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2021年のベスト10

気がつけば今年で9回目となる「ゲーム、漫画、映画の個人的ベスト10」。
いろんなことがあったけど、実際に何があったかは意外と思い出せない2021年を頑張って振り返ってみる。

ルールはこれまでと一緒
・発売日や公開日は関係なし
・自分が2021年に遊んだ、読んだ、観た作品で印象に残ってるものベスト10
・ランキングの順位は適当、コメントはもっと適当

昨年のランキングはこちらから。

ゲームのベスト10

10位 帰ってきた 魔界村(PS4)
歩いているような速度のダッシュ、制御の効かないジャンプ、ザコ敵とは思えぬ強さのレッドアリーマー…など、古き悪しき難易度を受け継いだシリーズ最新作
残機制の廃止や成長システムなど「今風な遊びやすさ」はあるものの、やはり難しすぎる。令和の時代にコントローラーを投げたくなる(実際投げかけた)『あの理不尽な難易度』を楽しみたい人にのみオススメ。

9位 コーヒートーク(PS4)
PC-98時代のADVゲームを彷彿させるドット絵で描かれるた客の話を聞きながらコーヒーを出すだけのゲーム。
全体的なボリュームやストーリー分岐は物足りない。が、魅力的なキャラクター達のまったりとした会話と、こだわりを感じるBGMやSEに何とも言えない心地よさを感じた。続編も出るそうなので楽しみ。

8位 ポケモンユナイト(Switch)
お馴染みのポケモン達を操作して、お馴染みの技を使いながら5対5で戦うチーム対戦アクションゲーム。
日本では比較的馴染みのないMOBAというジャンルを、キッズでも簡単に遊べるように整えたのは見事。ただ、残念な味方とマッチングして理不尽な負け方をした時の常軌を逸したイライラ感により、ここまで順位を下げてしまった。

7位 ASTRO's PLAYROOM(PS5)
苦労して苦労して手に入れたPS5で最初に遊んだゲーム。
新コントローラー『DualSense』のデモ的なゲーム…かと思いきや、驚くほどしっかりと作り込まれた良作アクション。
また、コントローラーの性能もさることながら、全プレステファンはプレイすべきと断言できるほど『PlayStation愛』に溢れたゲームであった。

6位 GUILTY GEAR -STRIVE-(PS5)
格ゲー業界を牽引する大人気シリーズでありながら、完全新作と言えるほどシステムを一新した意欲作。
ギルティらしい新キャラに加え、豪華すぎるストーリーモードも健在。
唯一にして最大の不具合である『ブリジットが参戦していない(※12/22現在)により、惜しくもベスト5入りを逃した。今後の追加DLCにマジで期待したい。

5位 モンスターハンターライズ(Switch)
こちらも大人気シリーズながら大きく仕様を変えてきた協力アクションゲームの最新作。
ファストトラベルやガルク移動、耐性ドリンクの廃止など、快適ハンター生活を送ることができたが、これらが無い時代にはもう戻れない恐怖もある。
これまでのシリーズを一緒に戦ってきた戦友達や、知らない世界のハンター達と時間を忘れて狩りをするのは相変わらず楽しすぎる。

4位 天穂のサクナヒメ(PS4)
2021年を代表する神(さまが主人公の)ゲー。
塩や泥を使った種籾の選別法、米質に応じた田んぼの水量、脱穀・精米に適した時間帯…など、おそらく一生役に立たないが日本人としては知っておきたい知識が米のとぎ汁のように入ってくる。
『悪天候時に田んぼの様子が気になって、本編のアクションゲームに集中できない』など、唯一無二のゲーム体験を美味しく味わわせていただいた。

3位 大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟-(PS4)
魅力溢れすぎるキャラクター、素晴らしい楽曲、歯応えある(やや意地悪)な謎解き、そして心に染み渡るストーリーの傑作ミステリーADV。
自分のように初代1~3のファンで本シリーズは未プレイの人(あまりいないと思うが)には絶対にオススメ。
1の直後に2を遊べたことを考えると、リアルタイムで遊ぶよりも楽しめたのかも…。ちなみに推しCPはダントツでスサハオだった。

2位 LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶(PS5)
前作同様、キャラ良し、曲良し、話良しの傑作アクションアドベンチャー。
前作以上に犯人に共感してしまうストーリーは色々考えさせられた。学園パートも加わったボリューム感にも大満足。
これも龍如シリーズの恒例だが、とにかく先が気になって寝る間も惜しんで進めたくなるメインストーリーと、本編を止めてでもやり込みたくなるサブストーリーのバランスがたまらない。早くもター坊の次回の活躍に期待。

