ハンター、ドルイド、プリースト

わかりやすいように文頭にタグを置いておこう。
 #Heathstone #ハースストーン


言うまでもなく、最近のハースストーンは面白くない!
このブログではその理由をうまく語ってくれていることだし、私が改めてHSプレイヤーに向けて語る必要もないと思う。

代わりに、この退屈さはハースストーンの基本方針に由来しているんじゃないかって説を提唱させてくれ。


"打ち消し"がない弊害

HSプレイヤーなら知っての通り、ハースストーンにはカードの使用や発動を妨害・無効化するカードは存在しない。場にあるカードにかかった効果を取り除く"沈黙"があるだけで、そもそも場に留まらないカードや場に出るだけで発動するカードには一切の対策ができない。……というか、そもそも相手ターンに操作することが一切ない

実際、さっきのブログで紹介されたカードはどれも、

1.場に出るだけで発動するカード("雄叫び"と"自分のターンの終了時")
2.後から”沈黙"しても依然強いカード(大型の踏み倒し)
3.相手ターンを跨がずに自主的に破壊する手段があるカード(憑りつかれた従者とハドロノックス)

……ばかりだ。
わかっていても対策がとれないカードは、当然強い。

そして、紹介されたカード群にはもう一つ共通点がある。
どれも挑発持ちで対処が困難なミニオンを場に出す点だ。
("挑発"を持つミニオンがいる限り、他のミニオンや対戦相手への攻撃ができない)


ドルイド型デッキ:無限に湧く大型ミニオン

妨害手段がないカードゲームでは、根本的に"コントロール"デッキが存在できない。なにせ何も"コントロール"できるものがないのだから、必然的に正統派の長期戦デッキは『際限なく大型の挑発ミニオンを出し続ける』というアーキタイプに帰結する。

もちろん一刻も早く安全な局面を作り出したいから、コストの踏み倒しやマナ加速も望まれる。その両方の性質を兼ね備えていて、実際このタイプのデッキを幾つも輩出したドルイドは、"この手のデッキ"を代表させるに相応しいことだろう。

紹介された【キューブロック】【ハドロノックスドルイド】【クエストローグ】以外にも、【翡翠ドルイド】や【奇数パラディン】もこれに類する。


プリースト型デッキ:長期戦でのOTK特化

ドルイドのような正統な長期戦デッキに対抗しうるデッキは、大別してふたつ考えられる。そのひとつが、除去や回復で長期戦をさらに引き伸ばし、手札に呼びこんだコンボパーツでワンターンキルを狙うデッキだ。
……ハースストーンには手札破壊もほぼ存在しないので、やはりこれも根本的に対処手段はない。

実際、最新のメタ環境では『壁ミニオンに体力を2倍にする呪文を2回唱えた後、攻撃力を体力に揃える呪文を唱え、攻撃する』『効果ダメージを倍にするカードを大量に複製して2^n倍の直接火力で即死させる』といったOTKに特化したプリーストが成績を残している。

あらゆる種類の【OTKプリースト】の他に、【OTKパラディン】【マリゴスローグ】【マリゴスドルイド】【トグワグルドルイド】【クエストメイジ】【フリーズメイジ】などがこのアーキタイプに属する。


ハンター型:問答無用のアグロ

これら二種に対抗しうるデッキがあるとしたら、それはそもそも相手が行動を起こすより早く相手にトドメを刺せるデッキくらいだろう。相手の序盤凌ぎにも屈せずに殴り続ける、前の二種に負けず劣らずディスコミュニケーション的なデッキだ。

各種【〇〇ハンター】の他に、【テンポローグ】【奇数ローグ】【テンポメイジ】などが当てはまる。


まとめ

カードパワーが抑えられているうちは多種多様なデッキがそれぞれの勝ち筋を追及できても、インフレが煮詰まってくるにつれて上記の三つのアーキタイプ以外は善戦さえできなくなる――ここ最近のハースストーンの退屈さは、"打ち消し"がないカードゲームという基本コンセプトに由来している可能性がある。

この記事が参加している募集

スキを押すと武藤遊戯が使ったカードをランダムに一枚引けます。(noteに登録していなくてもボタンは押せます)