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2021年9月の記事一覧
イノベーション・オブ・ライフを再読する⑦資源・プロセス・優先事項
クレイトン・クリステンセンさん「イノベーション・オブ・ライフ」を再読している。第7講「子どもたちをテセウスの船に乗せる」までを振り返る。
今回のテーマは子育てで、アウトソーシングの罠の理論と掛け合わせている。
題材になったのはインテル。ASUSがインテルのパソコン製造を少しずつアウトソーシングで引き受けていき、最終的に端末そのものを自社製造できるまでになって、いつの間にかインテルを超えるメーカ
イノベーション・オブ・ライフを再読する⑥「ジョブ理論」は人生にも生かせる
クレイトン・クリステンセンさん「イノベーション・オブ・ライフ」を再読している。133ページ、第2部「幸せな関係を築く」第6講「そのミルクシェイクは何のために雇ったのか?」までを振り返る。
前回、「イノベーションのジレンマ」は人生においても発生し得ることを学んだ。今回はクリステンセンさんのもう一つの十八番「ジョブ理論」も、人生に応用できることが明らかにされる。
ジョブ理論は、人は商品を機能や成分
イノベーション・オブ・ライフを再読する⑤人生にも「イノベーションのジレンマ」がある
クレイトン・クリステンセンさん「イノベーション・オブ・ライフ」を再読している。84ページ、第1部「幸せなキャリアを歩む」第4講「口で言ってるだけでは戦略にならない」までを振り返る。
本講は本書の代名詞的なパートといえる。クリステンセンさんの名声を確固たるものとした「イノベーションのジレンマ(イノベーターのジレンマ)」が、人生においても発生することを明らかにしているからだ。
イノベーションのジレ
イノベーション・オブ・ライフを再読する④意図的戦略と創発的戦略
クレイトン・クリステンセンさん「イノベーション・オブ・ライフ」を再読している。68ページ、第1部「幸せなキャリアを歩む」第3講「計算と幸運のバランス」までを振り返る。
前回のインセンティブとモチベーションの2分類と同様、今回も二つの概念がキーワードとして提示される。今回のテーマは「戦略」だ。
戦略には、初めから計画している「意図的戦略」と、思わぬトラブルや機会から発生する「創発的戦略」がある。
イノベーション・オブ・ライフを再読する③衛生要因と動機付け要因
クレイトン・クリステンセンさん「イノベーション・オブ・ライフ」を再読している。45ページ、第1部「幸せなキャリアを歩む」第2講「わたしたちを動かすもの」までをまとめる。
タイトル通り、第2講ではわたしたちを動かすもの、すなわちインセンティブやモチベーションと呼ばれるものに関する理論が示される。
ポイントは、インセンティブ理論とモチベーション理論が全く別物だということだ。
インセンティブ理論は
本当に興味深いことはどこにあるかーミニ読書感想「シャーロック・ホームズの冒険」角川版
本の雑誌さんがまとめた若者向けの読書案内「10代のための読書地図」で推薦されているのを見て読んだ。あまりにも有名だけに、今更読むことをためらう人もいるのではないか。「むちゃくちゃ面白かったので、これはいつ読んでも遅いということはないですよ」と伝えたい。
何がそんなに面白いかと言えば、意外にも、ホームズの事件簿には殺人事件が少ないのだ。「名探偵コナン」のイメージで、推理ミステリーには殺人事件がつき
イノベーション・オブ・ライフを再読する②答えではなく考え方を学ぶ
クレイトン・クリステンセンさんの「イノベーション・オブ・ライフ」を再読している。
18ページまでの振り返り。
第1章では、クリステンセンさんが破壊的イノベーションの理論をインテルや米・国防長官にプレゼンテーションした様子が語られる。そこで重要なのは、クリステンセンさんはあくまで「答え」ではなく「理論」を教えたということだった。
特に国防長官らは、破壊的イノベーションの話を聞いた軍人らが、対ソ
「イノベーション・オブ・ライフ」を再読する①善く生きることの難しさ
クレイトン・クリステンセンさんの「イノベーション・オブ・ライフ」を再読している。育児中にはどうしても携帯を見る以外ないときがあり(子が腕の中で寝て身動きが取れない)、その隙間時間を使っている。
イノベーション・オブ・ライフは、経営理論の研究者で「イノベーションのジレンマ」を提唱したことでも有名なクリステンセンさんが、「人生において考えるべきことは何か」を説いた本だ。
冒頭の問題提起がシンプルで
いつか君と語り合いたい本を読んでいるー「10代のための読書地図」(本の雑誌社)
本の雑誌社さんによる「10代のための読書地図」を読んだ。本当に素敵な本だった。
自分はもう10代ではないけれど、もしも10代だったら、あれもこれも読んでみたい。そう思える本がたくさん詰まっていた。
特に、小学生向け、中学生向け、高校生向け、それぞれの本をリストにしてくれた最初の特集はキラキラと輝いている。世の中にはこんなに名作があるんだな。
読み終えてからがさらに楽しい。本書に紹介された本を