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一個人の本の購買様式について

突然ですが、個人的な本の買い方をここに記しておこうと思います。誰かの何かの参考にしてもらえると幸いです。そして、皆さんがどのように本を買っているのかを教えてもらいたいです。そのためにも自分の情報開示から始めようと思います。※電子書籍については完全に捨象したものになると思います。紙の本を買うことについて書きます。

1.いかに本と出会うか?

大きく分けて、リアルでの出会いとWebでの出会いがあると思います。具体的に言えば、リアルでの出会いとは書店や図書館などの本の実物を前にして歩き回りながら本を物色することを指し、Webでの出会いとはTwitterなどのSNSや書評ブログ、Amazonやhontoなどの購買プラットフォームで本を発見することを指します。自分はこの大きな2つの枠組みを意識して出会いの体験も楽しみたいと思っています。

・リアルでの出会い(大型書店編)
大きな柱となるのが町の大型書店です。新刊をいち早く十分な量を供給してくれます。各出版社の代表的な本をきちんとラインナップしており、歩いているだけで、本がこんなにもたくさん出版されているのだと安心することができます。本を買う人が少なくなっているという報道はもはや常態となっておりますが、休日などは大型書店はやたらと人がいて盛り上がっているように感じます。全員が全員、本を買いに来ているわけでもないのでしょうが。大型書店に行けば、特に意識しなくとも各出版社の最新出版本をチェックすることができます。今はこの本を一押ししているのだろうなと一目で把握できるのでかなり便利ですね。最新本の棚を一目見れば何となく動静をつかむことができるのが大型書店の利点だと思います。

・リアルでの出会い(古本屋さん編)
ブックオフのような大型の古本を取り扱う店舗もあれば、一人でお店番をされているような小さな古本屋さんもあります。どちらも同じような出会い体験として論じるのは困難だと思いますが、大型書店と比較して、古本を扱うかどうかという切り分けをしています。(町の古本屋さんで新刊の取り扱いがあるところもありますが、とりあえず)古本であれば、本の状態の程度によって新刊と比較して安価で購入ができるのがまず良いところですよね。ブックオフのような大きな古本店舗ではとりあえず安価に何か本を購入したいという欲望を満たすことができます。町の小さな本屋さんには店舗の選書が効いているところがあり、こんな本があるのかあと感嘆することができ、それが古本屋さん巡りの楽しさの一つになると思います。

・リアルでの出会い(図書館編)
学生の頃はとにかく図書館で本を借り続けていました。何よりもよいところは地域の図書館や大学の図書館を利用して追加費用が発生しないところですね。借りた本の返却など、マネジメントが必要な事項がありますが、かなり便利です。本を読みたいという気持ちに最も効率よく応えてくれるのが図書館ですね。古い商業流通ベースでは入手が困難な本も保管されていることもメリットのひとつです。最近は図書館に行ってないですね。どれでも借りれる本棚の前を闊歩する全能感は楽しかった記憶があります。半面、図書館は本の流動については商業ベースの書店と比較して低いですね。文化保存の観点からの運営とまた違う原理で動いているのが良い点ですが。

・Webでの出会い(Twitter編)
様々なアカウントをフォローすることで本当に多様な情報を入手することが可能です。例えば、出版社のアカウントをフォローしておけば、新刊の一押し本を紹介してもらえますし、個人の本が好きな人をフォローしておけば、その人が読んだ本をどんどんと知ることができます。自分と好みが類似している人であれば、確度高く自分が楽しむことができる本を知ることができますし、自分と好みが似ていない人であれば、これまで知ることができなかったような本にリーチすることができます。どちらも本を知る体験としては良いものだと考えますので、なるべく多様な人たちからの情報を入れるようにしたいですね。

・Webでの出会い(Amazon編)
購買のプラットフォームであるAmazonでは、買った本の履歴からおすすめの本を提示してくれたり、この本を買っている人はこんな本を買っていますよと提示をしてくれたりします。この機能は類似の興味ある本を探していくのに利点があります。ある作者の本を買って、気に入ったので他にも面白い著作ないかしらと考える時には活用すると便利です。一方で類似の本を探す点では便利でも基本的には購買を促すことを中心とした提示方法であるために、必ずしも知的な好奇心を満たしてくれるわけではありません。例えば、三島由紀夫からベイズ統計学入門がおすすめされることは稀だと思います。自分としてはこれが不満で、もっとノイジーなおすすめをしてくれないものかと常々思っています。

・本が本を呼ぶ編
もう一つ、大事な出会いを忘れていました。それは本の中で紹介される本というパターンです。例えば、参考文献として記載をされていたり、引用をされていたり、解説の中で紹介をされていたりすることがあります。面白い本の多くは過去の本たちの何らかの有形無形の影響を受けています。そうして、ある本に興味を持つと自然その周辺の本にも興味を持つことになります。それは私の内的体験として「本が本を呼ぶ」と感じられるのです。

2.いかに本を買うか?

