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合同結婚式のドキュメンタリー番組(2012年5月31日に英国で放送)Married to the Moonies(日本語字幕付)

Moonie(複数形 Moonies)

(noun) A member of the Unification Church; a follower of its founder Sun Myung Moon(名詞)統一教会の信者(文鮮明教祖の姓より)
(fandom slang) A fan of the Japanese manga and anime franchise Sailor Moon(俗語)美少女戦士セーラームーンの熱心な愛好者

(abridged)

The church's doctrine is a mixture of Christian, Confucian and traditional Korean values, emphasising the importance of the family unit but also encouraging multicultural unions. Moon conducted his first mass wedding in Seoul in the early 1960s, and the "blessing ceremonies" grew in scale over the years. He encouraged his followers to call him and his wife their "True Parents," and often paired up the newlyweds himself before the mass ceremonies.

(abridged)

Daily Express "Family feud fear over Moon's empire" September 2, 2012 


侍ジャパンの快進撃が続く中、NHKも民放も、裏番組の視聴率が軒並み下がっていますが、日曜夜のMr.サンデー(フジテレビ系列)の終盤で『私が「小川さゆり」になったワケ-初取材 家族の日常生活』が放送されました。

このところ一段と騒がしくなったエホバの証人等も含め、宗教2世・3世に関する報道が続いていますが、大半のマスメディアと同様に、Mr.サンデーは旧統一教会に批判的な立場を貫いています。

一方、例えば、普段は反中・嫌韓である月刊 Hanada には、昨年来、福田ますみ氏の「スクープ!ルポ統一教会」が連載されています。2023年3月号に掲載された記事「小川さゆりの真実」にはご両親に取材した内容が掲載されていますが、親子の発言には大きな隔たりがあります。

救世主を名乗る / 名乗った教祖が立ち上げた新興宗教は世界中に(特に韓国に)星の数ほど(?)あるそうですが、旧統一教会に限らず、両親や祖父母に抗うことなく新興宗教を信仰し続ける2世・3世も少なくないようです。

旧統一教会の合同結婚式について、日本では桜田淳子や山崎浩子が参加した1992年8月25日にソウル(オリンピックメインスタジアム)で行われた合同結婚式を数多くのテレビ・新聞・雑誌が現地から報道しましたが

アメリカでは1982年7月1日にニューヨーク(マディソンスクエアガーデン)で行われた合同結婚式が有名です。

昨年、銃撃事件が発生する少し前に公開された(下記に引用した)動画にはこの合同結婚式から40年を経たカップルの幸せそうな姿(現在)が収録されています。

これらのカップルのお孫さん達も合同結婚式に参加することになるのでしょうか...

さて、祝福2世も数多く参加した2012年3月24日に韓国(清心平和ワールドセンター)で開かれた(2012年9月3日に聖和(逝去)した文鮮明教祖が出席した最後の)合同結婚式(国際合同祝福結婚式)を取材したドキュメンタリー番組が Channel 4(BBCとは異なるイギリスの公共放送)で2012年5月31日に放送されました。

主に3組のカップル(祝福2世)の出会いや結婚式当日の少しドタバタした模様が描かれたこのドキュメンタリー番組を視聴した後、何故か『花嫁の父』を観たくなりました。

尚、このドキュメンタリー番組が撮影された当時、教祖はご存命でしたが、既に、教祖ではなく花婿と花嫁の両親が結婚相手の殆んどを決めていたようです。

(前略)

ある程度の年齢より上の方の中には、統一教会と言うと、テレビなどで大きく報道された「合同結婚式」を思い浮かべる方も多いだろう。

これは、正式には「国際合同祝福結婚式」と言って、教会では「祝福」と呼ばれることもある。教会の教えでは、男女は神様を中心に結ばれるべきと考えられている。その教えに基づいて行われているのが、この結婚式なのだ。

ただし、時代と共に変化している部分もある。たとえば、私の親の時代には、文先生自らがカップルの組み合わせを決め、直接引き合わせたりもしていたという。しかし、私の頃には、信者の親同士が相談して、子供も含めて面談を行った上で、結婚を決める、という方法が採られていた。今ではさらに進化し、信者専用のマッチングサイトやマッチングサポーターが存在するという。隔世の感を禁じ得ない、とはこのことだ。

(中略)

文氏の死後、私は「真理のかけら」を探し求めて、分裂した統一教会の各派を訪ね歩いていた。その頃に統一教会二世を名乗るブログと Twitter アカウントも開設し、そのアカウントを通じて出会った様々な立場の信者にも直接会いに行き、それぞれの話を聞いて回ったのだ。

その頃の私はというと、まるで統一教会の新たな「分派」のように、現在の家庭連合からはつま弾きにあってしまうような言動を繰り返していた。私が教会の中で感じた「おかしい」や、「間違っている」と思った事を、感じたままにブログやTwitterでも発信したのだ。そんな率直な物言いが一部の信者から支持されたりもした。また、場合によっては、教会と世間の狭間で苦しむ二世信者に、いっそのこと教会の教えを「棄てて」しまうよう促すこともした。この頃から、私自身も教会ではタブーとされている「お酒」を解禁し、時には同じ二世信者と一緒に飲むことさえあった。

