介護の話「家族の姿勢」
とある介護事業所の責任者をしながら明日から早起きに加えて瞑想が始まる男、Tatsuyaです。
先に言っておきますが、これは決して特定の誰かを非難する記事ではありません。
介護に対して希望を見出すために必要な現実を受け止めるための話です。
「地域包括支援センターからの依頼」
まぁ、依頼と言ってもお願いみたいなもの。
あるお年寄りのグループホーム入居を考えており、金銭面や環境面で悩みがあるため家族にグループホームの説明をして欲しいとのこと。
個人情報保護のため表面的な情報のみ箇条書き致します。
①年金が少ないが生活保護を受けることができない微妙な金額
②家族は金銭的な支援が難しい
③家族は遠方で緊急時の対応ができない
「現実的に答える」
キーパーソンである娘さんはグループホームへの理解がなかったため、費用と現状について説明。
グループホームの費用の内訳はーーーーーとなっています。
グループホームでは費用面を援助するサービスはなく、どうしても家族さんからの金銭的な援助が必要かと思います。地方であれば家賃が安いので入居でかる可能性はあります。
また、キーパーソンが近くにおらず通院などの対応が全て施設となるとなかなか受け入れが難しいです。
金銭的援助、必要な対応ができないということであればグループホーム入居は難しいため、ご検討いただきたく思います。
上記2点が困難ということであれば正直に申し上げて、グループホーム入居は諦めざるを得ないかと思いますので担当の地域包括さんと改めてグループホーム以外の検討をしてみてはいかがでしょうか?
とお伝えしました。
ちなみに知り合いの管理者さん達にも電話やメールで相談していて、全ての事業所が「それはさすがに無理です…」の一択でした。
「家族からの言葉」
で、返ってきた言葉がなかなかのものでした。
包括センターさんからの紹介だったので期待していました。金銭的な援助は難しいです。また新しい業者さんを紹介してもらいます。
…業者って言わないでください。
で、さすがに「期待してたのに」は余計だと思いましたし、別の相談先にそんなことを言われたくないので、
今後手を差し伸べてくれる方々に対しては「期待してたのに」「信頼してたのに」といったことは言わないようお願い申し上げます。
と返信。
もちろん前後に失礼がないような言葉を入れてますよ。
そして返ってきたのが…
絶望的な言葉ばかりで心が折れました。
本当に助けたいと思っているなら私を非難する言葉は大人としても商売をなさる方としても常識がないと思います。
文面からあれもこれもできないと言われて絶望を感じるので、少しは相手のことを考えて返答すべきではないでしょうか?
助けたいならばあなたのお仕事としても否定ではなく提案するのが筋ではないでしょうか?
また、生活保護にならないように必死に考えているので、そんな言い方も考え直した方が宜しいかと思います。
???
メールという手段で説明をして相手の情報もほとんどない中で、グループホーム入居の現状をお伝えしたら
「私は現実を聞きたいんじゃない。困ってるからなんとかして欲しいって言ってるんだ!」
と返ってきたわけです。
…何を言っているのでしょう?
自分は金銭的な負担を負えないから事業所に負担して欲しい。
自分は苦労をしたくないから事業所に無理をして欲しい。
そう言っていることに気づいていません。
大体、相談に対して事実を伝えない、ってなんの意味があるのでしょうか?
現実的なことを伝えなければ、厳しい現状を理解できないまま次の相談に期待をしてしまうため、私は必ず現実的に話します。
なので、今回はグループホーム入居が現状では不可能に近い状況であると伝えました。
ちなみにメールの最後は私が形式的に謝ったところ
「わかってくれたならいいんです。」
でした…
「終わりに」
あまりご家族さんが悪なる書き方は良くないですが、勘違いがないようにハッキリとお伝えします。
介護はボランティアでもないし家族が何もしなくていいわけじゃない。
介護サービスを商売と言うのにお金は払えない。
グループホームに入居すれば後は何もしなくていい。
大きな間違いです。
家族の姿勢が介護者のモチベーションにも大きな影響を与えます。
介護はサービス提供者と本人と家族のチームで作り上げるもの。
家族がそんな姿勢では事業所と本人に負担をかけるのみです。
これから家族の介護を考えるときは忘れないでください。
過去一長い記事となりましたが、もし最後まで読んでくれている人がいたら本当にありがとうございます!
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