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#25 エンターテインメントの大切さ

日経ビジネス 2022年10月10日号の特集に、
「孤独が会社を蝕む リモート時代の幸福経営」という記事が掲載されていました。
記事によると、リモートワークが増えた事で、うつ病予備軍が増えているそうです。
その数、ある会社では、4人に1人。
決して少なくない数字です。

個人的には、リモートワークが定着し、ミーティングの度に先方の会社・事務所に出向かなくて良くなったので、とっても快適だったのですが、
どうやらこれは、コロナ禍の前から、自宅で仕事していたからで、
リモートワークは、多くの方々にとって、孤独や孤立を感じるシステムのようです。

不思議ですよね?

それまでは、通勤地獄とか言われていたのに、それさえも、気持ちの切り替えや精神安定のために必要だったなんて。
上司や同僚との人間関係に悩む人も多かったのに、それさえも、息抜きになっていたなんて。

そして、この「うつ病」と言う言葉。
私にとって、とても心が痛むキーワードです。

実は私、サラリーマンで管理職だった時代に、
会社の掲げる目標(当時は、必達目標などど言われていた)と、部下の育成の板挟みとなり、心を病んでしまった事があります。

あまり成績の良くなかった担当をまとめて、育成チームをつくり、そのリーダーを任されていたのですが、それでも数字のプレッシャーは同じ。
いわゆる就業時間は、部下の対応で精一杯、それでも数字が伸びなかったので、数字は一人で抱える事になり、自分の仕事は、残業や休日出勤でこなしていました。
だから、当然の様に、休み無し。

自分で言うのもなんですが、真面目な性格のため?目標は達成しなければならなく、とても「そんな数字、無理です!」なんて言えなかった。
だから、1人で抱え込んでしまったのです。

今思えば、突っ込みどころ満載ですよね?
でも、その当時は周りが見えなくなっていたので、ただただ、ひたすらに仕事をこなすので精一杯。
だから、白旗を上げたり、人に頼ったり、逃げたり。
そんな事を考える余裕さえなかったのです。

そんな私の心を救ってくれたのが、当時飼っていた愛犬です。
どんなに仕事で疲れていても、愛犬は無邪気に、お散歩に誘ってきます。
そのお散歩で、雲を眺め、花々や木々を眺め、地面のアリ達を眺める事で、世界が広がり、心を戻す事ができたのです。

愛犬は素直です。
嬉しいときは、満面の笑顔。
お腹が空いたときは、ご飯(おやつ)頂戴とアピールしてくる。
怒ったときは、噛みついてくる。
嫌なことは、そっと気配を消して隠れる。
そんな愛犬と暮らしていると、仕事で悩むのが小さな事に思えてきたのです。

そして、前述の記事には、
孤独感で仕事への意欲が低下し効率が落ちる。
脳が必要とするのは人との関わり合い、とも書いてありました。
リモートでのコミュニケーションは、あくまでも写真の連続であり、
心の健康のためには、対面でのコミュニケーションが不可欠とのことです。
そして、そのためには、仕事(会社)以外の、地元などでの、ゆるい繋がりも大切との事です。

心から大声で笑う。
感動して涙する。
たわいもないことを話す。
これも立派なエンターテインメントだと思います。

コロナ禍になり、エンターテインメントは「不要不急」と言われていましたが、実は、とっても大切だったという事ですね。

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