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【読書日記②】推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない(著者:三宅香帆/ディスカヴァー・トゥエンティワン)


<きっかけ>

小説の感想を書くのが難しすぎる、と思って読んだ本です


<言いたいこと>


  • 推し語りのためには技術が必要であり、その際に最も大切なことは「自分の言葉」を作ること

  • 他人の言葉と距離をとり、自分の言葉をつくろう


<これいいな、と思った観点>

  • 文章の核が「自分だけの感情」だとすれば、その核を包むものとして「文章の工夫」がなければ他人には伝わらない。誰かに読んでもらいたい、と願うのであれば工夫が必要であり、その工夫をどれだけできたかが他人への伝わりやすさを決める

  • 「好き」は変わるものであり、儚いもの。「好き」の感情の保存=「好き」の言語化が、あなたの価値観や人生を形作っていく

  • 感想のオリジナルティは細かさに宿る。「良かった!」→「どこが良かった?」を細かくメモして、理由を考える

  • 推しの素晴らしさを伝えるためには相手との情報格差を埋める必要があり、話し手は「聴いている人がどうなってほしいか」を把握している必要がある

  • とにかく「書き終える」。いきなり完璧を目指さない。アイデアは誰でも思いつく。それを文章にして、世の中に出すまでが遠い

  • 書き終わったら、修正する。修正を前提にすることで、書き終えるハードルを下げる


<類書>

取材・執筆・推敲――書く人の教科書(著者:古賀史健/ダイヤモンド社)

それこそ、取材段階からやり方をとても丁寧に教えてくれる本。ただ、仕事として文章を書くのであればさておき、推しに関する文章を他の人に読んでもらいたい、という想いで本を手に取るのであれば、三宅さんの本のほうがいいかも。「書き終える」ハードルがすっごく上がってしまう気がする

<一言感想>


人のことを魅力的に語ることができる人は、とても魅力的だと思います

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