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映画館の思い出 KK from サウンドトラックナイト

サウンドトラックナイトのクルーであるKKさんの映画館の思い出を伺いました。

映画館という場所はいつの間にか私にとって、シェルターとなっていました。
ハネムーンベイビーの妊娠がわかったとき、
気が動転して気づけば座っていた
シネテリエ天神。
『ブラス』を観ました。

出産の前々日、産・人科に行った帰りに、そうだ!今のうちに行っておこう!
と思い立ち、いそいそと座った
シネテリ工天神。

『普通じゃない』を観ました。

なぜどちらもユアン・マクレガーだったのでしょう。
そんなにめっちゃくちゃ好き!!ってわけでもなかったけど。
高校を卒業し働き始めて、なにもかもをひとりで楽しめる自立した大人でいたいと始めたひとりでできるもんシリーズ。

ひとりでできるもん初レイトショーは、キノ1で観た、気狂いピエロでした。
初レイトショー初ゴダールです。
中学時代は宝塚劇場、高校時代はスポーツセンターのところのセンターシネマに
テアトル西新。

思えば小さい頃、父が時代劇好きだった為、
家族全員有無を言わさず連れて行かれた中洲の東映や東宝劇場。
なぜかかならず夜に出掛け、
行くたびにホームレスのおっちゃんが最低一人は煙草とお酒にまみれて唸っており、おまけに時代劇は首チョンパや手首チョンパに胴体チョンパ、身体の色々な部位が刀に斬り飛ばされ、小さい私にとって映画館は、暗くて恐ろしくてなんかもう帰りたいー!!って場所でした。

それがどうでしょう。

いまや完全なるマイシェルターです。
暗闇でシートに身を沈めると、そこからはもう、光に没頭するのみ。
嫌なことも素敵なこともすべてはスクリーンの中での出来事。
没頭するあまり、夢の世界まで行ってしまうことすらあるのはご愛嬌。
出てくるときには、ヤクザ映画を観てすっかり強くなった気になって肩で風切っちゃう人化します。
どれもこれも映画館っていう楽園の為せる技なのかもしれません。

サブスクリプション数あれど、映画館という場所に足を運ぶ、この喜びはたとえ
ボケたって忘れないでしょう。

映画館フォーエバー。

生きているうちにいったいあと何回通えるでしょうか。



magic fun fair 4月のポップアップ
『coffee and cinema』
4/7 (金) 12:00-17:00
4/8 (土) 12:00-19:00
貸空間shizuku(カシズク)にて

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