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【読書日記】手のひらでは抱えきれないくらいの大きな愛

高校生の恋愛とは純情で美しい。まっすぐに目の前の人を見ていて、そこに将来のことや雑念はなく、好きという気持ちがすべて、のように見える。

そんな気がする。

結婚や仕事、家庭のことがよぎることはなくて、ただ好きだから、一緒にいたいから、思い出をたくさん作りたいから。そうやって、誰かを愛して、時を過ごせることはすごくはかなくて尊い。


それを同じ高校に通っている主人公の親友くらいの立ち位置で見守ることができた。本の題名は『世界の中心で愛を叫ぶ』


実は映画が大好きで

ます、森山未來という俳優が好き。というか森山未來が出ている映画やそのキャスティングをした監督の作る映画が好きという感じ。

家の小さなテレビ画面から流れてくる過去の記憶や、高校時代の朔太郎(森山未來が演じている主人公)とアキ(長澤まさみが演じている主人公の好きな人)の空気感。そこにはいつも愛があふれていて、見ているだけで心が温まる。

田んぼのど真ん中をスクーターで走っているところは何回見てもにやけてしまう。


そんなことは特に考えないまま自分が図書館を歩いていると、この本を見つけた。本が元だったとは知らずに映画を観ていたので、すぐに読みたくなった。

早く全部読みたくて、3日連続で寝不足になってしまったのは、ここだけの話。


結末を知っているからつらい

本と映画の内容は少し違うとは言っても、結末は最初から分かっている。

だからこそつらかった。

これも、それも、あれも。全部いつか頭の中のアルバムのように鮮明にすべてが思い出されてしまうものになっていくんだと、分かってしまっている。


あのほこりっぽい感じも、カビっぽい感じも、夜の冷たい空気も。それぞれがはかない思い出になるのに、手に取るように思い出されてしまう。

それくらい思い出深くて、朔太郎にとっては大切な思い出。こうやって楽しいことが増えると、その分悲しみも大きくなっちゃうんだよな。と俯瞰して見てしまった自分が申し訳なるくらいには、尊い高校生の物語。

でもすごく好き。その空気は、文字で描かれている描写からその場所に自分がタイムリープしたくらいに分かる。木々の間から光も、無機質な照明も。


自分にとって、本の好きな部分はストーリーだけでなく、情景描写の美しさや細かさ、作者独特の表現みたいなところも含まれているんだと思う。



本のこと

高校2年生の朔太郎と、恋人のアキ。アキの死から、物語は始まる。ふたりの出会い、無人島への旅、そしてアキの発病、入院……。最愛の人を失うとは、どういうことなのか。日本中を涙させたラブストーリー。

小学館HP

ちなみに見出し画像は画像生成AIで作りました。便利。

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