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大原の補足と問題数

以前、このnoteで紹介した大原の問題集

ですが、今年の民法の問題集(2024年度版)の問題数が昨年度(2023年)よりも、200ほど、減少していることがわかりました。この問題集は大原の通学生も使用している教材なので、それなりに厳選した上でということだと思いますが。

肢別本だと、網羅性が低いので、オススメしないと言っているのですが、これだと、肢別本とそれほど変わらない問題数になってしまいます(民法だけだと)。ただ、肢別本に限らず、過去問というのは、

類似問題で被っているものが結構あるのに、特定の分野の問題は欠如している

場合が、どの試験でもあります。そりゃ、過去問なのですから、過去に一度でも出題されていない限り、そういうことはあり得るわけですし、何度も出題されているところは、当然、被ってくるでしょう。そのため、過去問を学習に使う場合は以下の工夫がどうしても必要になってきます。

被っている問題を省いて、一つに絞る。->じゃないと時間負けするから。
扱っていない分野を他の問題集などで補う(他資格問題や出版社のオリジナル問題や予想問題、自作などで)->じゃないと、穴だらけになるから。

①は問題集さえあれば出来るのですが、②の場合、論点が全て網羅されている資料が必要です。通常は詳細なテキストになると思いますが、行政書士の場合、穴だらけの総合テキストを使っている(これは通信教育などでも同じようです)ので、どこが、抜けているのか、わからないわけです。そのため、

本番で穴だらけ、運頼み

になってしまうわけです。しかし、詳細なテキストがあっても、今度はそれを十分に理解、暗記するだけの時間は普通はありません。大事な事は

合格すること

であって、

特定の科目だけを完璧に仕上げることではない

んです。このジレンマはあらゆる試験で、受験生を悩ませるものになっていて、

ちょうどよい量&質の問題集やテキスト

が欲しいと皆、思っているところだと思います。そこで、少しでもそれに近づけるために、すべきこととして、

得点源になっている問題数が多い科目(普通は行政法と民法)だけはそれなりに詳細が書いてあるテキストを買って、なるべく全範囲が網羅されている問題集を入手すること

になります。そこで、去年までは大原だったんですが、今年からは大原+アルファになるかもしれません。もちろん、今年の大原が本当に必要十分のちょうどよい内容に厳選されていれば問題ないのですが。ただ、肢別本の問題数では足らないので、それとほぼ変わらない問題数だとすれば、いくら厳選と言っても、絶対数は足らないと思います。

私自身は去年、大原ではなく、肢別本を先にやってから、問題数の足りなさに気づいたので、宅建の問題で補充したのですが、今年も大原にプラスして、何らかの工夫が必要なのかもしれません。

アプリを使っている人は、2024年度が出た時に問題を更新出来るようですが、更新する前に、問題数を確かめた方がいいかもしれません。

なお、現時点では行政法がどうなっているのか、わかりません。この傾向は民法よりも行政法の方が深刻だと思います。民法は他資格問題がたくさん、あるのに対して、行政法は公務員試験と司法試験しかなく、どちらも、行政書士試験とは問わる内容が少し異なる問題が多いようなので、なるべく、行政書士試験用に作られた問題をこなす方が良いと思いますが、

結局、条文で既出していないところを埋める作業が必須

になってくると思います。これさえやれば完璧!という教材は無くて、

適切に組み合わせて、合格に近づける

つもりでやらないといけないと思います。

このnoteでしばしば、伝えていることですが、行政書士試験の要は

一位、勉強時間の確保が難しく、皆、甘く見ている。
二位、網羅性の低い教材が多いから教材を完璧にしても、本試験で十分、得点が出来ない。

です。しかし、この両者は両立が難しい(網羅性が高くなるほど、勉強時間が増えるので)ので、皆、誤った情報に右往左往しているのだと思います。


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