見出し画像

『イブの前日』

リハビリの部屋では、
いつもFMラジオが流れています。
時期的に
クリスマスにちなんだ曲が目立ちます。

"Do They Know It's Christmas?"
"恋人はサンタクロース"

などといった
何年前の楽曲だっけという曲が
次々と流れてきます。
私は、
ほぼ世代なので懐かしく聞いて、
関連する時代を思い出したりしますが、
他のリハビリを受けている方は、
昭和歌謡や流行歌の時代が
主な方が多いので、
何か関連を
思い出したりしていないんだろうな。

もう退院なので、
リハビリも勿論最後。
療法士の方から、
色々やることができる人が
いなくなっちゃうなと呟かれました。
これ、
なかなか現実的なお話しなのですが、
リハビリ対象として
扱うことになる方の多くが、
高齢者となる為、
筋力の回復や他の筋肉の部位で、
回復させたい部位に
アプローチしたりするといったことが、
高齢者になると
できなかったりすることがあるそうで、
回復のリハビリが困難になることが、
少なくないそうです。
だから様々な
アプローチをしやすい年齢層の人が
いるとありがたいらしいです。

そう言えば、
現場見学の学生に対しても、
高齢者以外で、
ほぼ回復に至っている人がいるのは、
とてもありがたいと
言っていたのを思い出します。

リハビリは、
日常生活に以前のように回復すること。
その手助けをするのが、
理学・作業・言語の
各療法士なわけですから、
これから学んでいく療法士の卵に
なかなかどうしても
以前のように回復するのが
難しい方ばかりを目にさせるのは、
申し訳ないけれど
確かに望ましくはないよなぁ・・・と
感じます。
ここに限ったことなのか、
療法士の世界はこれが普通なのか
知りませんが・・・。

因みに病棟の殆どが、
高齢者の方ではありますが、
リハビリや食事の時以外、
起きていられる状態の方でも
横になって寝てしまっているのは、
回復を進めることには、
なりにくいだろうなと思っています。

本人が回復に対して、
どんな姿勢で向かうかで
辿り着く場所が、
変わってしまうかもと
思ってしまうのでした。

続く・・・

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?