膝痛について
注)本記事は、ランニング歴十数年の「ただのオッサン」の戯言に過ぎません。医学的根拠など皆無の「これって私の感想ですが何か?」
ランニングと膝痛は切っても切り離せない。膝に限らず故障に悩んでいるランナーは多いし、ランニングしたくてもできない理由として「一度走ってみたが、膝が痛くなるのでやめた」という話もよく聞く。
私も若い頃の第一期トライアスロン(デュアスロン時代)に最初の膝痛に見舞われた。当時は若さに任せてがむしゃらにレースに出てケアも何もせずただ走りまくっていたように思う。大した練習はしていなかったが、ただ「若い」というだけで5キロ20分くらいで走れていたのだから今の自分からしたら羨ましい話である。
しかしその代償として、膝裏がときおり爆弾が炸裂するかのように激痛に襲われることがあった。そしてそれは(どこかの記事に書いたと思うが)1992年の腫瘍摘出で走れなくなってからも随分長いこと続いた。結婚してから数年間はしょっちゅう「膝痛い」とこぼしていたことを嫁さんが覚えている。
当時は「もうこの膝痛は一生治らないのではないか」とさえ思っていたが、オートバイ乗りを経て17年越しに自転車に復帰した頃には、いつの間にか膝の痛みは全くなくなっていた。これで少なくとも一つ分かった。「ほっとけば治る」
次に2010年から始まった第二期ランニング時代。最初は股関節の不安もあったのでおっかなびっくり。多くてせいぜい月100キロ行くか行かないかを1年数ヶ月。それでも一応復帰初マラソンの2012鳥取マラソンでサブ4することはできた。それぐらいの負荷ではとりあえず膝痛が再発することはなかった。ここでまた一つ。「月100未満ならどうにかなる」
しかし翌年の京都マラソンで3時間33分となって俄然サブ3.5を目指しはじめた。そうすると走行距離は自然と増えて月200を伺うようになる。トライアスロンに復帰したこともあり、自転車の練習も相まって(当時は完全にヌルい練習しかしてないが)やはり次第に膝痛・足底筋膜炎・腸脛靭帯炎・アキレス腱炎・果てはハムスト肉離れまで故障のオンパレードになっていく。
この辺でわかってきたのが「月200超えるとやばい」。
故障しては一週間、また故障しては二週間、ケガになると一ヶ月休んで、といったことを散々繰り返した。せっかくしっかり練習して気合い入れて臨もうとした試合の直前に故障してDNSなんてこともあった。
そんなこんなで散々酷い目にあってきた自分が最近続けている練習ペースが月にZwift1,300kmとZwiftラン200km。若い頃からしたら故障しないのが信じられないくらいの強度と時間を掛けているが、ちょいちょい違和感が出るくらいで収まっている。
なぜか?自分なりの答えはこうだ。「走り方が変わった」から。
ランで膝が痛くなる原因は、着地衝撃を受けるからであり、それ以外の理由はたぶんない(バイクの場合、ペダリングとかクリートとかの要因がある)。しかし、トップランナーたちはみな我々アマチュアより圧倒的に速いペースで長い距離を走り込んでいる(もちろん故障に悩んでいる選手もいるが)。
その違いは何かと考えれば「どう着地するか」と、着地したときの衝撃を「どう受け止めるか」にかかってくるのではないか。
「どう着地するか」の点では、最近流行りのフォアフットが鍵だと思う。ヒールストライクで走ると、どんなにシューズの踵にクッションがあっても、衝撃がダイレクトに膝にくるのに対し、フォアフットなら一旦アキレス腱で受け止めることができる。それが全てではないにしても。
ランを再開した頃のシューズは、踵から爪先までまんべんなく減っていたが、何年も掛けてマラソンの成績が伸びるにつれて前足部が先に減るようになってきた。自分がいつの間にかフォアフットよりに勝手に移行していたのだと気づき、より速く=より強い衝撃に耐えるためにはそうならざるを得ないのではないかと思った。
次に「どう受け取めるか」だが、これは何かが体に不意に当たったらその衝撃でとても痛い思いをするのに対し「何かが当たる」と身構えていたら、おなじ衝撃でも耐えられる、という現象で説明できるのではないか。
つまり、ランニングで漫然と着地を続けているとたちまち膝が悲鳴を上げるのに対し、その速度にみあった「準備できている状態」に構えながら一歩一歩着地していれば、おなじ衝撃でも膝に対するダメージは圧倒的に少ないのではないか?
そしてそのような「走り方」というのは実は意識してなくても、長年走り込むうちに(何度も故障・怪我を経て)体が覚えていき、そのような「衝撃をただしくいなす」走り方ができるようになったのではないか・・・
年間2,000キロ超を(ある年は3,600キロも)何年も続けてきてようやくこのような境地(というと烏滸がましい限りだが)たどり着いた気がする。
あと、アイシングについても書こうと思ったけど長くなったので今日はこのへんで。
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