新規オタクになった半年を振り返る

※7500文字超えてます。(滝汗)


2022年5月16日。
Twitterで、週末に開催されるNCT 127の来日ドームツアーの名古屋公演のチケットが残りわずかというNCT_OFFICIAL_JPのツイートがたまたま流れてきた。

朝も昼も夜も暇さえあればツイッターランドを開いているツイ廃の自分に、この時だけは感謝したい。

少女時代でK-POP界隈に足を突っ込んだわたしは元々スバク顔で日本慣れしているSMドルが好みだった。名前や曲を少しだけ知っているNCTというグループ。名古屋という地元開催。名古屋の空席はわたしが埋めるんだという謎の使命感。ツイートを見た瞬間に地元の友人に連絡をして、意外にも乗り気だった友人と即決でチケットを購入し、間に合わないとマズイと思い、草鈍器もそのまま流れで購入した。わずか数時間の間にできた週末の予定は、久しぶりの日本での韓国アイドルのコンサート。しかも、SMドルの単独コンは少女時代の2nd日本ツアーぶり。現場に飢えていたわたしは、もうそれだけで楽しみでしょうがなかった。

チケット購入後に、「コンサートまでに時間ないけどNCT 127を予習しないとね⭐️」と元気よく調べ始めて数分もしないうちに、わたしはすぐに壁にブチ当たった。

NCT?NCT U?NCT 127?NCT DREAM?WayV?(SuperM?)

に、23人?!!?!?!!!!

……

…………

………………23人って何?(※2022年5月時点)

NCT、ヤバイ、覚えられない。噂には聞いていたけど、冷や汗が止まらない。周りにNCT好きの知り合いもいないので誰にも聞けない。日本のEXILEに似たシステムだという認識はしていたけれど、それ以上の複雑レベル(無限拡張&無限開放)だった。まず、NCTという23人全員が所属する大所帯があって、それぞれが所属する固定グループがあって、固定グループを掛け持ちしているメンバーもいて、リリースする曲ごとに担当するカムバメンバーが変わる仕組みもあって、所属しているはずのグループで今は活動していないメンバーもいて、固定グループにまだ所属していないメンバーもいる。その上、超〜〜〜多国籍。

わたしが行く予定のナゴヤドームに一体誰が何人来るのか把握するのにも一苦労だった。わたしが行くのはNCT “127”の日本初ドームツアー。NCTはネオカルチャーテクノロジーの略で、ネオカルとも呼ばれる。127はソウルの経度のことで、通称イリチル。ファンダム名はNCTzenで、通称シズニ。一応、コロナ禍前の韓国での授賞式で生パフォーマンスは目にしていたらしいけど、しっかり見た記憶がないのでほぼ初対面。9人とナゴヤドームで会える。理解。……えっ、 “テイル”さんという方が入国後隔離してくれていたのにコロナ陽性で出演キャンセル?歌がうまくて最年長の “テイル”さんに会えないのか……

と、努力はしたものの、わたしも友人も数日では覚えきることができずに、結局公演当日は名前と顔が一致しないまま会場入りすることになってしまった。一般で購入した座席は最天井(背中が壁のガチ最後尾)だったので、一般の仲間が多かったのか周りにゴリゴリのオタクは見る限りはいなかったけれど、ペンライトを持っているくせにコンサート中盤まで名前と顔を一致させるのに必死だったのはわたし達だけだったかもしれない。

NCT 127の中でも韓国ナムジャアイドル界隈で有名かつ、わたしの顔面ストライクゾーンしかいないクチルズの “ジェヒョン”さんのことが気になってはいたけれど、コンサート序盤でそのジェヒョンにしっかり心臓をズバズバと射抜かれていた。ファンサイト等で調べた時には分かっていなかったのに、動いているジェヒョンを生で見た瞬間に真っ先に名前と顔が一致し、図々しくもジェヒョンがカメラに抜かれる度に天井席からハートを送っていた。隣では友人がテヨンがカメラに抜かれる度にハートを送っていたので、その近辺の天井席の中で最もハートを送っていたに違いない。

コンサート終盤、全員の名前と顔も一致したし、念願のTOUCHも見ることができたし、ステージセットやトロッコもすごいし、初めて聞いた曲も良い曲ばかりだし、コメントもかわいいし、NCT 127というグループにまんまと心を奪われていた。やっぱりコンサートって楽しい!コンサートってすごい!直接見てしまうと(沼に)落ちていくスピードが尋常じゃなく速い!現場しか勝たん!終演後の帰路、自分が運転する車内はNCT 127の曲しか流さなかった。余韻余韻。

