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マーケティングって何だ......となったので大まかに変遷を辿ってみた

いっておきますが、最後に迷子になって終わります。

今回の主題はマーケティングって大層な言葉を使ってはいってますけど、それって「売れる仕組みづくりだよね」とか、その類の話をしたいのではありません。マーケティングって会社の中でどんな人が役割を担っていて、それはどんな立ち位置で、そもそも必要なんですか!なんてことが、掴みきれなくなってきたんです。

いろいろな本や情報を読みあさっていると、「活動」であり「業務」である。また、組織における「頭脳」であり「心臓」であると表現されています。

これ、経営そのものじゃないですか。

経営をする際に考えなければならないことは、「売りたい」とか「これは世の中に必要だ」と思っている製品やサービスを現存する市場に叩きつけるのか、新たな市場を開拓するのかなわけですが、それを一つの部門なり、チームが行っている、と。要は自社製品やサービスのお客さんや、お客さんになりそうな人たちを囲い込んで売れやすい、もしくは売れる様にするのだ、と。字面にしたら、それとなく理解はできるのですが、改めて学び直しが必要だなぁ、と思っているのです。

そこで、やっぱり物事を考えるためには歴史・古典に学ぶのが一番早いし、納得感と理解度が高いだろうということで、マーケティング界のドラッカーだと名高いフィリップ・コトラーの「マーケティング入門」とか「マーケティングマネジメント」を開いちゃいました。

他にもいくつかの書籍を開きつつ、索引から言葉の解説に当たったりしつつ、これを書いてたりするのですが、マーケティングの第一人者であるフィリップ・コトラーの提唱する概念に照らし合わせつつ、理解できるのかどうかを試して見ます。

マーケティング1.0 「製品中心」

1950年以降で自動車産業第二次産業革命が始まった時代。モノも情報も不足していたことから、大量生産・大量消費の時代に突入する最中、企業が中心となって「とにかく製品を作り出して売る」時代だったことから、製品中心とされているそうです。

この時代に生まれた代表的なマーケティング手法が以下。

|マーケティングミックスの4P|
Product(製品)/ Price(金額)/ Place(流通チャネル)/ Promotion(情報伝達の方法)

マーケティング2.0 「消費者志向」

1970年頃から世の中にはモノがあふれるようになり、製品やサービスは選ぶばれる立場へ。つまり、それまでの関係性からの逆転が生じたわけです。

また、時代的にはオイルショックなどで経済活動が低迷した時期でもありますから、パワーバランスが買い手側へ傾いたといえます。ここでやっと、企業は買い手側が欲している製品やサービスがなにか考え、マーケティング活動に反映するようになった、と。

この時代に生まれた代表的なマーケティング手法は以下。

|STP分析|
Segmentation(区分け)/ Target(対象目標)/ Positioning(優位性)
|3C分析|
customer(顧客)/ competitor(競合)/ company(自社)

マーケティング3.0「価値主導」

時代が進み、1990年頃からインターネットが普及しはじめ、Windows95の発売を契機にしてインターネットへ接続できる端末が一気に普及したことから、買い手側は自ら情報を入手できるようになりました。

これまで企業側が一方的に発信した情報しか入手できなかったものが、オンライン上で口コミやレビューを収集しつつ、意見交換をできる様になったことで比較・検討が可能に。

また、押し並べて製品のクオリティが高くなってきて製品自体のクオリティだけで勝負することが難しくなってきたのもあり、製品を購入したり、サービスを受けることによって「どんな価値を享受できるか」という点が重要になった時代です。

これに付随して企業のビジョンや社会や環境への影響、意義が注目されるのと同時に、企業姿勢としては、それを発信しなければならない時代に突入。企業は、買い手側になんらかの価値を提供することを目的にマーケティング活動を行うようになります。

この時代に生まれた代表的なマーケティング手法が以下。

|ペルソナ|
最も重要で象徴的な、言い方を変えれば理想的なユーザーモデルを規定し、そのユーザーに向けてあらゆるものを届けるようにする手法。STPをさらに明確・具体化したもの

|AISAS|
attention(注目)interest(興味)search(検索)action(購買行動)share(共有)

|VISAS|
Viral(口コミ)influence(影響)sympathy(共感)action(購買行動)share(情報共有)というユーザー行動を表現した

マーケティング4.0「自己実現」

2010年ころから現在は、自己実現の時代と言われて久しいのですが、その根拠は、どうやらマズローの欲求階層説を軸にしたものだといわれており、ある程度の欲求を満たされるようになった現代において、高次な欲求となる承認欲求はSNSを中心としたソーシャルメディアなどのツールやサービスを通して可視化されるようになり、同時に叶えられる様になりました。

その結果、さらに高次な欲求である「自己実現」フェーズに入っていて、製品・サービスを提供する側の企業は、買い手側がどういった自己実現を求めているかのニーズを顕在化し、製品やサービスを通して提供するマーケティング活動を行う、と言うのが通説です。

現代において用いられる機会が多くなったマーケティング手法や生まれてきた代表的なものは以下でしょうか。

|ユーザーエクスペリエンス|
ユーザー(消費者や顧客企業)が製品(モノ)やサービス(コト)を通じて得た体験のことを、ユーザーエクスペリエンスといい、その体験価値を高めるような製品やサービスを開発段階から設計し、感情レベルにまで製品やサービスを届けようとするもの
|コンテンツマーケティング|
商品を購買しそうな候補の人たちに対して"いますぐ"役に立つ情報や、製品やサービスの認知を促す目的で、キストや画像、動画などを生成し訴求するもの
|ULSSAS|
U(User Generated Content: ユーザー生成コンテンツ)
L(Like: SNS上でのスキやいいね)
S(Search1: SNS検索)
S(Search2: Google/Yahoo!検索)
A(Action: 購買)
S(Spread: 拡散)

ここに書いてきた代表的なものは、あくまでも独断と偏見で記載しているものである上に、ある程度、理解しやすそうなものを選択しています。他意はありません。

あくまでもコトラーの提唱するマーケティングコンセプトに沿ってみてきただけですが、やはり体系的に各時代における購買行動の変遷を見ているだけあって納得できましたが、改めて思うのは、主導権は買い手側にあるとも、売り手側にあるともいえないな、と。

欲を言えば、もっと長い歴史から見ていかないと、購買における変遷なんてわかるわけないな、とも思ってしまったわけです。歴史は繰り返す、なんて言いますが、ここで触れているのは、たかだが60年とか70年程度の歴史しか触れていないわけで、さらに長尺で歴史を見てみれば、きっとさらに大まかな流れが掴めるような気が......してます。たぶん。

自己実現の時代、なんていうのであれば、売り手側がもっとニッチ化していくんじゃなかろうかと考えたところで、やっぱり迷子になりそうなのでやめておきます。

それでは、また。



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