見出し画像

1時間も音楽を聴けない

自分の特性をHSPなんだなーと自覚してからいく年月が経った。
自分が過ごしやすいように、少しでも心をざわつかせないように工夫して暮らしているこの日々の記録が、もしかしたら誰かの役にたつかもしれないと思ったので、書き記していこうと思う。

私の職業はポールダンスを主としたショーダンサー、パフォーマーである。
クラブや飲み屋、イベントごとの際にポールダンスをしたりいろんなパフォーマンスをして会場を盛り上げ、お金をもらう。

その業務内容には「自分のショーを作る」ことも含まれており、衣装からダンスの振り付けから構成全てを自ら考え、その日の仕事に合わせて作り上げていく。

踊るということはすなわち、音楽が必要なので選曲も重要な業務のうちである。
こんな衣装でこんな雰囲気で踊りたいな、と思って曲を探すこともあれば、この曲いいなあ、どんな衣装が合うかなと曲からイメージを膨らませることもある。
どちらにせよ、たくさんの曲を聴いて体にその曲のリズムや流れを叩き込まないといけない。
いざこれで踊ろう、と決めたら何度も曲をリピートして集中して聴く。

そんな業務があることも関係しているのか、1時間以上イヤフォンを耳につけた状態で音楽を聴くことができなくなってしまった。
簡単に言えば、疲れる。眠くなる。これ以上聴きたくないと思ってしまう。
車に乗っていてもそうだ。ラジオや音楽をかけっぱなしである一定時間以上運転する、乗っていることができない。辛くなる。
また、音楽を聴きたいな、というときでも、あまり大きい音では聴かない。人と会話ができる程度の音量でしか流さない。
音楽を自ら爆音でかけてくれと頼むのはショーの時くらいだ。

音にかなり敏感なのかもしれない。
昔、集合住宅に住んでいた時、母親が家に帰ってくると車のエンジン音で判別できた。
花火やトラックが通る音など、大きい音が鳴るとそのあと気分が沈む。
換気扇や除湿機の音も気になるので寝る時や集中したいときは絶対に止める。

そういうことがちょっとずつ理解できているので、今は無理な場所にはできるだけいかないし、パートナーも私が音楽むり・・・・・・・ってなってるとさっと音を止めてくれる。
まずは自分が自分と向き合い、自分の特性を理解すること。その上でやっと身近な人に、私はこういうのが無理ですやばいですと説明できる。

音楽を長時間聴けない代わりに、覚えた音楽をふんふん口ずさんでいる。
嫌になったら黙る。日々は過ぎていく。
おわり。

投げ銭してくれたらあなたにも私にもいいことがあるでしょう。たぶん。