完全にやられてしまい、名古屋公演一日じゃ足りないな〜……完全体で見てみたいな〜……と思っていたところに、名古屋公演の翌週末の東京公演のステージサイド席の発売のお知らせがあり、初日の公演2日前にそれを発売と同時に即購入した。高速をかっ飛ばして弾丸で東京ドームに向かった。名古屋公演後、東京公演までの一週間でNCT 127に特化した履修をハイスピードで進めていたので、メンバーのキャラクターやそれぞれのケミについてもかなり知識を得た状態で参戦した。

東京ドーム初日、まだNCTを知って一週間しか経っていない超新規にも関わらず、メンバーの涙につられてドバドバ泣いた。

東京ドーム終了直後、翌月の大阪公演最終日(オーラス)にも参加したい気持ちが溢れて、その時点でまだ購入可能だったプレイガイドでオーラスのステージサイド席を購入した。それに加えて大阪公演初日の前日20:00に急遽当日引換の機材解放席の販売もあり、どうせなら2日間行きたい!という、がめつい思考回路で機材解放席も単番で購入。そして、ステージサイド席だと覚悟していた大阪初日の機材解放席が当日引換時に受付にてスタッフの方に(おそらく当日引換入場時の先着案内)指定席との差額を払う選択を提案され、その提案に従うとスタンド下段中央前列のTOUCHのパフォーマンスをするバクステ目の前という超神席の紙チケを渡された。突然のミラクル座席昇格に理解が追いつかず、新規すぎて自分をシズニだとカテゴライズするのすらおこがましがったのに、肉眼で初めてガッツリと9人を認識できる距離で見てしまった上に座席付近にはショウタロウもいて、バクステからメンバーがショウタロウを認識して話しかけているではないか。つまり、わたしもメンバーから認識可能な距離感にいるという事実に完全に脳内がバグり、気づけばあっという間に新規シズニの仲間入りを果たしていた。自分の行動力にありがとう。と同時に懐かしいコロナ禍前のフッ軽感。自分にまだこんな熱量があった事が嬉しくもあった。

そして、オーラスの公式サプライズ映像の中にあった日本シズニ達の「(コロナ禍で会えなくなった時期もあったけど)日本に戻ってきてくれてありがとう!」のメッセージに何故かわたしがメンバー以上に涙腺崩壊。

韓国のアイドルが海外でのコンサートを再開し始めた時に、水際対策も未だ厳しい中で真っ先に日本に来ることを発表してくれたNCT 127。コロナ禍という混沌の中に紛れて、日韓の距離も遠くなっていると感じていた最中、もう韓国のアイドル達は日本の市場を意識しなくなるのかもしれない、という不安を抱えていた韓ドルファンは少なくなかったと思う。(少なくともわたしは抱えまくっていた)日本で活動しなくても、日本のファンに媚びを売らなくても、日本語ver.や日本オリジナルソングなんてなくても、韓国のアイドルグループは既に日本で絶大な支持を得ているし。わたしは結局、「日本に来てくれる韓国アイドル」が好きだっただけ?未だに一昔前のレベルで日本で活動してくれる韓国のアイドルを求めているの?公演数も多くて特別扱いされてると勘違いして一方的に優越感に浸れる日本の現場が欲しかったの?なんて思ってしまったり。(その気持ちがゼロだと言えば全くの嘘になる)韓国のアイドルは移動に時間も手間もかからない国で手っ取り早く稼げるし、WIN-WINな関係だとずっと思っていた。自国以外のオタクにこんなに優しいアイドルっていないし、こんなに日本語を喋ってくれて、こんなに日本のメディアに出演してくれて、日本用のアルバムまで出してくれる海外のアーティストって正直いない。別にそれがビジネスだって事は日本のファンは分かってる。K-POP界隈特有の文化だとも思うし、日本のオタク(わたし)は贅沢すぎるその状況に慣れてしまっていて、コロナ禍はそういった意味でも慣れ親しんでいた文化が、韓国のアイドルと日本のオタク達が積み上げてきたものが、なくなってしまうような気がして厄介だった。

日本シズニの「日本に戻ってきてくれてありがとう!」という言葉は、本当に、本当に、言いたかった言葉そのままで、涙が出た。日常の当たり前が当たり前じゃなかったことや、普通だと思っていたことの有難みに沢山気づかされたコロナ禍だったけど、コンサートだってそのうちのひとつだったし、ましてや韓国のアイドルが日本に来てくれることは、コロナ禍以前も当たり前だとは思っていなかったけれど、それ以上に当たり前ではなくなった世界で、日本にあるドームを夢の舞台だと言ってくれてありがとう。夢を叶える瞬間に立ち会わせてくれて、本当に、ありがとう。涙を流すメンバーを見て、また号泣。こんなにオーラスらしいオーラスは久しぶりだった。

