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ワクチンでウイルスをやっつける仕組み - 2

B細胞とT細胞

体の中に入ってくる特定のウイルスを識別することが必要です。特定のものを識別する場合に問題点は多種多様なものに対してできないとこの機能を可能にするのが遺伝子再構成という仕組みです。

この仕組みが免疫機能の中に組み込まれある特定のウイルス、もっと言えばそのウイルスの一部分のタンパク質を認識できるようになります。

この機能(遺伝子再編成)はB細胞に、T細胞にあります。

B細胞では抗体の遺伝子(免疫グロブリン遺伝子)に組換えが起こり、抗原認識部位に多様性が生まれます。

T細胞でも遺伝子断片をまったくランダムに組み合わせることにより1種類のTCR遺伝子を作るように出来ています。

ウイルス感染の排除の方法ですが、B細胞は抗体産生することで直接、関節的に排除します。T細胞はウイルス増殖する元である感染細胞の排除することでウイルスを排除します。

抗原提示

感染を見つける最初のきっかけです。抗原提示というシステムで感染を発見します。

抗原を提示するのがMHC(Major Histocompatibility Complex)、日本語では主要組織適合性遺伝子複合体と呼びますが、これが細胞内にあるタンパク質の一部であるペプチドを細胞外へと提示します。

抗原提示されたものを先ほどのB細胞、T細胞が認識できるようになります。

抗原提示には2種類あり、樹状細胞、マクロファージなどの貪食細胞(異物と認識されたものを食べる)が提示する外部由来のもの、細胞内で作られる内部由来のものです。

外部由来のものは貪食能で細胞内に取り込まれ細かく分解、そしてMHCがその分解したものを細胞外へ提示します。

内部由来のものとしては細胞独自に日々有用、無用なタンパク質をその細胞のDNAの情報をもとに作り続けています。その作られているタンパク質の部品の一部を細胞外へ提示します。

攻撃、排除

B細胞が変形した形質細胞が作る抗体でウイルスの不活化と細胞に取り込まれないように防御、T細胞の感染細胞の細胞死(アポトーシス)の誘導によりウイルスは排除されます。

T細胞の働きをもう少し。ウイルスは生きた細胞にしか感染せず、感染した細胞の機能を使って自分の体の部品を作り子ウイルスを排出していく。

ウイルスが細胞に入り込む、ウイルスが複製し始める、構成タンパク質をMHCが抗原提示、T細胞が異物と認識、排除に動く。

ウイルスが細胞と共に死滅すると貪食細胞により取り込まれ分解、そのタンパク質を抗原提示、B細胞が異物と認識、形質細胞になり抗体産生する。

このようなサイクルでウイルスの排除は行われています。

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