ご当地 VS 観光客! 大学生の考える伝統文化
おひさしぶりの投稿です。
エベレストよりも高く積み上がったレポートの山を見事登りきりました。
そんな課題の多かった今期なのですが、けっこう楽しい授業もありました。
芸術に関する授業で、「伝統文化を継承する」ことの意味を考えました。
そこで取り上げられたのは、沖縄県宮古島のパーントゥです。
知っていますか?パーントゥ。
僕は知らなかったです。全く。
上の画像にうつっているカオナシみたいなのがパーントゥなんです。
見た目はなんとも不気味ですよね。
パーントゥは草をまとっており、体中には泥がベッタリとついて異臭を放っています。
この見た目も恐ろしいパーントゥは、村人を追いかけては、顔や服、持ち物に泥を塗り、家の壁や室内にまで泥を塗りたくっていきます。
ここまでの話だと、一見パーントゥは悪魔のように見えます。
まさにその逆、パーントゥは来訪神です。神様なんです。
感覚的には、秋田県のなまはげと同じです。
さて、塗りたくられる住民は、喜んでパーントゥに泥を塗られます。泥を塗られたら厄払いの効果があるんです。つまり、ものすんごくいいことなわけです。
宮古島は観光地としても有名ですが、パーントゥの祭りに参加した観光客が、泥を塗られたことに対し、苦情を入れるということがありました。思ったよりひどかったと。
島では、汚れるため注意してという注意書きもしているそうなのですが...。
なまはげでも同じような状況が起きています。
「なく子はいねぇがぁ」と怖がらせるのは、児童虐待に当たるとかなんやら。
どちらの気持ちもわかります。警告もしているし、よそもののくせに伝統的な行事を侮辱するな。一方、やめてと言ったら泥は塗らないでほしい。
まさにご当地VS観光客の縮図です。
どちらもまだまだできる工夫はあると思います。カッパを配るとか。
では、伝統文化が変わっていくことは伝統文化の破壊につながるのでしょうか。
僕は、伝統文化は変容していってもいいんじゃないかと思います。
引き継いできた先代たちの思いは、文書や映像として残しておいて、文化財として語り継ぐことで消滅は防げる。
僕が伝統文化を継承するという点で、大事だと思うのは、いかなる形であれ後世まで引き継がれることです。
時代は常に変化し、人々の価値観も、思考も、トレンドも、嗜好も、不変なもの。
絶対的なものは存在しないと思っています。
だからこそ、時の流れに合わせて変容していったほうが、楽しめるし、後世にも残しやすいのではないでしょうか。
泥を塗るのではなく、泡々をつけるとか、香水をつけまわるとか。
僕はけっして今の伝統文化を否定するわけではありません。もちろんそのままの形で残せるのであればそれが一番であると思います。最終的手段として、人々の嗜好にあわせたものに変えていくのもありなんじゃないかと考えているだけです。
とてもむずかしい問題です。
でも、こうやって伝統文化はどうあるべきかを考えること自体に意味があると思います。
今はコロナで行けないですが、いつかは宮古島でパーントゥの儀式を実際に体験したいです。体験したら、このような考えが180度変わるかもしれません。
ここまで記事を読んでくれたみなさんも、ぜひ伝統文化と現在について考えてみてください。
今の伝統文化でほんとうに人々は幸せを感じているのか、逆になぜ昔の文化でいまも幸せを感じることができるのか。
僕の記事を読んで、少しでも多くの人が、伝統文化について考える機会となればいいなと思っています。
ではでは、今回はすこし攻めた意見を言ってみました!
ぜひみなさんも宮古島で体験してみてください!!!
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