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韮崎市民俗資料館

日本遺産「星降る中部高地の縄文世界」を巡る旅 

山梨県の北西部、韮崎市の郷土資料や考古学資料を展示している施設です。「にらみん」という愛称で親しまれています。
武田勝頼公が築いた新府城が近くにあり、御城印を求めて来館する方も多いそうですが、韮崎市内の遺跡から出土した縄文時代の展示も充実しています。

2階の展示室に上がるとまず目に入るのは2022年縄文ドキドキ総選挙でグランプリを獲得した土偶「ミス石之坪」。ピカピカに磨き上げられたお肌。つんと尖った鼻先。アーモンドの形をした目元は涼やかで、口は見る角度によって笑っているようにもちょっぴり悲しそうにも見えます。
まるで見ている人の心を映し出すかのような、不思議な魅力にあふれています。

とっても表情豊かな「ミス石之坪」

綺麗に結い上げられた頭髪の表現や、顔や体に沈線で描かれた模様の美しさ。胸より下は見つかっていないのですが、どんな姿をしていたのでしょう。この土偶のモデルはアイドルのような、おしゃれで特別な存在だったのかしら?そして、どんな想いを込めて作られたのでしょう・・・?
「ミス石之坪」を発掘した学芸員さんは、取り上げてお顔を見た瞬間に、あまりの神々しさに思わずそーっともとに戻してしまったのだとか。
その時の様子を地元の学生スタッフさんが冊子で紹介しています。
ふるさとの歴史に学生さんたちが関わるなんて、とても素敵ですね。

猪の頭をかたどった四つの把手がパワフルな印象の「四単位把手算盤玉底土器」。均整の取れた造形と磨き込まれた底部。みなぎる生命力を感じさせます。
この土器は逆さまに伏せた状態で発見されたそうです。亡くなった人の頭にかぶせられていたのだとか・・・。埋葬されていたのは一体どんな人だったのでしょう。

どっしりとした風格のある「四単位把手算盤玉底土器」
後田遺跡出土の「仮面土偶ウーラ」ちゃん
国宝「仮面の女神」によく似ていますね。

他にも祈りと暮らしの痕跡を感じさせる興味深い展示品の数々が。ふと立ち止まって、遠い昔にこの地で息づいてきた縄文の人々に思いを馳せてみませんか?

写真奥にはミニチュア土器が・・・可愛い♡


1階にはショップコーナーがあり、Do_goodsのアクセサリーもお取り扱いいただいています。
よかったら覗いてみてください。




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