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vol.157/ 知識は財産で、そして豊かさ

大きく真っ赤な芍薬を抱えて夫が帰ってきた。
今日は結婚式を挙げてから5年記念日。



芍薬は大人になってから好きになった花、咲かせることの難しさを知ったのもその時だった。だから何度か家に芍薬を招くものの、しっかりと咲かせてあげられたのは一度だけ。本当に咲かせることが難しいのだ。芍薬といえばこの言葉を思い出す。

立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花

これら花のように美しい女性を形容した言葉だ。そこまでの知識しかなかったけど少し調べてみたら、漢方薬の生薬の用い方を例えたものだというのだ。



「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」これは美人を形容する言葉ですが、元々は生薬の用い方をたとえたもの。
「立てば芍薬」の”立てば”はイライラとし気のたっている女性を意味し、芍薬により改善されます。芍薬の根を使うのですが、痛みを取ったり、筋肉のこわばりを取ったりします。
「座れば牡丹」の”座れば”はペタンと座ってばかりいるような女性を意味し、それは「お血(おけつ)」(お=やまいだれ+於)が原因となっていることもあります。「お血」とは、漢方で症状を表現するのに用いられる言葉のひとつで、腹部に血液が滞った状態を意味します。「お血」は牡丹の根の皮の部分(牡丹皮・ぼたんぴ)により改善されます。
「歩く姿は百合の花」は百合の花のようにナヨナヨとして歩いている様子を表現し、その場合には百合の球根を用います。
このように、それぞれの症状に合った生薬を用いると健康になれます。
つまり、「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」は、健康な女性は芍薬・牡丹・百合の花のように美しいという意味かと思います。

きもの くらち 小牧店ブログより引用


調べた中でもこちらのお着物を扱うお店で書かれたブログがピンときて、またこの立てば芍薬〜に続く牡丹のお着物紹介への流れがとっても心地よく、素敵な文章に感じられた。うまく表現できないのだが、何が言いたいかって、知識は財産だということだ。



この時代、“情報も持っているものが強者”なんて言われているし、それも一理ある。なんてったって情報戦争が世界中で勃発しているし、この後益々活発になるに違いない。

しかし情報は果たして知識だろうか?
見て聞いて、知った気になっているだけではないか?

そう自分に問う時間が必要だと感じていて。
情報を得たら自分で探ること、深掘りすること、また別の視点で捉えている意見にも目を通してみること。最初に得た情報が100%正しいとか正しくないとかいうその前に、(捻くれているかもしれないけど)疑ってみる・フェイクかもしれないを前提にして、だから自分で調べる。そんな癖を自分につけていきたいと思う今日この頃。



この立てば芍薬〜の知識を知れて、そして美しいお着物を見られたこのブログはとっても学びにもなり知識にもなった。知識は財産、財産は人を豊かにもするのだ。そして夫が抱えて帰ってきた芍薬が満開、全力で花開いた。人生で2回目の芍薬を咲かせてあげられたこと、またありがとうと言い合える人と心地よく過ごせる私は本当に幸せで豊かだ。

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