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世界はおじさんでできている

最近、みんな『おじさん』に冷たくないか?
自分がおじさんであることを棚に上げて、
おじさん叩きに邁進している。

よく考えて欲しい。

30歳を若手とは言っても、『若者』とは言わないでしょう。
十分におじさんだよ。

人生100年と言われている令和において、
30歳くらいからおじさんとすると、
人生のほとんどは『おじさん』なのだよ。

なのに『おじさん叩き』をしている。

人類を否定しているのと同じだ。

そろそろ『おじさん』と言う文字がゲシュタルト崩壊しただろうか。

こんなに世界はおじさんで満ち溢れているのに、
おじさんは
『見えない』
『見えづらい』
『見ようとしない』
『見てもらえない』

ここにもあそこにもおじさんは存在し、
気付かれず、
あなたが生きるこの社会を創り支えている

そしてあなたのそばに



『おじさんはどこへ行ったのか』


曇りなき眼で見て欲しい。

彼らは間違いなく存在する。
おじさんは概念ではないのだ。
性別など関係ない。
世界を構成する最小単位だ




『この業界は35歳で引退だよ』

僕が新人の頃に先輩から言われた言葉だ。
当時IT業界はそれくらいの『若い人がやる』業界だと思われていた。

確かに若い人が多い気もしていたが、
実際はその当時のメンバーがそのまま歳をとっただけで、35で引退と言っていた先輩も現在では50過ぎてもその会社にいる

言われた僕の方が37くらいで転職したから、言われた通りになった感じだ。

そうやってみんなどんどんおじさんになっていったのに、
IT業界は相変わらず若い人の業界であった。

あんなに沢山いたエンジニアの先輩おじさんはどこへいったのだろう。

Web1.0時代、その創世記を支えた
『今やおじさんエンジニア』たち

現在何をしているのか。


彼らは大部屋に居たのだ(ドイ談)

集められたオジ


彼らの名誉のためにいうが、
決してタコ部屋ではない。
タコ部屋の話はまた別でやろう。

Webだアプリだのというカッコいいものではない
超大手企業の超古い基幹システムのリプレース開発プロジェクトや
金融機関の古代請求システムなどなど
地味なのに全国を震撼させるほどに責任が重たいプロジェクトばかり。

サービス名やお客様名を聞くだけで火傷しそうなこのプロジェクトに
おじさん達は『投入』されていたのだ。

おじさんエンジニアは『古代PG言語』を読み解く力があり、それを現代語訳していく
そしてリプログラミングしていくのだ。

何のことはない

現代のハードとOSでは動かないアプリケーションを今時のプラットフォームでも動くやーつにコンバートするお仕事なのだ。

実にそれが地味でかつ重要で機密で膨大なテストを伴う作業。

側から見えない場所で、
口外が許されない彼らは
黙々と作業をしているのだ。

あなたがスマホ一つで決済できるのもおじさんのおかげなのだ。



中には消費されてしまうおじさんもいる。
1週間ほどで本当に消えてしまうおじさん。
2週間おきに補充されるおじさん。

システムエンジニアというラベルが貼ってあるのに、
『昨日までガソリンスタンドで働いていました』というおじさんまで様々だ
(ちなみに彼は仕事ができる人だった、その節はお世話になりました)

おじさん達は時に『数』であり『量』である。

日本はおじさんを蔑ろにして消費し続けた。
その結果が人口減なのではないか(暴論)
おじさんに優しくすべきだ。

これが僕が見たある業界のおじさんたちの行方であり、
おじさんがこの世の礎である証拠だ。

他の業界はどうだろうか。
この日本にはまだまだおじさんを必要とする仕事がたくさんあるはずだ。

なので、もしおじさんを見かけたら
この人も誰かのために役になってる人なのだと思ってあげてほしい。

彼もおそらく今日もどこかでデビルマン(あなた方がやらない仕事を)してるんだろう。


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【あとがき】

まだ自分はおじさんじゃないから、、と読み進めてしまった貴方。
まだ自分探しをしているんですか?
この世の全てはおじさんに帰着するのだ。
自分の中のおじさんを早く認めて、
自己研鑽しよう。
おじさんの中のおじさんになるのだ。

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