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アメリカの流行らないレストランの悲哀

 現在の日本食レストランで働き始めて早半年。実際には2か月近く休んでいたので実質4か月強働いている。小さな街だが小金持ちが多い街であることに加え、観光客も訪れる街なのでレストランの客層も悪くはない。少なくとも態度は。しかしこの度他のレストランで今度はサーバーとして働くことを決めた。実際に理想的な就業先が見つかるかは不明。半年前は外にでて働けるとは思っていなかった状況からの転換なので、信じられない進歩だが今では当然に思える。ここで現状を整理して記録しておく。といっても半分は愚痴・・・

 ・働いている日本食レストランに日本人は私だけ
  オーナーは韓国系(ここ数年で渡米してきた模様)
  従業員はサーバー、受付係(というなんでも屋)、
  スシシェフ(スシカウンターでスシを巻く/握る)、
  キッチン(火を使う料理を担当、メキシコ出身の非英語話者で
  構成されている)
  私が出勤するランチタイム(11:00-16:00)は各1名体制

 ・スシシェフはどこから連れてくるのか英語がほとんどできない韓国人
  どうやら皆さん”シェフハウス”と呼ばれる家でルームシェア状態
  1人を除いて皆さん面と向かって話しかけても返事してくれない
  この1人: Mr. Leeだけが親切でコミュニケーションが成り立つ
  スシシェフはスシシェフ同士で話はしているが他のメンバーと交流無し
  いじわるしたりサーバーに怒鳴ったり、命令形で話してくる人が多い
  サーバーとの関係も良くなくレストラン全体の空気も無味乾燥
  面と向かって日々無視されるとコミュニケーションする気は
  なくなってしまう

 ・昨日オーナーがチェック(給料)を私に渡すときに無言で私を見ずに
  書類だけ差し出してきて礼を言っても無視(ひどい)
  他の従業員に指示するときも強めの命令形で話をして
  (No, you do this!みたいな否定形が多すぎ・・・)
  耳にするのも気分が悪い、オーナーなら英語スキルは改善してほしい
  
 ・自身はあまり働かないのに自分でチップをできる限り独り占めする
  サーバーが複数いる、そしてオーナー側はチップの配分をサーバーに
  任せているためルールがない
  完全に働きに見合わない これが転職を決心した最大の原因

 ・流行らないレストランなので人が集まらず雇われるための競争がない
  そこがいいと思って応募したが・・・
  やる気やスキルのある人材が集まらないのでお店の雰囲気が常に暗い
  私だけが掃除などの雑務をこなしている状態
  とにかく流行らないお店で働くのはチップも少なく良いことはない
  →だから良い人材が集まらないという負のサイクル

 以前も書いたがとにかくアメリカで、とくにサービス業を起こすとき”理想的な人材”を集めてキープしておくのは非常に難しいと思われる。働くことが楽しいと思っている人に今のレストランで出会ったことがない。飲食業はまったくもって楽な仕事ではないが、この街で働くには農業か飲食業という選択肢が9割9分。ごく少数の資格や学位をもった人が教育系や役所仕事に就いている状況。私もオフィス仕事を希望するなら少なくともGED(アメリカの高校卒業程度資格)をテストを受けて取得する必要がある。日本で博士号を取得していても、アメリカの公的機関(教育系、役所系)ではアメリカの資格でないと認められない。なんと小学校の校庭で放課後に遊んでいる子供たちを見守る係でも、GEDが必須だ。身元調査がなされるのは必然だがいったい・・・
 私が働く目的は夫に借りているローン(私の両親を招待したときの費用を負担したいという私の希望で借りた数十万円)の返済だが、早く返済をして旅行資金を貯めていきたいところ。家の外にでれば必然的にストレスは貯まる。しかしそれに慣れておかないと本帰国したときに仕事に戻れなくなる気がしている。