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【イラストテクニック】配色に迷う時、意味のある「色」の使い方をしてみませんか?

5、6分くらいでザーッと読めると思うので、少しだけお付き合い頂ければと思います。

こんにちは。
今日は色の話を少しやりたいと思います。

タイトルは「イラストテクニック」としてますが、もちろんデザインにも活かせます。

多くの人の悩み「色使い」

人に多くデザインやイラストを教えてると、かなりの人が「色の使い方」で悩んでる事が分かります。
ラフや下書き、webで言うとワイヤーフレームの段階では、かなりいい感じの画(絵)になってるのに、実際に色を置いてみると「なんか違う…」となる事が多いんじゃないでしょうか?

なぜそうなってしまうのか、その原因の一つには「色の設計、色のデザイン」ができない事が多いです。

下書きの段階で、つまり「線での設計、線でのデザイン」が出来てるのにも関わらず、配色に関しては「とりあえず線ができてから」としてしまう人が多いんですね。

確かに、線を描いてる段階では線に集中した方が良い。僕もそうです。

しかし、どうしても商業レベルのデザイン・イラストにしようと思うと、基本的には

「色は必須、色デザインは必須」

となります。
もちろん、白と黒だけで魅せるようなモノを作る人もいますが、そういう方はどちらかというと「作家」寄りの方だと思います。

なので、今回はその「色設計・色デザイン」の考え方・アイデアの中の一つで「補色」を使った方法を紹介したいと思います。

補色とは?

色の組み合わせの種類に「補色」と言うものがあります。

色を区別するときに、「色相環」という絵の具のパレットのようなものがあり、一般的にそれは円で表されたりします。

呼び方は割とどうでもいいのですが、ざっくり言うとほとんどの色はこの円のなかのどこかの点で表される事ができます。

つまり配色をする時

基本的にはこの色相環のどこかから色から選ぶ事になる

という事です。

まぁ、ある程度イラスト描いたり、デザインしたりしてる方からすれば、んな事分かっとるわい!という感じかも知れません。(※今回、彩度・明度等のややこしいものはちょっと置いときますね。)

ただこの「色相環」を見ても一体どの色を選べばいいかわからない。な~んとなく好きな色を選んで置いちゃうから、どうしても最終微妙なできになる…という事が起こります。

そこで、それが起こらないようにする色デザインの一つが補色という考え方です。

「補色」というのは、上の「色相環」を見たときに、反対の位置にある色の事です。

色相環を時計に見立てるなら、

・12時のところ(黄色)と6時のところ(濃い青)

・3時のところ(ピンク)と9時のところ(明るい緑)

みたいな感じです。この2つの色は、色々特性(混ぜると灰色になるとか目が捉える残像の色)を持ってますが、今回はもっとシンプルな使い方を考えてみます。

補色の効果的な使い方「互いに強調しあう」

ではこの「補色」、最もわかりやすい使い方、それは

「互いに強調しあう」

という点です。つまり、同時に存在しても喧嘩せず、お互いが引き立て合うという特性があるんですね。

なるほどなるほど…ただ、聞いたことある人は特に「それは知ってるけどいまいち使い方わかんないよ!」という人が多いかも知れませんし、教本なんかでも、この説明があるだけで、じゃあ具体的にどう活かせばいいのか分からないものが多いんじゃないでしょうか?

ではやっと、「補色の意味のある使い方」本題です。

主役にライバルがいる時は、「補色」

イラストやデザインには「主題」または「主役」があります。

その「主役」や「主題」の色は、あなたがベストだと思う色を選択していいかと思います。

そして、その「主役」や「主題」

ライバル関係のもの、相反するもの

が存在する時、「補色」を使ってみましょう。

例えば見せたい主題を「赤」にするなら「水色っぽい青」、「紫」にするなら「緑っぽい黄色」といった感じです。

この時、「色相環」が真価を発揮するわけです。

もっと具体的に、わかりやすくライバル関係になっている配色デザインを見てみましょう。

例えば、ドラゴンボール

悟空とベジータを見てみましょう。

悟空の道着がオレンジに対して、ベジータは青っぽい戦闘服を着てます。

引用:ドラゴンボール 悟空とベジータ

例えばナルト。

ナルトとサスケ。ナルトはオレンジに対して、サスケは青っぽい色の服を着てます。

引用:ナルト ナルトとサスケ

他にも沢山あります。

任天堂のゲームのマリオ。

「マリオ(明るい赤)← 補色関係 → ルイージ(明るい緑)」

「ワリオ(くすんだ黄色)← 補色関係 → ワルイージ(深い紫)」

という色デザインになってますよね。

このようにして

互いにライバルとなるもの、相反するもの、お互いを強調したいもの

を表現する時、補色を使うと、主役もライバルもお互いに際立てる事ができます。

今回はキャラクターで例を取りましたが、デザインでも同じ要領です。

この方法を知ってると、ちゃんと説明できる色デザインになるかと思うので、もし色で悩んでいる人は、試してみてもらっても良いかも知れません。


少し長くなりましたが、今回はこの辺で。

それではまた。ありがとうございました。


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