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12/7開催【スタートアップピッチ】物流・サプライチェーンの注目3社が登場 海外物流トレンドもご紹介 イベントレポート

 皆さんこんにちは!ドコモ・ベンチャーズです。
今回は2021年12月7日(火)のイベント

【スタートアップピッチ】物流・サプライチェーンの注目3社が登場
海外物流トレンドもご紹介

についてレポートしていきたいと思います!

本イベントでは、ECの普及で最近注目されている”物流・サプライチェーン”で注目のスタートアップ3社をお招きし、ピッチをしていただきました。

・今後も拡大していく物流の市場が、どのようになっていくのか興味のある方
・物流やサプライチェーンがどのような技術によって、効率化されていくのか知りたい方

に特に必見の内容となっておりますので、ぜひご確認ください!

以下、海外物流トレンドのご紹介と各社のお話いただいた内容を紹介していきます!

■海外の物流業界におけるスタートアップ・トレンドのご紹介

最初に、RouteX Inc. Founder & CEO 大森 貴之様から
海外物流トレンドについてご紹介していただきました。

物流の市場規模は、ECの発展が寄与し、2017年から2027年にかけて約1.7倍に成長することが予想されています。

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物流業界の大きな特徴として、資金が特定の企業に集中することがあげられます。
これは、倉庫の準備などの莫大な初期投資が必要であるためです。
実際に、上位10社が受け取った資金が全体の資金の約46%を占めており、独占状態になりやすい市場と言えます。

また、ECの発展に伴って物流Techのユニコーン企業は2021年には13社誕生しており、今後もより注目され、新たに多くのユニコーン企業が生まれてくると予想できます!

ここで、物流テック注目の海外のユニコーン企業を2社紹介します。

・Flock Freight
こちらはアメリカの企業です。アルゴリズミック・プーリング技術を用いて
トラックの荷台の空きスペースを共有積載として利用することが可能なため、1台のトラックのスペースを無駄にせず、効率的に輸送できます。

・Flash Express
こちらはタイの企業で、タイ国内で初のユニコーン企業です。主にEC事業者向けの集荷・宅配や物流サービスを手がけています。
特にアジアでは、物流業界はまだまだ未開拓の業界であるため、非常に成長の可能性を秘めています。

https://flashexpress.com/

東南アジアを中心に、物流という市場は伸びしろがあり、大きな市場になっていくことが予想されます。
今後もたくさん世界中から物流Tecのスタートアップが誕生するのではないでしょうか!

それでは、各スタートアップによるピッチをご紹介します!

■1社目:株式会社souco/小関様


1社目は、株式会社souco CXO 小関 優人様にご登壇いただきました!

<株式会社souco CXO 小関 優人様>

300souco中原

・soucoの事業内容

souco社は、倉庫を所有している人と倉庫を必要としている人をマッチングさせる倉庫の貸し借りのプラットフォームを提供しています。

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物流会社の99%以上はB2Bと言われていますが、営業倉庫は常に20%程度の空きスペースがあると言われています。

その一方で、倉庫利用者の半数以上が半年に一回程度、外部に倉庫の利用を検討しているとsouco社の調べで明らかになりました。

倉庫提供者と倉庫利用者でお互いにニーズがあるにもかかわらず、
倉庫の空き状況が共有されていないため、マッチングできず20%も存在する倉庫の空きスペースを活用できていないという現状が存在します。

そこでsouco社では、
日本で最大規模の倉庫の情報、ネットワーク(全国で1300拠点)
という強みを活かして、倉庫のマーケットプレイスを提供しています!

その結果、

・倉庫提供者は、空きスペースで収益化が可能
・倉庫利用者は、短期少スペースから利用できる倉庫へアクセスできる

などお互いが満足するようなサービスを提供しています。

souco社のサービスでは、システムを標準化しているので、共通インターフェースで管理可能であり、とても利用しやすいという特徴があります。
それに加え、価格も標準化しているので、利用者が非常に利用しやすいといった強みも持っています。

例えば、段ボール1日10円、冷凍、冷蔵は1日150円など、一律に明瞭化しています。

また、倉庫が見つかっても、荷物を輸送するトラックが見つからないという問題があったため、現在では荷物の保管だけでなく、輸送までも含めたサービスも行っています。

今後は、最適な物流経路の提案など、付加価値をつけて展開していくことを視野に入れており、未踏の地であるアジアマーケットへの進出も考えているそうです!

souco社のサービスによって、倉庫がネットワークとして繋がり
より効率的な配送が実現されるような世界になりそうですね!

2社目:株式会社LOZI/Roberts様


2社目は、株式会社LOZI CEO Martin Roberts様にご登壇いただきました!

<株式会社LOZI CEO Martin Roberts様>

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・LOZIの事業内容

LOZI社は、SmartBarcodeというサービスを用いて
サプライチェーンを可視化し、効率化しています!

