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「いきいきしたチーム」が生まれる組織づくりをしたいという目標ができた。 #RSGT2021参加レポート

RSGT2021

去年、初めて参加したRSGT2020。あまりにも素晴らしい体験だったので、今年も絶対に参加しよう、と決めていた。

なお前回参加時のレポートはこちら。

今回はオフライン会場とオンライン会場のハイブリッド開催。私にとっては、そしておそらく多くの人にとって初めての「ハイブリッド」なカンファレンス体験となる。

オンラインとオフラインがつながった

1/6の朝、ソラシティカンファレンスセンターへと向かった。このご時世柄、オフラインでいくかオンラインでいくか、というのは直前まで迷った。
しかし、感染対策は(そもそも開催が決まった時点から)万全に取られていること、なにより自分自身が登壇の機会を得たことから、オフラインで参加することにした。

会場へ行くと、なにやら廊下に設備が持ち込まれていた。

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これはオフラインの廊下と、オンラインのDiscord上にあるバーチャル廊下チャンネルをつなぐ、という試みの震源地だ。

そう、RSGTというのは面白いイベントで、講演を聞くことが主目的ではないのだ。
いや、講演自体も素晴らしい。毎年あまたのプロポーザルが出され、その中から選び抜かれたものだけがステージに上がる。質は折り紙つきなのだ。

それでも、講演を聞かずにウロウロしている人、というのがたくさんいる不思議なイベントだ。彼らは何をしているかというと、「ギャザリング」しているのだ。
その偶発性を生み出す「廊下」のメタファーがDiscord上に立ち現われ、ついには現実の廊下とつながってしまった。しかもこれは運営が用意したものではなく、参加者である@KANE さんと @viva_tweet_x さんが自主的に行ったものなのだ。そういった自主性が発揮され、また歓迎されるのもRSGTならではだ。

この事例が象徴するように、「ハイブリッド開催はどうなるのだろう…」という疑念は、運営の皆さんの努力と、参加者たちのアイデア、行動力により払拭されていった。

ハイブリッド、いけんじゃん。

今回はじめてやったこと

今回のRSGTにおける個人的なハイライトは、自分自身の登壇だ。

自分と、自分のチームが歩んできた道について話した。
新しい価値観や概念を提案するでもない、いってしまうと愚直にスクラムと向き合い、ぶつかり、自分たちなりにモノにしていった泥臭い話だ。

自分が試行錯誤しているとき、苦しんでいるとき、また進みだす勇気をくれたのは決まって泥臭い現場の話だった。だから、自分たちの話もどこかの誰かにとってそんな存在になるのではないか。そう思ってプロポーザルを出した。

なんだが、直前まで不安でしょうがなかった。本当に誰かの役に立つのか?そもそも聞いてくれる人がいるのか?不安から、何度も練習し校正し…。

その逡巡と、前々日に @yohhatuさんと一緒に素振りした甲斐もあり、自分としてはそれなりに満足のいく話ができた。(時間いっぱいに話してしまって質問時間がとれなかった、など課題もあったが)

どこかの誰かの役に立つ、寄り添う、そんな話ができたのなら幸いである。

今回やらなかったこと

今回、「やめてみた」のは「リアルタイムにレポートを書いて公開する」ことだ。1年くらいは「瞬速レポート」にこだわっていたのだが、2021年になったのもあり、一回やめてみよう、と思ったのだ。

実験からわかったのは、リアルタイムに「外へ向けた」レポートを書こうとするのと、いったん自分の学びに集中してメモを取るのとでは向き合い方が異なる、ということだ。これはもう少し続けてみたい。

生き生きとした、心地よい状態

参加した講演については、様々な方が個別レポートを書かれている。
スライドについてはスクラムマスダーさんがまとめてくれている。

なので、私は自分が参加したことから学んだこと、という観点で感想をつづる。なお、私が参加したセッションは下記リンクのとおり。ここにOSTと、Closing Keynoteだ。(Closing Keynoteは、なんと野中郁次郎先生。)

kyon_mmさん、satoryuさん、そしてtakaking22さんの講演だったり、Closing Keynoteだったり。いたるところで「いきいきと」や「心地よい」というキーワードが立ち現われていた。

その「いきいきした」チームにいる人たちは、「チーム転職」という離れ業をやってのけている。しかも、この人たちは一人ひとりが高い能力を有している方々だ。そういった人たちが、組織の壁を越えてまでともにありたい「チーム」というものに、とても興味が湧いた。

ピーター・ドラッカーの「経営者の条件」で「組織がなくても生きていける人は少ない。そういう人たちは組織を必要としないので、独立する」というような主旨の記述がある。彼らは、後者に属するはずなのだ。

そのような強者を引き付ける引力が、kyon_mmさんのいう「深い共感」なのだろう。

そして、takaking22さんの講演が終わったあとに雑談をしながら、ふつふつと沸き上がってきたのが「自分は、そういうチームが生まれるような環境を作りたいのだ」という気持ちだ。

でも、「いきいきしたチーム」って、どうやったら生まれるんだろう?
そもそも「いきいきしている」ってなんだろう?

その答えを導き出すために力になってくれたのは、RSGTの場だった。

「いきいきしたチームが生まれる組織づくり」をOSTで話す

RSGT最終日はOSTとClosing Keynote。ハイブリッドでOSTという初めての試みはわからないことだらけで、はちゃめちゃに面白かった。

この「いきいきとするには」というトピックは多くの人に興味をもってもらえたようで、25人以上の人が集まってくれた(オンライン/オフラインあわせて)。そこで様々な発言と、私の少々強引なファシリテーションで、少し「いきいきを生み出す力」というものがわかったような気がする。

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ありがとうRSGT2021、そしてRSGT2022へ

やったことは、初めての登壇と、目標を見つけ、そこへ向かうためのヒントを探すためにOSTの力を借りたこと。
やらなかったことは、即レポを書くこと。
わかったことは、経験を言語化することで理解が深まり、自身のレベルが高まること。そして、RSGTという場はSECIスパイラルを生み出す力があること。

で、次にやることは何か。

来年のRSGTでもプロポーザルを出したい、と考えている。takaking22さんとの雑談から生まれた自身の目標である「生き生きしたチームが生まれる組織をつくる」、今年はこれを頑張ってみたい。そしてその成果をRSGTの場で話したい。

このレポートでは詳細には触れなかったが、「いきいきした」がキーワードに感じられた初日、これまでになく「テスト」に焦点があてられた2日目、そしてOSTによってオンライン/オフラインの境界が完全に決壊したうえで野中郁次郎先生が最高のKeynoteを届けてくれた最終日と、どの日も語りつくせないほどに素晴らしいものだった。

余談だが、平鍋さんの話が最高すぎて、2日目が終了したあと本屋で「知識創造企業」と「ワイズカンパニー」を衝動買いしてしまった。

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なお、実はこれを書いている最中も、RSGTは終わっていない。Discord上で参加者たちと感想戦を行っている。そんな熱量の高いRSGTが、やっぱり好きだ。

今年はハイブリッド開催で、例年以上に不確実性が高く運営の負荷も高かったと想像している。しかし、そんな苦労を感じさせないスマートな運営と、心地よい場を共に紡いでいった参加者の皆さんには感謝、感謝だ。

それではまた、来年会いましょう。

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