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自分を蔑ろ(ないがしろ)にしてきたツケ

「あーもう本当に私ブスだわー」
こういう台詞、誰でも口にすることはあると思うのです。特に塩っぱいおつまみで日本酒を呑み過ぎた次の日の朝とか。酔ってお化粧したまま寝てしまった次の日の朝とか。

私の場合、特に日本酒を吞み過ぎた翌日で無くとも心底自分の見た目が「嫌いだ」と思ってしまうのです。努めて明るく書きますが、私は自分の容姿に32年間ずっとコンプレックスがあって、極端に自分が写った写真も少ないのです。

夜の電車に乗っていて車窓に自分が写り込むことも本当に嫌だし、PCに画面に自分が写り込むのもたまらなく嫌。誰に似てるとか、痩せたとか太ったとか見た目に関する話も本当はとても嫌。

でも、そんな私が数日後に私個人の写真撮影を控えているのです。これは私の中でかなり大きなチャレンジであり、同時にこれを「自分を蔑ろ(ないがしろ)にしない」ための大きな転換ポイントにもしたい、そう思っています。

「宇宙人」と呼ばれた幼少期

日本だと「謙遜は美徳」という文化が根付いていて、夫が妻のことを「うちの愚妻が」と人様に紹介したり、親が自分の息子を「うちの息子は出来が悪いから」と近所の人に言ったりすることはよくある光景だと思います。

私の両親も例に漏れず「お前は3歳まではお人形さんのように可愛かった」とか「3歳までの貯金で今まで面倒見てあげている」といった憎まれ口から「鳩胸出っ尻」(胸板が張っていてお尻が大きい)とか「チビデブス」(チビでデブでブス)という謙遜の域を超えたそこそこ過激なイジリが盛んな人たちでした。

プラス私は幼少期から色素が薄くて顔の各パーツがハッキリ・クッキリしていたためか「宇宙人」「外人」(『外国人』の差別用語です)というあだ名で同級生から顔立ちをからかわれる事も多くありました。

そんな外部からの発言も今の私の自分嫌いに関係しているとは思うのですが、何よりも私自身がそれらの発言を「真に受けてしまった」ということが今日にまで至る自分嫌いの最大の理由だったと思っています。「なんだこのやろー!」とは思えなかったんですね。

それは両親が幼少期から口を酸っぱくして私に言っていた下記のような教育方針に自分の見た目の問題も当てはめてしまったからだと思います。

「起きることには全て意味があって、問題があった時には自分に原因があると思いなさい」

この教育方針自体は今の私の人格の根幹を成していて、そんな風に育ててくれた両親には感謝をしています。ただ見た目の問題はそう考えてはいけなかったとも思うのです。

唯一手元にあった自分の写真(恐らく4年前の証明写真)

自分を蔑ろにしてきたツケと気付き

これだけだとトラウマを抱えた三十路女性の重たい話になってしまうのですが、そういうことを伝えたい訳ではないのです。

先日、冒頭で書いた数日後に控えた写真撮影に向けて、今回撮影をお願いしているエンドウダイキさんとミーティングしていたのですが、ふと彼との会話から気が付いてしまったのです。

私が自分を好きになれない理由は「自分を蔑ろにしてきたツケ」だ。
自分自身と向き合ってこなかった私自身のツケだ。
もっと可愛ければ、女性らしければ、美しければ…。そんなことばかり考えて「自分自身」をちゃんと見つめてあげられなかった、そのツケだ。

過去に人に何を言われたなんて関係ないんです。人から容姿について何か言われても「うるさいな!」「あなたには私の良さが分からないだけだ!」そう思えば良かったんです。自分の一番の味方でいるべき筈の自分自身が、なぜ自分を傷つけるようなことを言う人たちの意見に賛同してしまったのか。そして私は今もその過ちを繰り返し続けて自分を「蔑ろ」にしている……。ダイキさんとドリアとグラタンを食べながら、そんな事を考えていました。

その時私が食べていたドリアです笑

自分を蔑ろにしない取り組み

それ以降、少しずつ「自分を蔑ろにしない」取り組みを始めました。ただ、なかなか染み付いた「自分を蔑ろにする思考」は拭えないもので苦戦しています。だから、まずは手っ取り早く毎朝ドレッサーに向かう時に自分に向かって「今日もかわいい!」「今日は特に目がかわいい!」「肌が綺麗だ!」と声に出して言うことを日課としています。本気です。気持ちはまるでジュリア・ロバーツです。

そして数日後に控えた写真撮影で「この自分が好きだ!」と思えるような写真を仕上げることも私の大きな目標になっています。 ダイキさんからのアドバイス通り、ポーズや手の位置や表情の練習もしています。あとはプロの方々がちゃんと仕上げてくれるので、そこは少しの心配もしていません。

そもそもこの撮影自体はこの重要な「気付き」のもっと前に、冒頭でも書いた通りあまりに自分の写真が無さ過ぎて困り果ててダイキさんに依頼したのが始まりでした。
でも面白いものでダイキさんをはじめ、ヘアメイクを担当してくださる長いお付き合いの美容師さんなど良い仲間に恵まれたことで、自分と向き合うためのとても重要な「気付き」を得ることができたのです。

私はフリーランスとして個人で仕事をして行くのですが、一人で出来ることなんてたかが知れているとも考えています。人と一緒に仕事をするからこそ成し遂げられることがあって、一緒に行う事業自体のこともその仲間のことも「私の事業」「私の仲間」、そう思ってとても大切にしています。これは会社員である頃から変わりません。それが人と繋がりながら仕事をしていく醍醐味だとも思っていて、まさに今回もあらためてそのことに気が付かせてもらいました。

そんな良い仲間と作り上げる良い写真を、早く皆様にお披露目したい!今そんな前向きな気持ちでいるジュリア・ロバーツでした。

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