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荒井良二さんの特別講座

7月の最後の日にあとさき塾の特別講座がありました。
お会いできると思って、とても楽しみにしていたのですが、
緊急事態宣言中だったため、
残念ながらオンラインでのライブ配信でした。

それでもリアルタイムの荒井良二さんの
お話を聞けたことは本当に嬉しくて、
画面からでも荒井良二さんの生き生きとした
エネルギッシュなパワーが半端なく伝わってきました。
もしも私に人のオーラが見えたなら、
きっと荒井良二さんの後ろに
いろんな色が次々とパッと広がっていくような
大きく丸いオーラが見えたかも。

想像以上にパワフルで、自由で、
そして何よりもこの世界を楽しんでいる
雰囲気がたまらなくかっこいい。

これまでの絵本塾でのワークショップで
お話を作ること、絵本のなんたるかが
まったくわかっていない私は
自分が表現したい内容が
絵本を読み聞かせる年代の子供たちへの
メッセージとして乖離があることや
それを絵本にするには
自分にはあまりに力量がなさすぎると
思い知る日々でした。

こどもたちに向けた内容を
一生懸命考えても、
それは今の私が本当に表現したいことではなく、
所詮は付け焼き刃で考えた薄っぺらいもので、
素晴らしいものができるわけもないと
行き詰まるばかり。

それでもワークショップでのダメ出しも
厳しい言葉も、
理解できるし納得もいくし、
聞けば聞くほどなるほどと思ったりもする。

いつか私にもこどもたちに何か楽しい
メッセージを伝えたい、
自由で自分らしくいることを
楽しめる大人になってほしい。
多分そんなことを私は伝えたいのかも。

すっかり行き詰まって、
意気消沈していた私は、
荒井良二さんのお話を聞きながら、
そんな気持ちになりました。

私が荒井良二さんの絵本が好きなのは
絵がすごく自由で明るくて温かいと感じるし、
絵本なのに決して子供を子供扱いしていない
対等に扱っている感じがするところ。
それは大人の私の心にも刺さる内容で、
じんわりこの世界は素晴らしいと感じさせてくれます。

いつかは私もそんなお話を考えたいと思うものの、
自分の心の中を覗くと
私が今伝えたいことが消化不良気味に
まだ無残に散らばっている。

今はまだこれを自分の中で完成させたいと
しつこく思っているし、
これが今の私の伝えたいことだと思うのです。

だからまずはこれを完成させなければ。
それは小さな子供向けではないけれど、
今の自分を完結させないと次に進めそうもないから。

いきなりすごい作品を作ってしまう人も
いるかもしれないけど、
紆余曲折も寄り道も遠回りも
必要ならすればいいよね。

そんなことを考えていたら
すっかり季節は秋に差し掛かっていました。

最後に荒井良二さんに
「絵本を作る時に
大切にしていることは何ですか?」
と質問させていただくことが出来ました。

絵本にならないように作ること
最初から絵本を作るために描こうとすると
縮こまったものになるから、
もっと自分をのびのびさせたい、
そんな風に答えてくださいました。

あぁ、やっぱりそうなんだ、
私、荒井良二さんのメッセージ、
ちゃんと絵本から受け取っているかもって、
そんな風に思えて嬉しかった
特別講座でした。

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