評価される側は何をやり遂げたのかを漏れなく話し、評価する側は何を求めているか明確にすることが大事
これは目標づくりAdvent Calendar 2024 5日目の記事です。
今回は、目標について語るときにほぼほぼセットて扱われる「評価」について書きます。
正当な評価
まず、なにをもってして「正当な評価」とするかを考えます。
個人目線でいうと、それがいい評価であるにせよ悪い評価であるにせよ納得感があることが求められます。
組織目線でいうと、組織への貢献度合いに応じた評価になっていることが正当な評価となります。
個人にとって納得感があり、組織への貢献度合いに応じた評価ができている状態は「正当な評価」と言えます。逆に、納得感・組織貢献度とのマッチングいずれかが満たされない場合、それは「不当な評価」とみなされてしまいます。
納得感が損なわれるとき
自分が生み出した成果、達成した成長、実践した組織貢献に対して評価が過小であると感じたとき、納得感は損なわれてしまいます。
組織への貢献度合いに応じた評価になっていないとき
どのような成果が期待されているのか、中長期的にはどう成長してほしいのか、そしてその組織の構成員として望ましい/望ましくないふるまいは何か。
これらが言語化され、メンバーがアクセスできるようになっている場合、つまり評価基準が明確になっている場合は組織への貢献度合いに応じた評価になっていると言えるでしょう。
これが明文化されていなかったり、されてはいるけれども実際には異なる軸で評価されていたりする場合、正当性は損なわれます。
正当に評価されるために
被評価者が正当に評価されるためには、評価軸に照らし合わせ、自身が評価対象期間に行ってきたこと、成し遂げたことを言語化していくことが大切です。
ポイントは「評価軸に照らし合わせ」というところで、このマッチングをすることで評価者にも理解できる形で自分の成果、成長、貢献を伝えることができます。
評価するのは上長なので、「上長なら自分の仕事の意義を正しく理解しているべきだ」「自分がやっていることは上長もできるはずで、細かく伝えなくてもわかるはずだ」と思われるかもしれません。確かにそういう上長だったら素敵ですよね。
けれど、自分の評価という大切なものを、上司の自分への理解度というコントロールできないものに委ねるのはリスキーです。それに、被評価者から見ると評価者は一人ですが、評価者から見ると被評価者は複数存在します。一人一人の日頃の行動、成果を観察し分析するための時間はそんなに多くありません。であれば、こちらから情報を提示していったほうが、正しく評価される確率は高まります。
正当に評価するために
まず、評価軸が明確になっていることが大切です。評価軸を拠り所に目標設定をしてそのように行動し成果を出したのに評価されない、となった場合、それを納得して受け入れることは簡単ではありません。
そして、明文化していない隠れパラメーターで評価しないことも大切です。
自由闊達に議論することを推奨しておいて歯に衣着せぬ物言いをすると評価が下げられたり、特に成果は出していなくてもなんかすごそうな雰囲気を出していたら評価されたり。
こういった評価にまつわる矛盾は、評価者が思っている以上に被評価者には伝わってしまいます。
なので、評価基準を明確にすること、それを公開することが大切です。
また、被評価者の項で「評価軸に照らし合わせて話そう」と書きましたが、必ずしも被評価者がそれをできるとは限りません。なので被評価者の成果を評価軸に照らし合わせて言語化する手伝いをするのも、評価者の大切なふるまいのひとつです。
被評価者・評価者それぞれが情報公開する
被評価者が成果、成長、貢献について明確に伝えていて、
評価者がなにをもってして評価されるか公開している。
この2つが揃うなら、納得感をもった評価、組織にとって妥当な評価、つまり「正当な評価」 は可能になります。
正当な評価は組織への貢献を促し、かつ個人のwillを満たしていきます。ぜひそこを目指して行きたいところですね。