追加投資|ナレッジワーク
DNX Venturesは、株式会社ナレッジワーク(以下、ナレッジワーク)の総額45億円のシリーズBラウンド(共同リード投資家:WiL、グロービス・キャピタル・パートナーズ)にて、追加出資をさせていただきました。DNX Ventures としては、2020年のシードラウンド、2021年のプレシリーズAラウンド、そして2022年のシリーズAラウンドに続いて、4度目の出資となります。
今回の増資により、累計調達金額は61.2億円となり、今後ナレッジワークは「3年間で10個の新プロダクトリリース」を掲げ、マルチプロダクト展開への投資を進める予定です。
セールスイネーブルメント「ナレッジワーク」がもたらす価値
ナレッジワークは「できる喜びが巡る日々を届ける」をミッションに掲げ、営業力強化や営業生産性を向上する「セールスイネーブルメント」のプロダクトを提供しています。
昨今、グローバル水準と比較して、日本企業の営業生産性の低さが指摘されている中、労働集約的かつ属人的な従来型の営業体制からの脱却が、重要な経営アジェンダの一つとして注目されています。
実際、営業領域の課題には、営業企画(生産性向上、CRM/SFAデータ活用等)のような上流の課題から、営業現場レベル(担当者による成果のばらつき、商談準備の負担、新人のトレーニング等)まで非常に多岐に渡っており、組織規模が大きくなればなる程、そのペインは強く解決が難しいものとなります。
ナレッジワークがもたらす価値は、それまで属人化していた営業ノウハウを集約し、欲しい情報がすぐに見つけられる「ナレッジプラットフォーム」や、複数の商品知識を効率よく学習し、営業としての戦力化を支援する「ラーニング」、そして広範囲な業務プロセスやシステム連携をシームレスに行える「ワーク」など、営業企画と営業現場の両面から、組織全体に大きなインパクトをもたらすことができるAll-in-oneのプロダクトであることです。
今回投資に至った経緯
DNX Venturesが今回ナレッジワークへの追加投資を決めた理由は、大きく3つあります。
1. 大手企業を中心としたトラクション
2022年4月のシリーズA以降、業界大手企業を中心とした導入社数、利用ユーザー数ともに見事な成長を遂げており、「セールスイネーブルメント」のニーズを捉え、着実に市場を開拓しています。また、投資検討にあたり導入企業様のお話しを伺う中で、導入後すぐに価値を感じた声が多かったこと、プロダクトの直感的な使いやすさ、カスタマーサポート体制への信頼感、更なる機能拡張への期待や全社導入への前向きな意思を確認できたことも、投資判断の大きな材料となりました。
2. マーケットポテンシャルの大きさ
「3年で10個のプロダクトリリース」を掲げるように、セールスイネーブルメントは、ナレッジ領域を基点に、営業での様々な工程に対してプロダクトの拡張余地が広いこと、また、営業と隣接する職種に対しても、既存プロダクトやノウハウを活かした展開が可能であることから、効率よく市場拡大ができるポテンシャルを持っていると考えています。
3. 優秀な経営チーム
麻野CEOが描く壮大なビジョン。盤石な基盤と機動的なアプリケーション開発の実装を叶える川中CTO。営業・マーケティング・CSの事業面で、定量的/定性的な仮説検証を繰り返しながら、再現性を持った「データドリブンな経営」を執行する優秀なVP陣。そして、数百人と今後組織が拡大する過程において、麻野CEOの専門領域でもある「強い組織作り」が掛け合わされることが、ナレッジワークの非連続な成長への期待感を後押ししています。
最後に
ナレッジワークは、DNX Venturesが運営する「SPROUND」に入居していたシード期には、徹底的な「ステルスモード」のもと、ユーザーから高いengagementを獲得できるまで緻密にプロダクト開発を行い、PMF後のシリーズA調達以降は、「大胆なブランディング戦略」に舵を切り、書籍の出版や大型カンファレンスをはじめ、セールスイネーブルメントというカテゴリーの擁立と、カテゴリーリーダーとしての認知獲得を着実に実行してきました。
そんな大胆さと緻密さを兼ね揃えたナレッジワークであれば、新たに誕生した日本のセールスイネーブルメント市場を牽引し、日本企業の営業競争力につながるような、価値あるプロダクトを次々と生み出してくれるものと確信しています。
今後も、ナレッジワークのビジョン実現に向け、チームとして支援してまいりたいと思います。
(文:井無田ゆりか)
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