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「自由」を主張する

今回は、山本七平さん著の『「空気」の研究』を読んだ感想について、アウトプットします。

僕がこの本に出会ったきっかけは、一つのネット記事を見たことです。


竹槍訓練

その記事は、戦時中、アメリカ軍のB29を落とすために、竹槍訓練をしていたところ、それに対して「それはB29には届かない」と言った人が村八分にされ、非国民とまで言われたという内容でした。

普通に考えれば、空に飛んでるB29を竹槍なんかで落とせないことは今考えても誰にでもわかることですよね。

当時は他にそれに対抗する策はなく、竹槍の訓練を日本軍はするしかなかったのはその時の「空気」であり、「竹槍では落とせない」と現実的な事実を言うことは「水を差す」という表現をしてありました。

水を差した結果、「なんでそんなこと言うんだ!」「皆努力しているのに!」等と言われ、非国民扱いされたそうです。

この記事で引用?紹介?されていたのが、この『「空気」の研究』でした。


「空気」の研究

本書を書いた山本七平さんは、1921年生まれの方で、今はもう亡くなっており、この『「空気」の研究』は、1975年に書かれたものでした。

やはり、「空気」についての例で書かれていたのが当時までの出来事なので、正直読んでも僕の知らない話が多く、中々理解できないことがとてもありました。

しかし、「空気」や「水を差す」という表現については、かなり現代でも思い当たることがあり、しっくりきました。

つまり、今も昔もその「空気」の文化は変わっていないのだなと思い、びっくりしました。

そして寧ろ、現代の方がインターネットの普及などによって、「空気」の力は大きくなってきているのではないかと僕は感じています。

「空気」は「同調圧力」と言ったらわかりやすい表現かもしれないですね。少しニュアンスは違いますが。

「空気を読む」とかいう表現は、この本が起源だということも言われています。


マスク問題

僕はこの今のマスク社会も同調圧力だと思います。

今でもこそ、マスクに感染拡大防止効果がないことは多くの人が周知していますが、まだ日本では多くの人がマスクを着用しています。

特に2020〜2021年くらいの時期は特に、「マスク着用しない」「マスクは感染防止対策にならない」「緊急時代宣言中に外出する」などと発言すると、「やばいやつ」「みんな頑張って協力しているのに」「外に出るな」とか言われていました。

これこそまさに、「空気」で、マスクを未だに多くの人が着け続けているのも、同調圧力です。

本書で出てきた表現で、「今当たり前にわかることを、なぜ昔の人はあんなに必死に説明しているのか理解できない」と言ったような表現がありました。

今のマスク社会も、20年後くらいに、「マスクには感染防止効果はない!みんながマスクしているのはおかしい!」と必死に主張している人たちを見ると、「こんな当たり前のことをなんでこんなに必死に言っているんだろう?」と多くの人が思うのだろうなと思いました。


自由を主張すること

僕が本書を読んで思ったことは、「空気」に流されないで、しっかりと事実を見ることが大切だということです。

つまり、何が「空気」で、何が「事実」であるかをしっかりと見極める必要があると思いました。

しかし、著者の言いたいことは、「自由」についてでした。

少しだけ引用します。

ここまで読まれた読者は、戦後の一時期われわれが盛んに口にした「自由」とは何であったかを、すでに推察されたことと思う。それは「水を差す自由」の意味であり、これがなかったために、日本はあの破滅を招いたという反省である。

「空気」の研究

つまり、冒頭の記事の例の竹槍訓練で、水を差した人の主張が通れば、もっと違う道があったかもしれないということです。

僕の好きな活動家の藤原ひろのぶさんも、つい先日同じようなことをインスタに投稿していました。

一部引用します。

空気は本当に怖い。
接種しない事による差別もあちこちで起きた。

『圧力はかけるけど責任は本人』

結局はこれも空気で、その空気を作るのは、行き過ぎた忖度に屈して、自由を放棄した人たちなんですよね。

インスタ「ひろのぶ」より

「自由を放棄する」のも自由ですし、自由でいることもまた自由ですよね。

自分が快適に過ごすために、同調圧力に屈さずに、自由を主張(つまり水を差すこと)して生きていきたいですね。

そしてそれを受け入れる社会であって欲しいものです。


まったく、考えすぎると難しい問題だな。

感想等、下のインスタからメッセージ頂けると嬉しいです。


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