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三線の調整、弦の張り替え

作家用アカウントではなくて、プライベート用のアカウントのインスタグラムにあげていた沖縄の三線のお話のまとめ。

横浜チャンプルー、カーニバル、池袋の沖縄めんそーれフェスタと、物産展の大きなイベントが数年ぶりに開催されました。

※横浜チャンプルーカーニバルは規模を縮小して昨年も開催したそうです

沖縄からの出店が集う大きな物産展は久しぶりになったのではないかと思います。池袋のサンシャインシティはビアガーデンもあって、華やいでいました。一日だけ、ものすごい豪雨で大変でした時もありましたが、それ以外は天気に恵まれて、夕暮れ時の会場の和やかな雰囲気の祭りに、少し懐かしさを感じてしまいました。めんそーれフェスタが終わった翌日から関東は梅雨入りしましたが、ちょっと早い夏を体感できたような気がします。

この2つのイベントに沖縄から出店されていた池武当新垣三線店。沖縄市松本に本店があって、うるま市にもお店があります。三線のことなら、とありますが、本当にその通りで、いろんなことを丁寧に対応してくれるので、メンテナンスも信頼の厚い良いお店です。

自分の三線の弦の張り替えをしたかったのと、もう一丁、数年前にいただいた六線を調整してもらうべく、意を決して楽器を持って行きました。

調整前の六線
これも普通に三線として弾けます

六線と言ってもカラクイは3本、弦も三本しか張ってなかったので、三線として弾くことはできていましたが、良い機会だったので、カラクイも含めてすべて取り替えてもらい、六線としてしっかり調整をしてもらったのでした。カラクイの形をすべて同じにして統一感を出したいというのは当然ありました。が、それ以上に、カラクイの強度、緩みなく弦の巻き上げ下げができる調整をしてくれるであろうという絶対的な信頼感があってのオーダー。

六線といっても、6本それぞれを調弦するわけではなく、主弦三本に対して副弦三本なので、それぞれを同じ音にするか、副弦をオクターブ上げた同音にするかが、基本のようです。

調整後
カラクイを新しく変えて弦もすべて張り替えました

使ってなかった奄美三線の弦があったので、副弦は奄美の黄色い弦にしてもらいました。オクターブ上げたら、一番細い第3弦(女絃)が切れてしまうかもしれないので、とりあえず同音にしています。慣れてきたら和音にしてみたり、主弦をオクターブ高くしてみるとか、実験的な試みはしてみたいです。
同じ音程で調弦すると、ユニゾンするので、一人で二人分の音が出せるので音は鳴ります。ただし、間違える時も二人同時なので、しっかり練習しないといけないですね(笑)

この六線、皮は人工皮ですが、貼りがそこまで強くないので、人工皮の音ではありますが、やわらかい音色です。元の持ち主の方が改造したのか、最初からそのようなオーダーで作製されたのか裏側がくり抜かれてプラグが取り付けられているので、アンプに通して音を出せる使用になっています。
DTMのインターフェースにつなげばそのまま宅録もできると思うのですが、プラグの先についているマイクの精度がわからないので、なんとも言えない感はありますが(笑)

ちなみに消音ウマといって、音を抑えて近所迷惑を気にせず弾けるありがたいものがあるのですが、三本しか弦を乗せる切れ目がないので、六線には対応してません。消音ウマに切り込み入れちゃえば良いんですけどね。家にいる時は三線で消音ウマで練習して、時々、外に出て公園やスタジオで練習する時は六線で思いっきり練習すれば良いかなと思っています。

元々持っていた三線の方の弦はパックを買って、自分で弦張り替えました。
気がつけば10年もそのまま…本来、切れなくても年一で張り替えが推奨されているというのに。10年前は店長に張り替えてもらいかつ、部当て(棹と胴の当たり方)を調整してもらい音も良くなって嬉しくて、帰ったらずっと弾いていた記憶があります。
実質、自分で張り替えるのが15年ぶりくらいかもしれないので、巻き方はレクチャーも受けて、帰ってからも動画見ました。もっと苦戦するかと思ったら、思いのほか簡単にできました。

向かって一番左の弦は練習見本に店長に結んでもらった古い弦
三本すべて自分で結びました
ずっと愛用している三線
弦の張替え前。10年前に店長に巻き上げまで含めて調整してもらった時から変わらない状態
弦張り替えました。カラクイの巻き上げも自分でやりました。

三線の初心者には弾き方以上にチューニングや弦の張り替えが不安かもしれませんが、最初は何にしても慣れが必要かと思いますが、けっこうすぐできるようになるのでは、と思います。

この10年を振り返れば、いろんなことがあって、三線を弾く時間すらもほとんどなかったというのに。沖縄の人にそもそも根付いている、流れている根底にあるグルーヴはどう頑張っても出せないまでも、身体に記憶と記録されていたものが呼び起こされて、こんな自分でも少し練習したら、いろんな曲を思い出して、指は動くし、驚きました。

実際、弾いてない時間も長いですが、やめたという概念は自分の中では存在していなくて、沖縄で三線に触った時からずっと弾き続けている、長い付き合いになる楽器ですね。六線もこの先、長く弾き続けたいですし、三線もそろそろもっと上達するために、新しいものを揃えたいなと、考えてしまいました。

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