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#61 教員の複業とは

 教職を含めた公務員は身分が安定していると言われるが、裏を返せば、どれだけ成果をあげようと給与に大幅な反映はなされないということだ。地方公務員法第38条、営利企業等の従事制限があるから、おいそれと副業をするのは難しい。だから、金融リテラシーが高い教員は、株式投資などをしながら、資産形成を行っていく。しかし最近、直接富を生み出すことを考えるよりも、自己投資をし、スキルを高める「複業」有効なのではないかと考えるようになった。

 ヒントを与えてくれたのは、西村創一朗氏の「複業の教科書」である。そもそも複業は直接的に富を生み出すわけではないから、公務員に対しての制限がないのだ(ブログやユーチューブは収益や守秘義務のあたりで引っかかると思うが)。教員は大学を卒業してからダイレクトに教職の世界に入ることが多いので、言ってみれば世間知らず。且つ、自尊心が高い(就業時間に同僚と接する機会がなかなかないから、俯瞰的に自分を見ることができない)。退職後のキャリアを考えたときに、教職とは関係ないスキルも磨いておかないと、辛い。

 では、自分にできる複業とは何かを考えた。まず、このnote投稿は複業である。メリットは複数ある。まず、文章でアウトプットすることで、自分の取り組みを言語化でき、検証が可能になるということ。次に、様々な人の目に触れることで、何かしらのオファーをもらえるチャンスが出てくるということ。最後に、原稿を積み重ねていけば、将来何らかの形で書籍化が可能になるということ。先日、音楽熱がぶり返して、突発的にベースを購入したのも、もしかしたら複業に繋がるかもしれない。教員×note投稿者×ベースプレイヤーとしてスキルを高めていけば、藤原和博氏が提唱する「100人に1人」になれるかもしれない。

 複業のよさは、嫉妬の対象になりにくいということも挙げられる。副業はメイクマネー的な側面から、「あいつ、不動産関係で収入あるらしいよ。」なんて囁かれ、嫉妬の対象になりやすい。教員は年代で給料が割と同率なので、他人の懐事情に敏感なのである。しかし複業は、「あいつ何か面白そうなことやってんな。」と興味を持ってもらいやすいし、公明正大に公開しやすい。さらに複業は周囲を巻き込んでいけるというよさもある。法律に左右されないし。

 人生は長いのだから、目先の富に目を眩ませることなく、専業と複業のパラレル曲線を描きながら、自分を高めていくのが、新世代教員のベター・ウェイだと思うのだが、どうだろうか?

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