1位 Slay the Spire(PS4)
ローグライクとデッキ構築を掛け合わせ、驚異的なバランス調整で仕上げた傑作カードゲーム。
昨年末にインディーゲーム好きの学生に教えてもらい、年明けから遊び始めて気がついたら200時間が経っていたこのゲームが、文句なしに今年の1位だった。
クセが強いだけに好き嫌いは別れるが、一度ハマってしまうともう止められない、眠れない。
スマホを含め様々なハードで出ているので、気になる人は一度触ってみて欲しい。そして時間を溶かして欲しい。

<ゲームの所感>
今年のゲームに関するトピックスは何と言っても念願のPS5を入手できたことである。ECサイトから量販店まで、どれだけ抽選に応募しても当たらなかったPS5を入手できたワケは…書くと長いので割愛するが、とにかく苦労した。
そんなPS5だが正直言うと、最初に遊んだASTRO's PLAYROOMを大きく超えるゲーム体験は無かった気がする…。まだまだPS4〜5のマルチタイトルも多く、本当の意味で『PS5を買って良かったと思えるソフト』が出るのは、来年以降になるのかな。

ランク外で良かったのは、新規タイトルだと「Voice of Cards ドラゴンの島」「A Short Hike」「鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚」。続編やリメイク物だと「リトルナイトメア2」「ニーア レプリカント ver.1.22…」あたり。

漫画のベスト10

10位 あたしゃ川尻こだまだよ(川尻 こだま)
川尻 こだま先生の『ただれた生活』をただ眺めるだけの漫画。
書籍版は作者こだわりの絵本のような装丁で素敵。中身はやさぐれているが。
「あぁ、人間ってこんなに自堕落でも良いんだ」「でも、自分はもう少し体に気をつかおう」と、少しだけ自分に優しくなることができる大人の絵本のような作品。

9位 ジャンケットバンク(田中 一行)
わりと珍しいダーツをテーマにしたギャンブル漫画「エンバンメイズ」の作者が描く、これまた珍しい銀行員をテーマにしたギャンブル漫画。
相変わらずイカれたキャラクター達が行うイカれた頭脳戦がスリリングで楽しい。
エンバンメイズは後半ちょっと急ぎ足な感があったので、こちらは最後までじっくり描かれると良いな。

8位 アンダーニンジャ(花沢 健吾)
現代版ジャパニーズニンジャ漫画。
ミステリアスな忍者がクールに任務をこなす様子は楽しいのだが、話がなかなか進まずヤキモキする。最新巻ではいよいよ一気に進みそうだが、果たして…。
同作者の前作「アイアムアヒーロー」は個人的に少し残念なラストだったので、こちらも最後はスッキリ終わってくれることを祈りたい。

7位 カラオケ行こ!(和山 やま)
「女の園の星」と同じ作者なので読んでみたら…ほんのり香るBLと、たった1冊にこの内容を詰め込むかと唸ってしまう話の濃さで、ものすごく面白かった。
「男子中学」「ヤクザ」「カラオケ」という、ランダムで引いたカードみたいな3つを上手く紡いで仕上げる手腕には恐怖すら感じる。

6位 終の退魔師 エンダーガイスター(四方山 貴史)
しつこいくらいの映画ネタが楽しめる能力系バトル漫画。
たまたま1巻を読んでハマり、最新巻まで一気に読んでから前作「VS EVIL」があることを知り、先に読んでおけばと後悔しながら読んだがこちらも面白かった。
あと諸事情により今までの漫画ランキングには入れなかった謎のドイツ人セクシー漫画家 ゲズンタイト先生が関わっているのも気になるポイント。

5位 スキップとローファー(高松 美咲)
些細なことでいがみ合う人間関係に疲れ果てた現代人に送る『心の処方箋』のような癒し漫画。
気になる相手の連絡先を聞くタイミング、親切にしてくれた人の名前を覚える大切さ、好きな相手にクリスマスプレゼントのハンドクリームを自然に渡す方法…などなど、みんなが知りたいHow toが詰まった技術書とも言える。
これを日本の教科書にして、この国から争いを根絶したい。

