなんか叩き出した日には、一日限定のモテ期突入。ソフトボール投げは、言わずもがな、野球部の独壇場。やっている側は楽しいが(楽しくない児童ももちろんいる)マネジメントする側は一苦労。しかもローテーション制で全ての学年が回ってくるから、なおのこと。


今回、私は反復横跳びの担当。反復横跳びは「数え方」「やり方」「ペアの組み方」など、マネジメントすることが多い。座学指導も難儀な下学年児童をマネジメントするには、相応のスキルが必要になる。「話を聞け!」なんて怒鳴ってしまうのは、ご時世的にご法度。今回は教室外のマネジメントを再考してみる。


今日意識したのは三点。「過度に整列させない」「完璧を求めない」「説明しすぎない」である。教師は前ならえをさせ、縦長に整列させるのが好きだ。しかし、縦長になると、相当声を張らなければならない。今はマスクもしているし。一番効率的なのが円陣だと思う。スポーツの場ではよく組まれる円陣。一体感を生むことが最大の効用だと思うが、話し手から同じ半径上にみんなが位置しているから、均一に声が届く。しかし、千里眼があるわけではないので、教師が先頭に立ち、半円を描くように児童を隊列させるのがベター案ではなかろうか。


反復横跳びは数えるのが難しい。実際、誤った数え方を指導されてきた学年もあった。瞬間的な動きなので一つ間違えれば、もうパニック。「何やってんの!」と児童を責めるのは愚の骨頂。リトライできる場を設定してあげればいいだけの話だ。ちなみに上手く数えてもらえなかった児童は、明日の昼休みにマンツーマンで私がカウントする。後に回すという英断も、時には必要だ。

説明が長い教師もいる。分かってもらいたいと思えば思うほど、エバーロング。体験が言葉に勝ることもあるのだ。「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」、山本五十六のそれである。適切な言葉で、端的に。今回は自分が実際に模範を示し、「1・2・3・・・」と児童にカウントさせた。ちょっと足が攣りそうになったのは、ナイショの話。

マネジメント力には、俯瞰的な目が必要だと思う。俯瞰的な目は経験によって培うことができる。汎用的なスキルを駆使さえすれば、経験を補うことだって可能だ。ちなみに息子は「俺は裸足でやってやったぜ!」と家でドヤ顔で話しかけてきた。息子をマネジメントするのが一番難儀だったりする・・・。

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