それでも、別に自暴自棄になっていたわけではなく、今まで「信じて」いたものや、形としての信仰生活を一度否定するプロセスを通して、信仰の本質を見極めようとしていたのだと思う。2016年にマーティン・スコセッシ監督が遠藤周作の「沈黙」という歴史小説を映画化し、私も映画館で独りそれを観たのだが、そこで描かれていた「転びバテレン」にそんな自分の姿を重ねたりもした。

しかし、そうやって客観的に統一教会を見つめ、教会から離れた、いわゆる「普通の生活」をするうち、最近では統一教会以外の世界にも「救い」はあると感じるようになった。

そう、実は我々人類が真理に至る道というのは360度全方位に開かれていて、統一教会はその真理に至る「登山道」のただの一つに過ぎなかったということ。そして、私の場合、たまたま目の前に統一教会があり、その道を信じて真っ直ぐに登ってきたというだけだったと気づくに至ったのだ。

なので教会に限らず、どの道からであっても、真理を尋ねていきさえすれば、自ずと見えてくる景色はあるし、やがて真理に近づくにつれ、他の道から登ってきた同じ求道者たちとも出会うことだってある。むしろ、その場においては我々統一教会の信者こそが「選ばれしもの」という選民思想からくる奢りによって、周りが見えておらず、分裂を生んでしまっているという事実にこそいい加減気づかなければいけないだろう。

ここで特に現役信者に一つ考えて欲しいのは、果たして文氏の教えや言葉が何であったのか?ということだ。我々がかつてどこにいて、どこを目指していたのか。文氏自身が統一教会を通して何をしようとしていたのか?その辺についての見解はおそらく三者三様、同じ信者どうしでも意見は分かれるところだと思う。もちろん公式見解のようなものもあるにはあるだろう。しかし、少なくともその見解を出している家庭連合の目指す先に、万民が幸福になれる未来はなかなか見えてこないし、他の統一教会各派についても然りだと言わざるを得ない。

なぜ私がこのような事をさらりと言ってのけてしまうのかといえば、そもそも「宗教」というアプローチ自体に限界があると考えるからだ。では一体どうすれば良いのか?その答えはおそらく宗教を脱した先にこそあると考えている。「守破離」というプロセスを通して、反発や恨みからくる離脱ではなく、正しく宗教から離れる中で見えてくる境地。

私は、文氏もおそらく我々信徒たちに、統一教会という宗教を通過したその先の景色を見せたかったのではないだろうかと思うのだ。なぜなら、2000年に入って文氏自身も「宗教の時代は終わった」と語られる場面が度々あったからだ。しかし彼の場合、全人類を救おうとせんがために、筏どころかノアの方舟級のあまりにも大きな船(宗教)を作ってしまったが故に、多くの信者が、自分が船に乗っている事すら忘れ、やがて船を漕ぐことにばかり必死になり、何のために、そしてどこへ向かっていたのか、それすら忘れ、船から降りるタイミングを未だに失してしまっているとも言えるのかもしれない。

オリーブの葉をくわえた鳩は既に去り、今はその鳩を放った主さえ不在となってしまった。

楠高次『平和を愛する世界人の息子として~宗教二世として歩んだ人生と高額献金を経験して~』

まず、祝福結婚を希望される方には、基本的に以下の項目について理解を深め、同意をいただいています。

統一原理を学ぶ
創設者ご夫妻をメシヤ・真の父母として信奉する
礼拝参加および十分の一献金(収入の十分の一を献金する)を励行する
飲酒、喫煙を行わない
婚前純潔や結婚後の貞操の重要性を理解する

続いて、以下のステップを経て祝福結婚式に臨みます。

❶父母(二世の場合)もしくはマッチングサポーターによるお相手紹介
❷当人同士の交流期間(❶、❷のステップを通して、その相手と祝福結婚に進むかどうか本人たちの意思で決定します。)
➌双方の結婚への意思確認
➍祝福結婚式への参加

※ 詳しい内容は公式ホームページをご覧ください。

国際合同祝福結婚式2023開催のお知らせ

監督の Barbie MacLaurin は旧統一教会の会員ではありませんが、ドキュメンタリーには合同結婚式について批判的な内容は含まれず、また、旧統一教会が公式に取材を許可したためか、各国のUPF他が YouTube 等に動画を掲載しています。11年前の作品ですが、両親に抗わない2世たちの表情は市井の若者たちの表情と変わりません。

世界的な韓流ブームの先駆け(?)である旧統一教会は、韓国から海外へ進出した当初から、日本でも米国でも英国でも他の国々でも騒動を引き起こしました。しかしながら、進出して以来ずっと旧統一教会の資金源であり続けた日本とは異なり、年月の経過や信者の世代交代につれて角が取れたのか、教祖が救世主を称していたにも関わらず、日本以外では単にキリスト教から派生した新宗教・新興宗教と見做されているのかもしれません。



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