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免疫のはなし(8)。 - 免疫を利用-ワクチン。

今話題のワクチン。どんなものでしょう。一般的にあるのが不活化ワクチン、生ワクチンと呼ばれるものです。

不活化ワクチンはウイルスを"不活化"したものを使います。"不活化"を簡単にいうと、増えることができない状態にしてしますということです。

このワクチンを体の中に入れると、B細胞中心の免疫、抗体を産生しててきをやっつける液性免疫が活性化されます。T細胞中心の細胞の中のウイルスには効き目が弱いとされています。

次の生ワクチンですが、これはウイルス自体は増えることができる、間違えれば増えて人に害を与えかねないワクチンです。基本弱毒化され、病原性がないものが使われます。

このワクチンを体の中に入れると普通の感染します。感染して普通に免疫応答があり抗体中心の液性免疫、細胞障害中心の細胞性免疫が活性化されます。こちらの方が免疫は強く引き起こされますが、生きているウイルスなので変異して害となすことがないとは限りません。

手軽に使われる不活化ワクチン、ちょっと心配もあるが免疫が強く誘導される生ワクチン、さてどちらが良いのでしょうか?

使用方法も若干変わってきます。不活化ワクチンの場合は大量の接種することができ、血中抗体の誘導にはむいています。しかし、長続きしにくいと言われています。生ワクチンはたくさん接種することはできませんが、ウイルスが増えていきますので長続きした免疫となっていきます。

製法も異なっているため、ウイルスによって不活化、生と作り方も変わっています。

最近のコロナウイルスでよく耳にするmRNAワクチンですが、上記で説明したものとは全く違いまうす。mRNAはいわゆる遺伝子を作っていく設計書です。これを細胞に無理やり入れてしまい、細胞に作らせてやろうという考え方です。細胞のタンパク合成機能を利用しようということです。

mRNAワクチンでは基本的には不自然、人工的な機序で細胞内へ入れることで免疫をつけるため、いろんな方法がとられていると思いますがここでは触れません。ここら辺、不自然さ、人工的な、ということの検証が今後の治験、実践の結果で解決方等、明らかになていることでしょう。今、副反応も多い感じなので、その機序を少しでも解明してより確実なワクチンとして欲しいものです。

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