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"想い"を共にする。

世の中には、様々な集まりがあります。
子どもたちにとっての「学校」のように、社会の仕組みによってつどっているもの。
「職場」のように、契約によってつどっているもの。
そして、趣味の集まりや町内会のように、任意でつどっているものなどがあります。

教職員組合運動は、任意で集まるもののひとつですが、そこには「想い」による結びつきがあるという、特殊性があるような気がします。

労働組合の運動は、賃金の向上や権利の獲得、職場づくりに代表されるものが目立ちます。
一方で教職員組合は、「教育」そのものをテーマにすることが多く、「この地域で、子どもたちをどう育てていこうか」というような願いを語り合ったり、学校づくりのよりよいあり方を考えたりすることが多くあります。
教職員、いわゆる〝学校の先生〟というお仕事が、子どもたちの未来と直接むすびついているからこそ、こうしたダイナミックなテーマが運動の本質になるのです。

労働組合も、教職員組合も、「社会をよりよくしたい」という想いを、人々が共有しあうことを願って集い合う組織のひとつです。

学校も同じです。
ある学校では、年度末の方針を語り合う会議が「想いを共有し合う」ために場づくりが行われているといいます。一般的な年度末の会議は、ひとつひとつの項目・取り組み・行事について「よかったです」「改善点はここです」と細かに語られることが多いのですが、ちょっと違うというのです。

その学校では、それぞれの分掌部長が「学校を創る」「うちの学校の子どもたちをこう育てたい」という視点で語るというのです。このエピソードを教えてくれた若い先生は、『とってもダイナミックで夢がひろがる話だった』と教えてくれました。

話を教職員組合運動に戻します。
いま、運動を未来につなげるためにたくさんの工夫が試されはじめています。
ここで大切にしあいたいのは「想い」を共にするということなんだと思います。

教職員組合にはたくさんの方々が集います。
組合発足の当時に若者だった大ベテランの先生。
SNSをバリバリ使いこなせる若い世代の先生。
そして、世代が移り変わるのを自分自身の成長とともに感じている先生方もいるでしょう。

こうした様々な立場の先生方が集い合う教職員組合という場所は、「『この地域で、子どもたちをどう育てていこうか』という問い」に代表される教育条理や道理を大切にできる場所です。

教職員組合に集うひとりひとりの先生方が「自分はこんなコトができるよ。組合のみんなのために力を出せるよ」と思い合えるような知恵と工夫と、配慮を大事にしながら運動を前に進めていけたらいいなと思います。

それが「想いを共にする」ということではないでしょうか。

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