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『習慣』と『常識』と謎の細かすぎるルール時代

中学生の頃、友人に誘われてその子の家に初めてお邪魔した。
家に着いたのが朝の10時過ぎ、お邪魔して家のリビングの時計を見ると、15:40だった。
「あれ、時計おかしくない?」と聞くと、
あ~、うちは常に5時間半ずれた状態で使ってるから、これが普通やねん。
と衝撃的な回答を受けた。
僕「え、いやいやそんなんわかりにくいし、今直そうや!」
と話しても、
うちはもうこれで慣れているから触らんといて!
と言われ、早々にこの話題は崩壊した。
今になって思えば、どの家庭にも1つや2つ他人には理解しがたいマイナールールがあるように思う。
それが習慣化していればしている程、急に来た赤の他人がとやかく言ったところで、どうこうならないこと、まさに余計なお世話だったことを、この時知ったように思う。


◇「ジョーシキ」とは何なのか問題◇


大人になればなるほど、常識を求められる場面が多い。
ちなみに「常識」と辞書で引くとこのように書いてあった。

健全な一般人が共通に持っている、または持つべき普通の知識や思慮分別、社会通念ともいう

先に書いた「時計事件」も、
時計とは現在時刻に針を合わせて使うものということは、
僕(や、おそらく大多数にとって)は常識だと思っているが、この家庭では、(恐らくその常識は理解しつつも、)習慣化によって、常識が覆い被せられていたのだ。
そうなってくると湧く疑問、
常識って勝手な習慣化で吹っ飛ばせるんやっけか?


◇常識はTPOにあわせて◇


てなことを考えていたが、要するに、常識なんてものは、家の中のようなプライバシー空間なら各家庭のマイナールールや習慣化で覆い被すことはOKだが、職場や学校などではNGになること多いよね!ってな結論である。当たり前っちゃ当たり前の話。

過去に僕も職場で遭遇した、「いや私にとってはこれが常識なので」論争。
こちらが、「世間的に見てもこれが常識だろ?」と話しても、相手にその常識がない場合、これは通じない。
またはもっとタチが悪いのは、その人が同じ常識を持っているにもかかわらず、その人独自の謎の習慣化で覆い被せてしまっているケース
その習慣化が、対常識で良い方に作用していればいいが、得てしてこの手の場合、ダメな習慣化になっていることが多いように思う。

例えば昔人事で後輩社員にSNS投稿を任していた時、
平日は毎日18時に人事アカウントで投稿するルールにしよう
と決めて、彼に任せた。
ある日、会議が長引き、19時に全員で退社した。
その日彼がSNSで投稿をしていなかったので、翌日理由を聞くと、
18時に会議中で投稿出来なかったので。18時投稿と決めていたので、それを過ぎていましたし、投稿しませんでしたけど。」と言われた。
僕が「えっ、常識的に考えて、18時投稿に決めたとはいえ、その時間無理なら、会議前後に投稿しない?」と聞くと、
彼「僕の常識では言われた時間に出来ない日はしなくて良いものと思っていました」と言われた。

社内で指導・教育する立場になってからは、この手の「常識的にはこうだろ?」「いや僕にとっては違います」の押し問答に出会う頻度が増えた。


◇全部文言化、ルールがんじがらめ化の時代は嫌だなあ◇


先の後輩との押し問答もそうだが、こうなってくると、えげつなく細分化したルール作りが必要となる。
(今は飲食店を筆頭に、お店でもお客様へのルール明記が細分化していると聞く。その角度から来る?という細かすぎるクレームを言う客も増えたのが背景の一つだという。)

個人的に社内では細かすぎるルールを設けたくない派の人間だ。
大きな組織になってくると、社内のルール作り、共通認識の設定は必須だろうが、少人数の精鋭でやっている時に、これを決めるとなると、嫌気がさす。

「それくらいわかってよ!というかせめて、『これって今日は会議前に投稿した方が良いですよね?』ってコミュニケーション取ってよ。。。」と思ってしまう。
とはいえ、他責していても仕方ないので、
こういったことを防ぐ為には、全員で定期的に方向性をすり合わせ、大枠の意思を共有する必要があると感じた。
先に書いたSNSの件も、ただの業務の一環と思えば、定時後に投稿しないという選択肢もわかるが、投稿することの意義をきちんと全員が共有し、理解していれば、ものの数分で終わる投稿作業など、造作ないことだと思う。
要するにそこまで彼に腹落ちさせれてなかった自分が悪いのだ。
例えば、投稿をやめたことで新卒が取れずに社内で評価を落とすのは自分たちなわけだ。
こうした積み重ねの結果で、極論自分たちのボーナスが減り、自分たちの居場所がなくなっていく。
そんな例え話交えて話しても良かったのかもしれない。

話が脱線したが、とりわけ最近は「常識」というものがある種、崩壊しかかっているように思う。

特に仕事で感じるこの手の意思疎通の上手くいかない苛立ちは、やはりこれらを俯瞰して理解している人間が積極的に動いて、その溝を埋める作業をしないといけないと感じる。

ルールがんじがらめの、オール指示待ち組織より、個々人が目的のために最善だと思う行動を、考えて実践出来たら、どこにも負けない組織が出来るんだろうなと思った夜だった。



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