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45.母親とは

ワタシが考える母親とは
いつでも自分よりもこどものことを一番に考え
こどもの幸せをただただ願っている
こどもが自分らしく人生を生きていってくれていれば
それが一番の自分の幸せ

そう思っていたし実際ワタシはそう感じている
間違った思想かもしれないけれど
今現在そう思っているということでご了承ください🙇‍♀️

ところがうちの妖怪ニヘラになり下がった母は
どうやらそうではなかったらしい・・・・


先にも既にふれてますが
妖怪センゴクは一言で言うと
大変昭和なワンマン頑固おやじでした

人の言うことは全く聞かず
すべて自分が正しいと思い自分が法律

うちは祖父母と4姉妹の8人家族で育ちましたので
食卓の時は大変賑やかでしたが
妖怪センゴクは楽しくおしゃべりをするワタシたちにむかって


うるさーーーーい!!!

と怒鳴り散らしていました


もう少し静かにしてくれる?
などというワンクッションはありません

いきなり怒声は日常茶飯事でした


ワタシたちは楽しく話をしていたのをやめ
急いで食事を食べ終えさーーーっと食卓を後にします


それについて
祖父母は何も言いませんし妖怪ニヘラも黙って従っているだけでした


次第に妖怪センゴクには
誰も話しかけない状況になっても
おかしくないことをセンゴク自身でやっていました


風当たりの特に強かったワタシは
小学校4年生からセンゴクを避けるようになり
中学生になることには

何かセンゴクから話しかけられると

うるせーんだよ💢

と反発していました


(当時ビーバップハイスクール全盛期でした言葉が汚くてごめんなさい🙇‍♀️)


すると
祖母があるときワタシにこう言いました


お父さんをいじめないでおくれ
おばあちゃんにとっては大切な息子なんだよ
もっとお父さんを大事にしておくれ


衝撃でした

センゴクの暴挙を間近で見ていても
ワタシの方が悪いのか
黙って従わないといけないのか


ワタシがどんな悪さをしたというのだろうか?

警察のお世話になるようなこともしていないし
周りの人に迷惑をかけたわけでもない

頭ごなしに怒鳴られるのが嫌で避けていて
それの何がいけなかったのか


ワタシのことを誰も分かってくれていない
この世に見方はいない

そう思い涙が止まらなかった


祖母はそんなワタシを見て

自分が悪かったと反省していると勘違いをし


話を聞いてくれてありがとうと
祖母も泣いた

もう訳が分からなかった


妖怪ニヘラもある意味センゴクの被害者だったとは思う

ワンマン自分勝手な夫に
口答えなど許されないという昭和な考え

こども4人を連れて離婚するなど難しいと
黙って従っているような感じだった


母親だけはいつも味方だと
勘違いしていた


妖怪ニヘラは自分を守ることで必死だった


そんなニヘラを
ワタシは心底軽蔑していて
何の感情も浮かばなくなっていった


毎回思うことは

ああ
これが母親なんだ

と思ってがっかりするだけだった


8.無理矢理お見合い で詳しく触れていますが
20歳を過ぎたあたりでセンゴクが勝手に設定した
お見合いに無理矢理行くことになった


この時は
ワタシも本気で泣いてニヘラにすがった

絶対行きたくない!
どうしてお見合いなんてしなければいけないのか
ワタシ結婚するつもりもない
横暴だ!お願い!助けて!!!!


ところがニヘラの答えは

お父さんが決めたことだから言う通りにして

そして

お母さんの顔を立てると思って我慢してとりあえず行け

と冷たく告げた

何故ワタシがニヘラの顔を立てなきゃならないのか
それすら腑に落ちなかった


この件に限らず
ニヘラは一貫してセンゴクに意見することはしなかった


ワタシと同じだ

モラオの顔色ばかり窺って
黙って言いなりになってきた
全く同じだと気が付いた時
愕然とした


あんなにニヘラのことを軽蔑していたのに
自分だって同じことをしていた
こどもを守りたい一心だったけれど
全く守れていなかった


ニヘラの
黙って言うことをきけ攻撃は
ワタシが30代になっても40代になっても50代になっても続いた

ワタシがセンゴクの言う通りにしないことに
ニヘラは腹を立て
わざわざ電話をかけてきて


お父さんに口答えしないで!
何も言い返さないで!

とヒステリックに怒られたこともあった

折しもモラオから
オマエの言うことを聞くのは癪に障る
何度も言われていたころと重なり

ああ
ワタシは何も言ってはいけないんだなと
ますます感情を心の奥底に押し殺し
黙ってハイハイと頷く人形になっていった
助けてと頼れる母はこの世には存在しなかった

50歳になっても
センゴクはワタシに命令をしてきた

例えば

今度JAで相続税や土地の税金に関しての勉強会がある
それに参加してお前も勉強しろ!

ワタシは一体何歳になるまで命令をされ続けるんだろう


体調も悪いと言っているのに
それとこれとは別とでも思っているかのような対応だった


その時もニヘラの対応は
まあ参加しているのはお年寄りばかりだと思うけど
お父さんがそう言っているから出席してちょうだい

家族総出で勉強して家のことを守ろうとしているおうちもあるのよ

そう平然と言ってきた

家族総出で税金のことや家のことを考えられるのは
家族でよくよく話し合い
皆で思いを共有しているお宅のことである
うちでそのような話し合いは一度もない

センゴクの

長女が跡を継ぐべきだ

という頭カチカチの考えで
ワタシは跡継ぎのお伺いをたてられたこともなければ
お願いされた覚えもない

意思に反して勝手にお見合いをさせられ
黙って言うことをきけとアトツギ人形のような対応を受けてきた

でも誠に残念ながら
ワタシには考える脳も
傷つく心も持った人間だった

ワタシが人間だということに
妖怪は当然半世紀以上たっても気づいていない

普通の母親ならば
センゴクがワタシの気持ちを踏みにじる行為をしようとしたとき
必死で止めるのではないか
盾になって少しでもワタシへの攻撃が和らぐよう
身を挺してくれるものではないのか?


ずっと考えてきたことだったけれど


ニヘラは
センゴクからの攻撃はさっとよけて
すべてワタシに1000パーセントの力が当たるようにしてきた


そうすることで自分自身を守ってきた
(これは心療内科の先生も同じことを言っていたから間違いない)

処世術と言ってしまえばそれまでだけど
ニヘラは
こどもよりも自分が大事だった
だから攻撃を受け続けたワタシは病気になり
ニヘラは半世紀以上センゴクといても病気になっていない

そういうことなんだ


ニヘラと笑うあの顔が
ワタシは今でもだいきらいだ





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