その後すぐ8月にNCT 127の日本でのファンミーティング開催決定のお知らせもあり、メンバーの中でジェヒョンを含む3人がコロナ陽性の為、完全体で会うことは叶わなかったが、それでも日本での現場が立て続けにあること自体が嬉しかった。月末のSMTOWNで必ず完全体で来ます、とリーダーのテヨンが言ってくれたのも嬉しかった。

SMTOWNは、NCT 127の名古屋公演以前に数年ぶりの日本開催発表とチケット抽選があったが、少女時代目当てでNCTにハマってしまう前から元々チケットを確保していた(現場に飢えていたので)。追加公演含め3日間東京ドームで開催されたSMTOWNでは、3日間それぞれ少しずつ異なるセトリで(全日参加した)、初めてNCTほぼ全員のステージを直接見ることができたので、あっという間にNCT全員の沼に落ちた。特に、WayVのパフォーマンスとかもヤバくて(以下略)

ますますジェヒョンやNCTメンバーへの愛と、日々抱える感情がデカくなっているのを自分でも分かりやすく感じていた。TwitterもインスタもNCTまみれ。新規特有のこの勢い。いつぶりなのか分からないこの高揚感。知ってるよコレ。そしていよいよ、このタイミングで初めてリアルタイムでNCT 127のカムバも経験できる。「応援したい!枚数貢献したい!力になりたい!」という気持ちが大きかった。

ここ数年でわたし一人が何もしなくても(一人一人が集まっている巨大なファンダムだということは理解しているが)、韓国の音楽番組に出演しなくても1位を取れてしまうし、わたしが一回しか見ていなくても、MVがすぐに1億回再生され、アルバムの販売枚数も細かく数えるレベルにすらないモンスター級記録を打ち立て、常にメンバーの名前は国内外でトップニュースになり、ファンが見ているのは国内ではなく米ビルボードチャート、というような規模デカワールドワイドグループになったBTSだけを推していた頃に比べると、より一層わたしが応援してあげるんだ!というファンとしての役割に対する使命感が強い(貢献度が高い)部分が久しぶりに初心に返ったような気持ちでかなり楽しかった。(それぞれに良さはありつつも)

アルバムの初動販売枚数が気になって集計に毎日ドキドキしたり、MVの再生回数を伸ばすための呼びかけツイートで溢れるTwitterのタイムラインを見たり、音楽番組で1位を取れるかどうか、投票して結果がどうなるのか外出先でも気にしていたり。これを本気でしたのは、いつぶりだったんだろう。Melonアプリを日本のスマホにインストールするのに苦戦していた頃くらい昔な気がする。(伝われ)

忘れていた感覚、これ!これだよこれ!これが楽しくて幸せで韓国アイドルのオタクしてたんじゃん!という感動。「BTSをペン卒してNCTに移行した人」のレッテルを貼られようが、推しが増えてしまったものはしょうがない。久しぶりにオタクをしていて“胸が苦しい”よりも“楽しい”が勝っているこの感じ!それがよかった。それを純粋に楽しんでいた。

ARMYだけをしていた数年間と2022年後半の現在のわたしのオタクスタイルは全く異なるし、ジョングク一人ばかりについて話していた自分が突然雑食オタクになっている自覚は十分にある。ARMYとしてのわたしと出会ってくださった方や、ARMYとしてのわたししか知らない方に、現状全てを理解してほしいとも、受け入れてほしいとも思わない。わたしも取捨選択しているので、わたしのことも自由に取捨選択してほしい。

「BTS降りたんですか」「ジョングクペン卒したんですか」「もうBTSやジョングクは追ってないんですか」という質問にどう答えるべきかも悩ましかった。時間軸だけで言えば、BTSの会食動画よりも少し前にNCTに出会い、推し始めることになっているのだが、それを知らない方からすれば“会食動画をキッカケに推し変した人”と思われても仕方のないタイミングだったとも思ってはいる。NCT関連のストーリーを載せるだけで、ff外のアカウントに苦言を呈されたりもした。あまりの新規特有の露骨さに嫌悪感を持たれた方もいるとは思う。

