第2回 あまり知られてない医者の給与形態

こんんちはDr大黒です。

今回は少し脱線して医師の給与、就労形態について書きたいと思います。

普通のサラリーマンは会社に就職し、週5日会社へ行き2日休んで給与をもらい、年に2回ボーナスをもらい、その総額が年収になると思います。

医師の場合は、これとは少し異なります。

まず、研修医を終えた若手医師の場合

ほとんどの人間が大学病院を含む総合病院で週4日程度、医師としての修行を積みます。ここでの給与はめちゃくちゃ安いです。手取り20−30万はざらで下手したら大学病院では手取り10万を切ります。また、詳しくは割愛しますが、大学院生になる場合は給与はないどころか授業料を払います

これじゃあ、とても年収1000万なんて逆立ちしてもいきませんね。

ここで登場するのがアルバイトです。

アルバイトといってもスターバックスやセブンイレブンではありません。

医師のアルバイトです。

日本は今、慢性的な医師不足です。

どこも医師が足りておらず、かつ患者は増え続けています。

患者がこなければ病院経営は成り立ちませんから、中小規模の病院は多少高額でも医師を雇いたいわけです。

このお給料が一般の感覚からいくとめちゃくちゃ好待遇な訳です。

大体、相場として時給一万円です。

すごいですよね。普段安月給でこき使ってる総合病院は週に1日程度、医師に「研究日」と称して、アルバイトへ行ってきていいよという日を作ってくれます。お金のない若手医師は喜びいさんで、アルバイトへいくわけです。

すなわち、そこで平日1回、土日1回程度アルバイトへいくと月8回程度アルバイトへいける計算になります。すると、8時間労働とすると日給8万円×8=64万+総合病院の給与20−30万円で、月の額面が85万ー100万程度になり、年収が1000万を超えるのです。

このアルバイトの力が半端ないわけです。

このアルバイトは地方だったり、正月やGWだったり、救急のような忙しい病院の場合もっと時給が増えます。休みは喜び勇んで金のために地方へ出稼ぎへいく医師もいます。

これが、医者が若くして年収1000万を超えてくる理由です。

アルバイトは研修医が終わる3年目以降でできるので、理論的には最短で26歳で年収1000万を超えてくる計算になります。

おそらく、一流企業であると、順調に昇進して、30代後半や40代でやっとこの額になるのではないでしょうか。

医師は残念ながら、ここから大きく飛躍することは少ないですが、若くから安定してこの額を稼ぐことができます。

ここでひとつ疑問が出てくると思います。

あれ?もしかしてずっとアルバイトすればいいんじゃね?

ということです(笑)。日給8万円ならば、仕事なんかしないで週5日アルバイトすれば、大金持ちですよね?

もちろん、そういう医者も少ないですがいます。

そういう医者を我々の世界ではフリーター医師といいます。

しかし、実際ほとんどはいません。その理由は2つです。ひとつはスキルアップにつながることが少ないからです。若いうちから楽をしてルーチンワークのようにバイト病院ばかりいってると、将来が不安だからです。また、40や50代にもなって何も専門を持たない医者は医者の世界で信用されません。

ふたつめは、やはりみんなお金のためではなく、人を助けたいから医師になったからでしょう。そういう僕も、やっぱり医師である限り人助けをしたくて総合病院で安月給で働いています。

やっぱり、みんななんだかんだいって、人を助けたいという使命に燃えてるお医者さんは多いんですよ。みんな、魅力的な人たちばかりです。

読んでくださってありがとうございます。

大黒




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