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インテルのCPU企業の買収はエヌビディアへの嫌がらせ?

結論: nVIDIAのARM買収自体を止めれれる嫌がらせではない

🟩ARMのライバルの買収を企む?

インテルがRISC-Vベースのプロセッサの開発企業 SiFiveを20億米ドルで買収を検討している 
**インテルとSiFive共にこの件にコメントはしていない

https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-06-10/chipmaker-sifive-is-said-to-draw-intel-takeover-interest

ARM買収後のエヌビディアと連携を望まないARMの顧客を狙ったもの、
つまりARM買収自体を妨害する動きではない

🟩ARMの独占に対抗するもの

ARMはスマートフォン市場の約95%を占め、500を超える企業から年間220億個以上のARMのCPUを搭載したチップが出荷されている

ARMは命令セットアーキテクチャ(ISA)使用のロイヤルティを得るビジネスで、モノ作りはしていない
一方半導体メーカーからは、独占的なARMへのロイヤリティに脅威を感じていて、無償でオープンなISAであるがRISC-Vに注目されていた

これはエヌビディアのARM買収以前からの話であり、インテルの買収の動機にはなっていないはず

🟩ARMのエヌビディア買収によるリスク

エヌビディアがチップメーカであること

ARMは独占的であるがIPのライセンスするだけで、チップメーカーからは競合となっていなかった
今回エヌビディアが買収することでARMの中立性を各チップメーカーが不安視している

エヌビディアが米国企業であること

ARMは英国企業として米国輸出規制の対象にならなずファーウェイにチップをライセンスすることができたが
エヌビディアは米国企業であるため、規制の対象となる可能性が高い

これら背景からオープンISAであるRISC-Vへの注目はさらに高まっている
さらにRISC-Vはスイスに拠点を置いていて中立性という意味では抜群

🟩独自のCPUを持つインテルには関係ないリスク

エヌビディアが買収するリスクは独自のCPUを持つインテルには関係ない
なぜこの報道があったのだろうか?

SiFiveという会社は2020年8月に6,100万ドルを調達して、
総資産1億9,000万米ドルとなり、推定5億ドルと評価されている
インテルの買収提案の20億米ドルは少し過大評価ぎみ?

この報道で利益を得るのは、既にSiFiveの株を保有している方々になる
Intel Capital、Qualcomm Ventures、SK Hynix、Western Digitalなど

とても怪しい、、、

🟩まとめ

インテルのCPU企業の買収はエヌビディアへの嫌がらせではないと思う

CPUで健全な競争が生まれることでユーザーに利便性が上がると望ましい

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