4位 異世界もう帰りたい(ドリヤス工場)
今や星の数ほどある異世界物の中で、水木しげる風タッチで描かれる何の能力もない主人公が、何の能力にも目覚めず、何の活躍もしない(ラストに少しだけする)という異色作品。
同ジャンルでは「烈海王は異世界転生しても〜」も良かったが、あまりに異色なこちらを選んだ。なぜか終盤はナウシカ(漫画版)みたいな展開になるが、最初から最後まで楽しく読むことができた。

3位 ハイパーインフレーション(住吉 九)
生殖能力と引き換えに「体から紙幣を放出できる能力」を手に入れたショタが、イキ顔で金を出しながら悪と戦う頭脳戦バトル漫画。と…テキストにしただけで、この漫画のイカれ具合がよく分かる。
シリアスな展開とシュールなギャグが混ざり合い「自分は今、何を読まされているんだ」という感覚に陥る時が何度かあった。
ジャンプ+の新規連載枠では「ダンダダン」も大変面白かったが、インパクトが凄すぎてこちらをランクインしてしまった。後悔はしている。

2位 ルックバック(藤本 タツキ)
自分のランキングでは2019年の「チェンソーマン(2位)」、2016年の「ファイアパンチ(1位)」に続く、3度目のランクインとなる同作者。
全143ページが14.3ページくらいに感じるほどアッと言う間に、息をするのも忘れて読んでしまった。数分間の衝撃度だけで言えば2021年で一番だったかも。
チェンソーマンのレビューで『読む映画』というワードをたまに見かけるが、まさにそれ。藤本タツキ先生は『描く映画監督』である。

1位 かげきしょうじょ!!(斉木 久美子)
昨年の「メイドインアビス」と同じく、今更それ読んだのかよ部門受賞 + 2021年の漫画ランキング1位のW受賞となった。
友人の影響で昨年くらいから宝塚歌劇に浅くハマっていた自分には、ドンピシャでハートを貫かれた。
とにかく主人公達が健気で、尊く、美しい。素晴らしさを皆に伝えたすぎてプレゼンまでしたのも、この漫画だけ。
前日弾となる「シーズンゼロ」はもちろん、今年作られたアニメ版も腰が抜けるほど尊い作品であった。

<漫画の所感>
相変わらず「ジャンプ+」作品の強いランキングになってしまった。3位のところでも書いたけど「ダンダダン」は本当に面白かった。
ランク外で他に良かったのは「ハイスコアガール DASH」」「数学ゴールデン」「トリリオンゲーム」「作りたい女と食べたい女」あたり。

あと、2021年の漫画界で言うと漫画家の訃報が記憶に残る。さいとう・たかを先生、白土三平先生、古谷三敏先生などの大御所は、いずれも父親の漫画で子供の頃によく読んでいた。
そして何より三浦建太郎先生。
よくマイベスト漫画に「ドラえもん」を挙げている自分だが、じつは原作漫画にハマったのは高校3年の頃と(他のドラファンと比べると)かなり遅く、それまでのマイベストは「ベルセルク」だったのだ。
中学の時に出会い、以来30年近く楽しんでいた作品が未完で終わってしまうのは、この上なく悲しい。キャスカの記憶が戻るところまで描かれたのはせめてもの救いであるが、たとえ完結はしていなくても永遠に語り継がれる漫画だと思う。

映画のベスト10

10位 100日間生きたワニ
いろいろあって原作&映画ともにズタボロに叩かれてしまった問題作。
であるが、自分はどちらも楽しめた。とくに連載2日目に出会い99日間楽しませてもらった原作漫画には思い入れもある。
この映画も決して悪くなかった。全体の尺や構成、新キャラも含めて、作者が伝えたかったことが上手く映像化できていたんじゃないかな。

9位 機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ
本作の公開に向けて数週間前からファースト、Z、逆シャアだけ復習しておいたのだが…さすがに疲れた。。
とにかくモビルスーツによる戦闘シーンの作画が凄まじく「ついに宇宙世紀の表現が21世紀の技術で可能になった」と感じた。
3部作の序章なので、ストーリー的にはまだまだこれからと言うところで終わる。続きに期待。あとギギ可愛かった。

8位 クレヨンしんちゃん 謎メキ! 花の天カス学園
子供向けギャグアニメでありながら、ミスリードも効いた本格ミステリー作品。
同じくミステリーの「名探偵コナン 緋色の弾丸」も推しの世良ちゃんが活躍するので、どちらをランクインさせるか悩んだが…後半の盛り上がりでこっちを選んだ。
かなり難易度の高い「ダイイング・メッセージの謎」が出てくるが、ドラえもんファンであれば解けるかもしれない。