厳密にBTSをペン卒したとは思ってはいないけれど、以前のようにジョングクに対して一点集中でほぼ毎日ツイートしたり、情報をまとめたり、新しい円盤やグッズを出る度に買ったり、海外公演に飛んだり等の応援は現在していないし、今後も100%ではできないと思っているのは事実ではあるので、この状態を人によってはペン卒と変わらないね、と思う方がいてもおかしくはない。ジョングクのことは1ミリも嫌いになったりしていないし、熱量が変わったとしても好きなままで、彼がわたしの人生を変えてくれた推しであることに変わりはないけれど、実際、ジョングクのことを人生最後の推しだと本気で思っていて、掛け持ちの雑食オタクなんて自分にはできない!と信じて疑わなかった状態から、わずか半年でこんなにジョングク以外のことを好きになるとも思っていなかったし、BTSが現在のような活動状態になるとも思っていなかったし、この先、自分やアイドル達の状況がどうなるのかは日々の界隈に溢れるニュースを見ているだけでも、予想もできず分からないことばかりだし、全力でARMYだった時を完全に思い出にしてしまうには個人的に色々な意味で重たい数年だったので、簡単にペン卒したと言いたくない部分もある。(一文が長い)

思えば、ジョングクが最後に日本に来たのは2019年12月。わたしはBTSの日本公演がかなり好きだったので、いつかまた行きたいとは思っているけれど、この先7人での活動が再開しそうなのは、兵役と今後の活動計画に関する事務所の発表によれば2025年。その頃にわたしがK-POPに限らず、何のオタクをしているのかはもう全く検討もつかないし、何のオタクでもないかもしれないし、SNSを辞めているのかもしれないし、日本に住んでもいないかも。

コロナ禍による現場飢えの反動と推しは推せる時に推せ!と後悔したくない一心で2022年後半は様々な現場に足を運び、日本初ショーケース規模の現場から韓ドラで魅力に気づいた女優さんのファンミーティング、ずっと行きたかった外タレ単独公演までNCT以外も含めて月1〜2くらいの頻度で様々な現場に足を運び、もはや現場に行くことはわたしの趣味というよりも“延命”作業になっている。(え)2年半ほど現場に行けなかった期間を取り戻しているかのようで忙しいけど、正直毎日めちゃくちゃ楽しい。現場に行くために仕事をしているし、仕事で現場に行けないのは本末転倒なので、そんな状況を回避するために日々余裕のあるスケジュールを心がけて仕事を頑張っている。大学生の時のオタク生活も楽しかったけど、社会人も悪くない。全然幸せに生きてる。今週末のSEVENTEENの現場で今年は〆かもしれないけど、すでに来年の現場も決まっているし、何の悔いもなく年越せる。

P.S.
ジェヒョンは、口数めっちゃ多いわけでもないし、必ずしも誰かと一緒にいるってわけでもないけど、何もせずとも隠しきれない陽キャ属性なのと我が道進む一人っ子タイプで他人に影響されない故に偏見とかも全然持ってなさそうなので親しみやすいのかと思いきや全然手届かないので好きです。おもしれー男だし、首すわってない赤ちゃんだし、地味に交友関係広い喋らずとも陽キャ組だし、国ごとで偏見とか持ってなさそうだし、なんでも受け止めてくれそうな包容力がありそうだし、それ故に告白されたら断れないタイプなのかと思いきやバチバチに断ってきそうなので好きです。気を抜いていると全く表情筋が動かなさそうなのに、意外とアイドルモードになると恥ずかしがったりためらうことなく大胆なことをしてくれたり、明らかに喜怒哀楽の感情が顔に出るタイプで分かりやすいのが愛おしかったり、ファンの前では泣くのをグッと堪えていたり、頻繁ではなくても確実に沼に落としてくる頻度で世界中にファンがいると理解した上でいつも欲しいメッセージをくれるbubbleも含めて、手を抜いているのではなく、力を抜いて、自分でコントロールをしつつ95%くらいでアイドルをしているところも好きです。しっかり自分を持っていて自分のしたいことを自分のやり方でしているし、アイドルという仕事を楽しんでいるように見えるし、ジェヒョンに対してファンも必要以上に踏み込みすぎなくてよくて、若干線を引かれてるけど嫌な感じではない、みたいなファンとの接し方が心地よくて、わたし自身も重くなりすぎないので、日々の生活を支えてくれる推しとしてかなり愛でやすいので助かっています。まとめると、顔以外もちゃんと好きだよ!という話でした。

NCT全体での1推しはジェヒョン、2推しはマークです。イリチルは勿論、ドリムの現場にも出没しますし、威神の単コン現場(日本来てくれ)やNCT海外現場にも行きたいという野望を抱いています。顔だけでいえば、ウィンウィンとルキズのウンソクが好きです。ジョングク(BTS)・ジェヒョン(NCT)・ウヌ(ASTRO)・ミンギュ(SEVENTEEN)辺りのお顔の好みが合いそうな人、いつでも鬼語りや他のおすすめアイドルDM等もお待ちしております。シズニの方、もしよければ仲良くしてくださいね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

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