【字幕投稿報告】Kurzgesagt:How the immune system ACTUALLY works(+代表のPhilipp氏について)

Kurzgesagtの「免疫系は実際のところどのように機能しているのか」という動画について、字幕を投稿した。案の定、なかなか疲れる字幕作成だった。

雑感

免疫系と侵入してきた細菌との闘いを戦争に例え、ドラマチックに描写している。訳をつけるのは大変だったのだが、いざ字幕がついてしまえば内容はシンプルでわかりやすいのではないだろうか。

高校生物の学習範囲だったような気がする。だとすればこの動画はとても役立つのではないだろうか。

被っとるやんけ

Kurzgesagtが免疫系の概要説明を行うのは実は2回目になる。2014年に投稿された、Kurzgesagt16本目の動画が以下のものだった。7年を経てのクオリティ向上には目を見張るが、それにしてもなぜ自チャンネル内で内容被りをしでかしているのだろうか。

今回の動画では、最後に一冊の本『IMMUNE』が宣伝されている。これはKurzgesagtの創始者であり、メインのライターであるPhilipp氏による著作である。今回、この宣伝のために改めて免疫の解説をシリーズ化し、定期的に宣伝していくということだろう。

書籍の内容が一部Kurzgesagtで動画化されるのであれば、なんとも贅沢な書籍である。

Kurzgesagt創始者、Philipp氏とは

そういえばPhilipp氏はどのような経歴の人間なのだろう?思い立って調べてみたところ、以下のサイトがヒットした。

雰囲気から察するに、出来立てホヤホヤのサイトではないだろうか。ページのトップにはこう書いてある。

やあ、僕はPhilipp Dettmer
彼らがウェブサイトが必要だと言ったんだ。だからこちらをどうぞ。

まさに、Kurzgesagtのテキストを書いている人という感じである。

ホームページには彼の自己紹介のページもある。彼のプロフィールについても、以下に訳しておこう(DeepLをちょいちょい直すだけの手抜きだが)。

Kurzgesagtは、YouTubeで最大級の科学チャンネルであり、1500万人以上の登録者と15億回以上の再生回数を誇る。15歳で高校を中退したPhilippは、優れた教師と出会い、学び、世界を理解することへの情熱が芽生えた。その後、歴史とインフォグラフィックを中心とした情報デザインを学んだ。

2013年にKurzgesagtを立ち上げ、複雑なアイデアを全体的な視点から説明する情熱的なプロジェクトを開始した。このチャンネルが軌道に乗ると、Philippは難しいアイデアを魅力的でわかりやすいものにすることに専念した。現在、Kurzgesagtは40人以上の従業員を抱える活気ある会社になっている。Kurzgesagtは、アニメーションスタジオであると同時に、科学関連製品の代理店およびプロダクションハウスでもある。

2021年9月28日、Philippは初のノンフィクション書籍『Immune - A Journey Into the Mysterious System that Keeps You Alive』を発売する。この本はすでに複数の言語に翻訳されており、発売日には全世界で販売される予定だ。

Philippは現在、パートナーと愛犬Mochiと一緒にミュンヘンに住んでいる。

なかなか興味深い経歴である。やはり特筆すべきは、高校からのドロップアウトと、恩師との出会いだ。この辺りを動画にしてほしいぐらいである。

意外だったのは彼自身が博士どころか修士の学位も取得していないらしいことだった。なんとなく、研究職についている人が中心となって始めたプロジェクトだと思っていたのだ。

Kurzgesagtのメンバー紹介をみるとファクトチェック担当がいたりもするので、現在の信憑性はありそうだが、やはりそういった体制が整う前の動画には少し警戒も必要だろう。

知れて嬉しかったのは愛犬の名前がMochiなこと。きっと餅のことだろう。Kurzgesagtにはちょくちょく日本のサブカルコンテンツが登場するし、日本好きがここに出ているのだろう。

ちなみに、先のメンバー紹介のリンクにもMochiは登場する。Mochiの役職は”Chief Cuddle Executive”だ。自分流で訳すなら、「最高抱きしめ責任者」となるだろうか。気づいて笑ってしまった。



※なお、IMMUNEは複数言語に翻訳されているらしいが、日本語版は無さそうだ。