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まず、SmartBarcodeについて説明します。

SmartBarcodeとは、一見普通のQRコードです。
しかし、通常のQRコードと異なり、
同じQRコードでも、人や場所、時間が違うと異なるデータにアクセスすることができるという特徴をもったバーコードです!

サプライチェーンでは、仕組み上、様々な事業者が間に入ってくるため情報が分断されてしまい、データの統合も難しくなります。

そこで、LOZI社ではスマートフォンとQRコードだけで
商品などをトレースして、サプライチェーンを一気通貫で可視化します。

このサービスによって、

・共同配送の円滑化
・フレキシブルなサプライチェーンマネジメント


を実現することが可能です!

大きな特徴として以下2つの強みが挙げられます。

①トレーシング
1つのバーコードで物流の見える化
・不特定多数の事業者による共同配送のトレースが可能
・トラッキング時に拠点の作業工程に合わせた情報入力が可能
・事業者ごとのトレース履歴閲覧の権限設定が可能
②ペアリング
ペアリングでの誤配送防止
・親/子/孫までの3段階構造でのペアリング
・親バーコードのトラッキングで子バーコード情報も更新
・ペアリング解除機能で、リリースすることも可能

上記のように、トレーシングによって物流の可視化が可能となり、
ペアリングによって積載の効率化と誤出荷防止も可能となっています!

他にも輸送中/保管中の品質の可視化ができるようになっています。

今後は、世の中にある既存の全てのバーコードをトレース可能にしようと
現在、挑戦しているそうです。

LOZI社のバーコードによって簡単にデータが共有され、
スマホとバーコードだけで、物流の効率化がますます加速する未来が見えますね!

■3社目:Yper株式会社/内山様

最後に、Yper株式会社 代表取締役 内山 智晴様にご登壇いただきました!

<Yper株式会社 代表取締役 内山 智晴様>

300Yper内山

・Yperの事業内容

Yper社は、自動配送ロボットによる
地域のオンデマンド配送網の構築
を目指しています!

Yper社では、大きく2つのサービスを展開しています。

①置き配バッグOKIPPA
再配達をなくす吊り下げ式簡易宅配ボックス

OKIPPAでは、宅配物受け取り方法の選択肢拡大を目指して
当時、まだ置き配が多くの人に認知されていなかった頃からサービスをスタートしました。
現在は置き配も普及し、置き配を選択する人も増えてきています。

②自動配送ロボットLOMBY
24時間無人配送を実現する配送システム

置き配が普及しても、OKIPPAでは解決できない問題があります。
それは、労働人口が減少する一方、宅配物取扱数は増加することです。
そこで、この問題を解決するために誕生したのが、自動配送ロボットLOMBYです!

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宅配物の取扱量は、今後もっと増えていくと予想されています。
そこで、配送分野での利用を見据え、Yper社はLOMBYを開発しました。
自動配送ロボットLOMBYには大きく特徴が2つあります。

①荷物の積み下ろしの自動化
人がいなくても荷物の積み下ろしを可能にし、
24時間稼働が可能となります。
②混載システム
同じ場所、方向に荷物を届ける場合、混載をして運びます。
これによって、効率的に荷物を届けることが可能です。

また、Yper社では
自動配送ロボットLOMBYを同じ地域に複数台走らせることによって
オンデマンド配送網を実現することを目標としています。

例えば、物だけでなく食料品や薬品なども必要な時に届けられるような仕組み作りや、
今まで足を運んで利用していた行政サービスをロボットが出向いてサービスを行う等、
配送をベースにしたサービスが広く構想されています。

2023年度公道での商用運用をターゲットに現在、活動されていますが
早くも2年後には、我々の身近で自動配送ロボットLOMBYが荷物を運んでくれているかもしれません!

まとめ


今回は、”物流Tech”の代表的な3社のお話をお聞きしました。

日本では、労働人口が減少している一方で、宅配物の取扱は増え続けており、
物流業界の長時間労働、労働環境の悪化が深刻な問題となっています。

また、世界ではアジアを中心に物流業界が伸びていくことは明白だと言われています。
そのような問題、可能性に対して、テクノロジーやアイディア、各社のサービスをを使ってアプローチをしていく新しい物流の形を見ることができました。

より、効率的に、安全かつ快適に商品が行き渡る
そんなネットワークが作られるのではないかと期待できる内容でした!

今後もドコモ・ベンチャーズでは毎週1回以上のペースで定期的にイベントを実施し、その内容を本noteでレポートしていきます!
引き続きイベントレポートを配信していきますので、乞うご期待ください!!
次回は、【スタートアップピッチ】ヘルスケアスタートアップ特集第二弾~予防・治療支援を志向する4社が登場!
をお届けします!

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