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「ちょっとしたこと」って、ちょっとじゃないよね。見積を見誤るな、という話

こんにちは。ボイストレーナーのでんすけです。

今回は、「ちょっとしたこと」って、ちょっとじゃないよね、という話。

ちょっとしたお願い、したことありません?

みなさんも、ありません?
ちょっとしたことだから、軽くお願いするわ!とか言った経験。
逆に、ちょっとしたことだから軽く引き受けますよ!と言った経験。

身近な例でいうと、例えば
「ちょっと買い物行って来て」とか。
「ちょっと相談に乗ってよ」とか。

音楽関連でいうと
「ちょっと一曲歌ってよ」とか、
「ちょっとボイトレしてよ」とか。
「ちょっと一曲作ってよ」とか、

それはな、
ちょっと、じゃねぇんだ。

難易度が低い(ように見える)のはナゼ?

得てして「◯◯して」といわれる作業って、
なんだか難易度が低いように見えています。
それは、

・何を
・どんなふうに
・いつまでに
・どれくらいの量
やればいいのか、というようなことが、
依頼者側の頭の中で割と完結していたり、
見積が甘かったり、
あるいは考えていなかったり、
そんなことが往々にしてあるから、なんだと思われます。

依頼を受ける側としても同様に、
その辺の見積が甘い場合があったりすると
安請け合いをしてしまうことになるわけですね。

意外とコマゴマした作業や判断が求められる

たとえば、「ちょっと買い物に行って来て」を例に取りますと。

まず、事前の確認
そもそも、何を買うのかを確認しないといけませんね。
買うものが多い場合、メモを取るなどの手間がまず発生します。
また、買うものによっては、たとえば近所のコンビニでは済まなくなって、少し遠くのスーパーに行かないといけない、など買う場所を判断する必要もあるかも。

お金どうするんだ?という話もありますね。
まず立て替えて、後から払ってくれるのか?
建て替えるお金がなかったらどうする?
前金で渡してもらって、お釣りを返すのか?
前金が足りなかったらどうする?

あ、着替えたり身だしなみ整えたり、
事前準備も必要じゃないですか。
店によってはエコバッグで割引とかあるから、
エコバッグも用意しないと。

あと、買おうとした商品が売り切れていたりして見つからなかった場合など、
とっさの判断をどうしたらいいんだろう
諦める?
それとも代わりの商品を探す?
別の店ものぞいてみる?

で、買って来たものは、どうするの?
片付ける所に片付けますか?
冷蔵庫いっぱいだけど、いろいろよけてすき間を作りますか?

・・・などなど考えるとキリがなくなる。

ちょっと買い物と言っても、
時間を見積ってみると意外とかかる
事前に確認する作業5分、
着替えて準備する時間5分、
片道15分のスーパーまでの移動が往復30分、
商品を探す時間15分、
レジも並んで5分、
買って来たものを片付ける時間5分

ざっと考えても1時間ちょいかかる作業。
しかも、商品がなかった時の判断とか、意外と高度な判断しないといけない。
さらに高度な判断を考えたりすると
「そういえば時計の電池きれそうだったから言われる前に買っておこう」なんていう判断も求められたりして、より高度な判断に。

これは、「ちょっと」した作業なのか?

「見積」の時間はしっかり取る

買い物の話だとあまりに身近ですが、
仕事の場合でも同じですし、
ボイストレーナーの僕なんかの音楽関係の人もそうですが。

お願いされた作業に対して
見積をする時間はしっかり取る
という姿勢は「マスト」なんだと思います。

当たり前の話なんですけどね。
これが意外と意識できない。
・・・僕のことです。

いろんな事情を説明された後に
「・・・てなわけで、ちょっとやってくんない?」
と言われると、
「あ、いろいろ大変そうだな、ちょっとした作業みたいだし手伝ってあげようかな」とか
「急いでそうだし、すぐ返事してあげないと」
とか考えてしまうと、
「じゃあちょっとぐらいなら・・・」
と安請け合いしてしまいがち。

結果的に、安請け合いは依頼側も請ける側も、どっちも損です。

依頼側としては、ほんとに「ちょっと」で終わると思っていたものが、
やってみると意外と面倒だったり
請け側からアレコレ確認がきて手を取られたり。
「あれ?作業者さん、意外と手際悪い・・・?」という気持ちに。

他方、請ける側も、
思っていた以上に時間と手間がかかってしまい、
「めんどくさい作業を振ってきやがって!」という気持ちに。

Win-Winの関係、ならぬ、Lose-Loseの関係
つらい。

なので、冷静に「見積る!」という時間を取って
どんな作業が想定されるのか、
どんなトラブル、リスクが想定されるのか
じっくりと考えてみるのが良いわけです。

認識のズレがお互いの不満につながる

そういうことを考えると、
「友達なんだから安く(タダで)やってよー」
というセリフは、依頼側として軽々しく言えないはずです。

よく、家電量販店なんかだと「値引き交渉」が当たり前のようにやられるようですが、あれ、僕としては品がないような気がしています。
ほかの店に比べてあからさまに高い!という場合ならまだしも、
数%程度の差しかない額を、そこまでして・・・?という感じ。

販売店の運営費用、もろもろ家賃や光熱費、税金の問題もあるでしょうし、
お客さんに還元されるような作業としては
すぐに質問に答えてくれる店員さんや、説明用のPOPの表示、
壊れないように梱包してくれることなどもあって、
そこそこの小売価格が付いていても仕方ないだろうと思うのですが。

逆にお願いされる側としては、
「これこれこういう作業があって・・・」
という説明をしっかりすることで、
依頼側との認識のずれを極力取り除いておく必要があるかと。

認識が合っていれば、
そりゃぁ、これぐらいの時間で、これぐらいの値段になるよね、
ということがお互いすんなり理解、納得できるはずです。

まとめ

ということで、「ちょっとしたお願い」って、ちょっとじゃねぇよ!という話でした。

きちんと「見積り」の時間をとって考えると
意外と細かい作業や確認事項は出てくるもので。
「ちょっとしたこと」だとタカをくくっていると
実際にやってみたときに、なんか違った・・・ということになりかねない。

それは、依頼する側も、される側も
両方が見積っておくことが大事。

依頼する側、される側、双方が真摯に仕事に向き合っていると
おのずといい仕事ができるんだと思います。

それではまたー。

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