本との出会いについてここまで書いてきました。ここからは出会ってから買うまでどう考え行動するかを書いていきたいと思います。出会いから購買までの時間がごくごく短い一目ぼれのようなものから、本を認識してから深く潜在してある時、古本屋で発見して購入することもあります。買い直すこともあれば、重複して買ってしまうこともあります。本を買うという行為も自分の読書という趣味の大きなパートを占めている気がします。

・大型書店で新刊を買う
町の大型書店へ行くことは自分のお出かけ目的の大きな一つです。何となく買い物のお出かけに出かける時にはかなりの確率で立ち寄ることになります。ここではやはり新刊がどのようなものが出ているのかしらと確認するのがメインの目的になります。そのままの流れで気になった一目惚れの新刊を買うことが多いです。基本的には立ち寄って新しめの本、すなわち古本市場に流通していないであろうなと思う本を買うのが主ですね。

・古本屋さんで古本を買う
町の古本屋さんを巡ること自体がお出かけの目的になっていることもあるくらい見て歩くことは好きですね。しかし、ここでたくさん買っているかというとそうでもない気がします。大切に思っているのはここでの偶然の出会いであり、その延長で購買をする形になると思います。古本屋で認識した本を持ち帰って購買検討するということはあまりありませんね。偶然出会う、買うか買わないか判断するという行為を楽しむというのが自分の古本屋さん巡りの楽しみです。ここでは出会いと購買行為がかなり密接につながっているように思います。

・Amazonで買う
どのような形であれ、本の存在を認識した上で、最も手軽な購買方法と認識しているのがこの方法です。自分はPrime会員となっている為、送料もあまり気にせずに、入手をしたいなと考えた本はとりあえずAmazonをチェックします。出かけることなく必要な時間に迅速に配達をしてくれるので利便性で言えば、書店に行く行為とは比較にならないほど快適だと思います。ただ本を入手するということであれば、Amazonでいいと思います。古本の取り扱いもあり、ここも良いところですね。ともかく便利それに尽きます。付加価値については多くを求めていませんが、メモ代わりに欲しいものリストに気になった本をまとめています。

・ブックオフオンラインで買う
ブックオフに行くのも好きですが、オンラインで古本をまとめて買う体験も好きでちょくちょく買ってしまいます。まとめて購入すると送料無料になるのでその送料無料となるラインまではまとめて買おうかなという気になります。基本的には古本の物量を求めての購買になります。古い著作をとりあえず買っておこうかしらということが多いですね。ドストエフスキーをとりあえず買っとくか、みたいな。そうすると積んでしまう可能性が高まりますが、家にあればいつか読むやろうという精神ですね。

大体、この4つが購入の基本ルートかなと思います。比率的には冊数で言えばブックオフオンラインで買っているのが多い気がしますが、金額で言えばAmazonで買っているのが多い気がしますね。こう考えるとほとんどの家にある本はWebで注文して届けてもらったものだと思います。単純にたくさん買うと持って帰るのが大変なので、書店で出会ったとしても、Amazonで頼めばいいかとなることも多いです。

書店に購買機能をほぼ求めておらず、本がだーっと並んでいる空間に価値があると思うので書店には行っていますが、空間を享受するには特に支払いをする必要がないので書店からすれば良いお客ではないのだろうと思います。

将来的にはオンラインで本が並んでいる空間を体験することができるようになれば、自分としてはお出かけという総合体験の優先順位は下がるでしょうね。

3.買った本はどうなるか?

ここまでの購買意思決定によって、手元に本を入手してきました。そうして本たちは本棚の上に積まれていくことになります。積んであれば、とりあえず所有している状態となりますので、いつでも読むことが可能になります。手元にある積んである本たちを見て、どれを次に読もうかしらと考えるのも良い時間ですね。購入して即読むという本もままありますが、読書の体験にはいつ読むかというのも大切な要因だと思います。家に積んであれば、ふとした瞬間にその本と「目が合う」ということがあります。これが家に本を積んでおく楽しいところだと思います。

出会ってから、購入、手元に置いておいて、読み始めて、読み終える、そして読み返す、あるいは手放す、そんな本との関わりの瞬間瞬間を楽しんでいるということが読書を趣味としている自分のあり方だと思います。もちろん人によって色々な楽しみ方があると思います。むしろ、人によって楽しみ方が違う方がいいと思います。皆さんがどのように楽しんでいるのか、というのも知ってみたいですね。

ここまで読んでいただいた方がいらっしゃいましたら、長々とお付き合いをいただきありがとうございました。改めまして御礼申し上げます。

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