見出し画像

◆はじめに◆

これまで数多くのエビデンスに基づく株式投資についてのnote記事を書いてきて、ご好評いただいております。

過去の記事を読み返してみると、ある程度株式投資の経験がある方ならなんとか理解できる内容だったかと思いますが、初心者には少しとっつきにくい内容になっていることに気づいたので、初心者向けに過去の内容をシンプルにまとめ直してみました。

手法の根拠となるエビデンス部分は他の記事に譲るとして、実際に有効と思われる手法だけを紹介するような形にしたいと思います。実際には、バックテスト結果なども理解した上で投資した方が安定はするのですが、すぐに実践できるようにということで、そのような部分はすっ飛ばしますw

これを読んで、もし投資手法の根拠を知りたいのなら私の他の記事も購入し
て読んでいただければと思います。

シリーズ化を予定していますので、一記事一記事は短く、読みやすい内容にするようにします。たまに無料記事も織り交ぜようと思ってますので、ぜひ読んでみてください。

第1弾では、私のnoteでよく使う指標や用語の解説から始まり、有名なファクターの解説、最近有効性が高まっている投資手法まで解説したいと思います。途中までは無料で読めます

※有料noteになります。投資は不確定要素が多いため,私のnoteを購入しても必ず儲かるわけではなく,損する場合もあるということを理解した上でご購入ください。また、投資助言業にあたる可能性があるため個別銘柄の推奨や投資判断については書いていません。ダイレクトメッセージでの質問も全てには答えられないのでご了承ください。私のnoteで損した場合も、私は一切の責任を負いませんのでご了承ください。


◆基本的な用語や指標の解説◆

まず、ここに書いている用語や指標は理解しておいてほしいと思います。ググればでてきますが、一応軽くまとめておきます。

◇PER◇

株価が1株当たり純利益(EPS:Earnings Per Share)の何倍まで買われているかを表します。

1株当たり純利益の何倍の値段が付けられているか?を見る投資尺度として有名です。

PER/株価収益率│初めてでもわかりやすい用語集│SMBC日興証券https://www.smbcnikko.co.jp/terms/eng/p/E0025.html

次で説明するPBR同様、低ければ低いほど割安という判断になります。

一般的には10以下を割安とすることが多いようですが、あまりこの数字は重視しないので覚える必要はないかと思います。というか、ずっと見ていれば自然に覚えますw

◇PBR◇

PBRは、企業の割安姓を測る指標として有名で、PBR(株価純資産倍率)=株価÷一株当たり純資産 と表されます。

PBRは株価純資産倍率ともいいます。株価と企業の“純資産”との関係を表しており、低ければ低いほど割安といえます。過去の報告でも、PBRが低い方がリターンが大きい傾向が示されており、バリュー効果と言われています。

大体1以下が割安と言われますが、これもPERと同様数字を覚えずとも自然に見ていれば覚えるので、今は覚えなくて大丈夫です。


◇ROE◇

ROEとは株主資本利益率のことで、企業の株主価値を簡単に表す財務指標です。ROEの分母は株主が投下した資本分子は株主に帰属する利益を表します。

簡単に言うと、"ROEとは,自己資本をいかに効率的かつ有効に運用してどれだけ利益を生み出したか"を表す指標といえます。

ROEは以下の計算式で計算されます。

ROE(%)=(当期純利益÷自己資本)×100

ROEが高ければ、投下した資本に対する利益の還元が大きい企業といえます。

高ROEの基準としては、10~15以上が一般的でしょうか。基本的には8以下は低いという認識でいれば大丈夫です。


◇β(ベータ)◇

ボラティリティを表す指標で、低ければボラティリティの低いことを示します。高いと逆にボラティリティの高いリスクの高い銘柄ということになります。

ボラティリティとは、厳密ではありませんが、簡単に言うと、市場平均に対して株価がどれくらい激しく動くかを表す指標と思っていただければと思います。

ベータ値が1.2のファンドはインデックスが10%上昇したときにパフォーマンスが12%良くなることを意味しています。逆にインデックスが10%下がったときにはパフォーマンスは12%悪化することになります。ベータ値が高いほど値動きが激しくなります。

ベータ値 | 金融・証券用語解説集 | 大和証券
https://www.daiwa.jp/glossary/YST1647.html

低ければ低いほどリスクが低くなります。



◆株式投資において有効な基本的なファクター◆

株式投資の世界では、これまで数多くの学術研究で、その有効性が証明されてきたファクター(アノマリー)というものが存在します。
具体的にどのようなファクターがあるかと言うと、下記のようなものが有名です。

①低PER(PER=株価÷一株あたりの当期利益)
②低PBR(PBR=株価÷一株あたりの純資産)
③高配当利回り
④低株価リターン(リバーサル効果)
⑤小型株
⑥株価モメンタム(過去の株価リターンが高い)
⑦低ボラティリティ(低リスク)
 GPIFがこの手法を用いていることで有名

これらを用いることで長期的には期待値がプラスであることが分かっています。近年は有効性が下がっているものもあるようですが,全てが有効でなくなったわけではありません.

選好されるファクター特性は、なんらかの要因が引き金となって時とともに循環的に変化します。そのため、どれか一つのファクターではなく分散してポートフォリオを構築することが有効だと思います。

ここから先は

2,933字
この記事のみ 残り97/100 ¥ 1,500

よろしければサポートをお願いいたします。 いただいたサポートは今後の活動に使わせていただきます。