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映画『富江』シリーズを語る

はじめに

烏有・Niです。映画『富江』を語ります。
また、この記事では、作品を『富江』、概念を「富江」、人物を富江もしくは川上富江と表記します。

『富江』とは?

伊藤潤二のミステリー・ホラー漫画。および、それを原作とした映画・ドラマです。
ちなみに私は漫画の原作は未読です。読みたいけど、どこで読めるかわからない🥺

令和における『富江』の受容

私はTikTokに詳しくないですが、タイムワイプという機能を使って、富江っぽい動画を撮るのが流行ってるみたい。推し⬇️

映画『富江』とそのシリーズ

1999年公開の『富江』を皮切りに全9作(内1作はドラマの再編集)が発表されています。
私は『富江』、『富江 アナザフェイス』、『富江replay』、『富江re-birth』、『富江・最終章 禁断の果実』の計5作品を観ました。まだ全部観れてない🥺
全部観れてないのには理由があり、それは『富江』シリーズを網羅できるサブスクがないからです。なので私はNetflixとYouTubeの違法アップロードで観ました。

FC2とかAVgle見て寝てばっかのお前ら他所目に
ニコニコ違法アップロード動画探る日々(地下熱)

ついでにアニメ『伊藤潤二『コレクション』』第13話も観ました。これはdアニメストアで視聴可能です。

『富江』の感想

良 す ぎ る

「富江」とは?という考察も語りたいけど、ネタバレはしたくないので、私が好きなシーン・台詞を紹介します。
まずオープニング、オレンジ色の照明、その点滅とクレジット、ギターと電子音のメロディ。良い。

主人公の泉沢月子は記憶障害のため精神科に通っており、この照明は、そこで催眠療法に用いられている。

こんな感じで使われてる。
ちなみに私が好きな登場人物は、画像の精神科医、細野辰子です。先生の台詞は深いです(語彙力)。例えば……

「あなた今、写真とか、恋人とか、そのお母さんのことだって、色々やらなきゃいけないことあるでしょ?でも、あなた、昔に戻りたがってばかりいる。そこに戻って何かやり直したいことがあるのかもしれない。けどね、過去には何もないの。厄介な自分の亡霊がいるだけ。言ってることわかるかな?」

深 い

私は精神科医・心理士のカウンセリングを受けたことがありますが、過去のことを根掘り葉掘り訊かれて、私は現在どうしようもない自分に悩んでいて、いくらでも無意識に捏造される過去の記憶なんてどうでもよくないか、と思ってました。
なので先生が「過去には何もない」と言い切ったのが驚きでした。ケースバイケースなのかな?でも現在の趣味や人間関係を重視するのは現実的で良い。

「私だってやり直したいことあるわよ。」
「どんなことですか?」
「秘密。なんか、戻りたくなくなっちゃうわね……。」

この台詞はさっきの続きで、場所は病院でなく野外でカウンセリングをしています。なぜ、この台詞が好きかというと、過去に戻ることについて語った直後に、病院に「戻りたくなくなっちゃうわね」と間髪なく語ってるのが良い。主語・述語を同じく、時間的から空間的に話題がスライドして脳が一瞬混乱する。そこが面白いと感じました。

『富江』の感想なのに細野辰子先生ばかり語ってしまった。もちろん富江の好きなシーンもあります。

「あら?痛かった?痛いはずだわ。だって、これマニキュア落としだもの。」

このシーンです。観ればわかります。面白い。
ネタバレなしで富江を語るのは難しい。ネタバレあり感想・考察もいつか書こうかな。

『富江 アナザフェイス』『富江replay』『富江 re-birth』の感想

『富江』の感想はまだまだあるのですが、これらの映画の感想はぶっちゃけあまりないです。私は『富江』を補完する作品として観ました。面白いは面白いです。

まずアナザフェイス 、これはドラマ3エピソードをまとめたものです。エピソード1は主人公と富江が学生の設定で原作に近いのかな?世にも奇妙な物語が好きな人に合いそうな作品です。

次にリプレイ、これは観なくていいです。私はたまたま山口紗弥加が好きだったので最後まで観れました。余談ですが富江というかホラー映画は若手女優の登竜門的な存在のようですね。他の作品でも現役で活躍されている女優の若かりし頃が確認できます。

最後にリバース、これは映画的にはつまらないかもしれませんが、1作目の『富江』で抽象的だった表現を恋愛に焦点を当てて解釈したような作品なので、概念としての「富江」にハマった方には、ぜひ観てほしいです。

『富江』の映画シリーズはそれぞれ独立した作品から成っているので観る順番は自由です。ぜひ気になった作品から観ておくれ。

『富江・最終章 禁断の果実』の感想

なぜ、この作品を上の3作品といっしょに語らなかったか、それは……

面 白 い か ら

です。
Filmarksの評価もシリーズ最高です。それでも3.0。
Wikipediaを見ると……

ロリータとレズビアンをテーマとしており、富江と登美恵の絡みを強調している。人間関係の描写に注力しているため、他の作品よりもホラー性は薄くなっている。

レズビアンがテーマの『富江』、つまらないわけがない。
主人公の名前が登美恵(とみえ)ってヤバくないですか?彼女を演じるのが宮崎あおいって『NANA』じゃん
主人公は宗教画をコレクションしてる小説家志望って三島由紀夫じゃん
地味に(派手に)主人公の父親を國村隼が演じてます。
1作目の『富江』の次に好きで、おすすめの作品です。

おわりに

とりあえず観た作品はネタバレなしの範囲内では語れました。
個人的には原作を読んだり映画の残り4作品を観たりしていきます。
ちなみに『富江』の映画は2011年から1本も撮られてません。嘘だろ……。令和に『富江』を撮るとなると富江は誰が演じるんだろ?富江の難しいところは台詞ががっつりあるところだよな。
供給がない期間は妄想で欲を埋めていようかな。

富江が4℃のネックレスをプレゼントされたらどうするだろう?


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