教育実習の思い出 3 号泣と決意
学芸会当日。
つまり教育実習最終日。
前日泣きすぎたせいで目がパンパンに腫れていた。
起きた瞬間鏡を見て、ブスすぎて朝から笑ってしまった。
学校に行き教室へ行くと、子どもたちはみんなニコニコして私を迎えてくれた。
昨日あんなに泣いていたのが嘘のように晴れやかな顔をしていたので、安心した。
朝から学芸会の出番に向けて準備をした。
みんな各家庭で用意してきた白シャツに、男の子は黒いパンツ、女の子は黒いスカートに着替えて、私と担任の先生たちで用意した赤チェックの蝶ネクタイをつける。
私は一人ひとりのシャツに蝶ネクタイをつけながら
「今日は頑張ろうね」
と声をかけた。
この時点でちょっと泣きそうだった。
そして迎えた本番。
私は最前列の端の方から見るように指示され、保護者の皆様が座っている横で地べたに座って子供たちの勇姿を見ることとなった。
子供たちが整列して入場してきた瞬間からもう泣いた。早すぎ。
そして歌のイントロが流れた瞬間、教育実習の思い出が走馬灯のように脳内を駆け巡り号泣。嗚咽が止まらなかった。
でも子供たちの勇姿を見届けなければと思い、顔を拭うことをやめた。涙と鼻水をダラダラに垂らしながら子供たちが歌う姿を見ていた。
すると、歌っている最中に私の姿を見つけた1人の子供が泣き始めた。
それに気付いた隣の子供も泣き始め、そのまま続々と子供たちが泣き始めた。
最後の歌を歌い終える頃、ほとんどの子供たちが泣いていた。
そしてなんと、最後の最後に
「あのこ先生、1ヶ月間ありがとうございました!!!」
と言って子供たちが頭を下げて2年生の演目は終了した。サプライズ。
嗚咽が止まらなかった。(2回目)
2年生の出番が終わり、教室に戻って最後の帰りの会を行った。
前日に引き続き、私も子供たちも大泣き。
最後のさようならの挨拶をした瞬間、子供たちが席を立ち私を囲んで泣いて、私もまた大泣き。
学芸会当日のため、教室の後ろには保護者の皆様がいた。
保護者の皆様も私たちを見て泣いていたらしい。
かなり長いことみんなで泣いていたため、ついに教頭先生から帰るように促され、名残惜しいが見送ることになった。
子供たち保護者を昇降口まで見送り、下駄箱でお別れする時またみんなで泣いた。
そして帰って行くみんなに大きく手を振りながら泣いた。
子供たちも保護者の方も、遠くまで歩いてお互いの姿が小さくなるまでずっと手を振り続けてくれた。
職員室に戻ることになり、最後に挨拶をした。
これまたボロボロに泣いてしまって上手く喋れなかった。
私が子供たちと泣きながら下駄箱まで歩く姿を先生方は見ていたらしく、校長先生に
「あんなに子供たちに泣かれて別れを惜しまれた教育実習生はいないし、こんなに泣く教育実習生も見たことがありません」
と言われた。
先生方は笑っていた。
大学に入って初めて、充実して楽しくて成長できた毎日だった。
私はこの日、絶対に小学校の先生になろうと心に誓った。
続く
関係ないけど、今日はお笑いライブでとある芸人さんに指名されてまさかのステージ上に呼ばれてポスターをもらった。こんな経験初めてだからマジでビビったけど超嬉しかった。一生大切にする。
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