7位 フリー・ガイ
ゲームの世界を舞台にモブキャラが頑張る、心温まるハートフルモブ映画。
ややオーソドックスな展開だったり、ある程度のゲーム知識が求められたりするが、後半の盛り上がりには手に汗握った。
ネタバレになるから言えないが、ラストに映画好き必見の激熱シーンがある。
続編が出るかは分からないが、もし出たら期待したい。

6位 シャン・チー / テン・リングスの伝説
マーベルから新たに生まれた次世代カンフーアクション映画。
フリー・ガイ以上にモブ感が溢れる(※褒めてる)主人公による、ハチャメチャにカッコ良いアクションに痺れた。
元気に動き回るトニー・レオンやミシェル・ヨーが見れたのも嬉しかった。
テン・リングスがすごく便利なので、自分もツー・リングスくらい欲しい。

5位 マリグナント 狂暴な悪夢
2021年の「その展開、絶対に予想できないわ部門」受賞作品。
「SAWの監督の新作がとにかく凄い」と聞いて観に行ったら…自分が求めていたのはまったく違う凄さだった。ジャンルはよく分からないけど、友達が言ってた「ホラー版アナ雪」って表現が一番しっくりきた。
「何でもいいからとにかく凄い映画が観たい人」は、絶対にネタバレを読まずに観て欲しい。それ以外の人はネタバレだけ読んで欲しい。

4位 オールド
鬼才シャマラン監督の新作はシャマランにしか撮ることが出来ない極上の謎解き脱出スリラー作品だった。
一応ハッピーエンド(?)だけど、とにかく観終わった後の疲労感がすごい。映画館を出た時は2〜3歳老けた気がした。
近いジャンルでは「プラットフォーム」「ビバリウム」などもかなり面白かったが、ラストのスッキリ度でこちらを選んだ。

3位 映画大好きポンポさん
原作の漫画は未読で鑑賞したが、映画に対する夢と愛と狂気の詰まった傑作アニメ映画だった。
タイトル通りの映画好きはもちろん、何かしらモノづくりに関わるクリエイターには刺さるんじゃないかな。
至言・名言のオンパレードに、息もつかせないテンポの展開の良さ、そしてあのラスト。完璧な「90分」の使い方であった。

2位 ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結
ノリ良し、キャラ良し、グロさ良しで、オープニング(とくにタイトルの出し方が最高)からスタッフロールまで、とにかくメチャクソ面白かった
同じ題材でも監督が違うだけで、ここまで映画とは面白くなるのか。ジャームズ・ガン監督はR指定で好き勝手にやる方が持ち味出るんじゃないのかな。
同じチーム(ほとんど死んだけど)での次のミッションにぜひ期待したい。

1位 シン・エヴァンゲリオン劇場版:||
ちょうどシンジくんくらいの歳にTVアニメ版を観始めた自分にとって、この映画は『26年間、エヴァンゲリオンについて考えたり感じたりしたこと』に対する答え合わせであった。
個人の感想を書くにはあと5000文字くらいかかるので控えるが、上記の答え合わせの結果は『正解』だったと思う。
26年もの間、作品のテーマや本質がブレることなく、メインキャストが一人も欠けることなく、カヲシンやマリアスという希望を与えたくれた、すべてのエヴァンゲリオンに「ありがとう」と言いたい。

<映画の所感>
2021年に映画館で映画を観た回数は36回だった(内9回がエヴァだが)
2019年は50本だったのが去年は28本まで落ちていたので、世の中の状況と合わせて少し回復してきたのかな。
去年に引き続き古い映画をリバイバル上映してくれるのもの良い。「カリオストロの城」「ドラえもん のび太の宇宙小戦争」が劇場で観れたのは最高だった。

ランク外で良かったのは「竜とそばかすの姫」「アイの歌声を聴かせて」「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」「トムとジェリー」「007 / ノー・タイム・トゥ・ダイ」あたり。

さいごに

以上、2021年のベスト10だった。
このランキング、いつもダラダラ書いてしまい年明けの更新になるのが恒例だが…今年はQUMZINEさんのアドベントカレンダーに参加することで年内に書くことが出来た(それでもギリギリの入稿になってしまい、申し訳ありませんでした…)

いまだ何が起きるか分からない混沌とした世の中だが、引き続き「楽しくワクワクする時間」を1秒でも増やしていきたい。

2022年も素敵な作品にたくさん出会えますように。

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