私の長女コンプレックス
「妻の父が世界で一番怖い」と先月書きました。
書いてから、ふと、歴代妻の兄弟姉妹構成を概観。(太字が妻の位置)
妻一世: 女・女・男
妻二世: 女・女・女
妻三世: 女
妻四世: 女・女
妻五世: 男・女・女
長女がいませんね。(ひとり娘は長女と言えますが)
次女 3、三女 1 です。
ついでに言うと、末っ子率高し。ひとり娘を含めると 80% の確率で末っ子。
このことは、自覚しておりましてね。
私は、長女タイプが苦手。
長女タイプとは?
✅ しっかり者
✅ 真面目で常識人
✅ 頑張り屋さん
✅ 責任感強し
✅ 仕切りたがり
✅ 正義感強し
ほぼ良いことだらけなんですよね。
だのに、なぜ・・・
むしろ、その対極とも言える末っ子タイプと気が合うらしいのです。
末っ子タイプとは?
✅ お調子者
✅ わがままな自由人
✅ 世渡り上手
✅ マイペース
✅ 人に頼りがち
✅ さびしがり屋
微妙ですね。褒めているとは言い難いような。
末っ子の方は気を悪くなさらないでくださいね。(私も末っ子ですから)
長女タイプが苦手な私が、次女や三女と結婚すると、とんでもない落とし穴が待ってるんですよ。
そう。義姉(ぎあね)を持つことになるのです。
よくよく思い返してみると、岳父より義姉のが怖かったよね。
義姉一世
ヤオイ系小説家。男勝りで豪快な姐御。酒豪。
妹のことになるとスイッチが入る。宝塚オタク。
似ている人: ジャガー横田
その、いわゆる、ホモ小説をお書きになっている方でした。
私と同い年で、メチャメチャ面白い人だったので、すごく気が合って、妻と 3人でよく飲んだものです。最初からタメ口で話せました。
ただ面倒だったのは、妹思いが尋常でないこと。
結婚したばかりの頃って、夫婦喧嘩くらいするじゃないですか。
すると・・・
まあそれだけ妹を愛しているってことですし、根はやさしい人だったので、嫌いではありませんでしたが。
義姉二世
主婦。夫はゴー〇〇マン・〇ックス勤務。
二子玉川在住。プチマダム系。仕切り屋。
似ている人: 麻木久仁子
2 人目の妻は三女だったので、義姉が一気に 2人もついてきたわけですが、怖いのはやはり長女のほうでした。
またしても同い年でしたが、私はずーっと敬語で話してました。
向こうはタメ口で、私の名前をクンづけで呼びました。
その時点で、あ、苦手なタイプだわって直感したよね。
まだ結婚する前のこと。
突然、長女の夫が私を飲みに誘いました。
長女の夫も同い年。彼も、私をクンづけで呼びました。
赤坂の瀟洒な料理屋で長女の夫と会いました。
「ボクは飲めないので」と言って、彼はウーロン茶を注文。
イヤ~な予感しかしません。
だって、お酒飲めない人が友達でもない人を飲みに誘うわけないもんね。
そのお誘いは、「結婚を考え直してほしい」という、長~いお説教でした。
長女の差し金だな、と容易に見当がつきます。
長女は、私がバツイチだったことが気に入らなかったのです。
長女の夫も同じ考えだったんでしょう。でなければ、こんなカッコ悪いことできないでしょ。32にもなって。
ご両親は反対していないのに、小姑風情が裏工作ですか・・・。
私はその脅しを完全スルーしました。
結婚相手にも話しませんでした。
どう話したって、彼女の姉上を責めることになってしまいますから。
その数ヵ月後、挙式も披露宴もせず、籍だけ入れました。
ただ、向こうのご両親が、どうしても親戚たちには挨拶してもらいたい、とおっしゃるので、簡単な食事会には出ました。
私はその食事会に、親も姉兄も呼ばず、一人で出席しました。
20名ほどの親戚一同 vs 私 1名。
なんて非常識な家なんだ、と思われたでしょう。
非常識ですみません。私の大切な家族を嫌な目に遭わせたくなかったもので。
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義姉四世は、与論島に住みついて、島から一歩も出られない方だったので、一度もお会いする機会なし。(ほっ)
義姉五世は、今の妻の姉です。
義姉五世
主婦。素朴なおっとり系。長身だが低姿勢。
夫は市役所勤務。ダウン症のお嬢さんが 1人。
似ている人: 安藤サクラ
最初にお会いしたとき、折り目正しくご挨拶されたので、さすがは長女、と感じさせる美しさがありました。
しかし、怖さがまったくないのです。
長女特有の上から目線も、気取りも、迫力もない。
お嬢さんを紹介するときの自然な佇まい。
お嬢さんを見るときの慈愛に満ちた表情。
私は、何かを悟ったような気がしました。
母性がにじみ出ているのです。そして、そこには幸福感があふれている。
余裕たっぷりで、私に対して微塵の敵意も警戒心もなく、ただただ、こちらに安心感を与えてくるタイプの長女。
思わず、私の妻になる人に視線を移す。
(これがおまえのお姉ちゃんだったんか・・・なるほどねぇ)
惚れ直しました。
この現義姉は、長女タイプの良い部分だけもっていて、苦手な部分がないんですね。
長女でも、上に兄がいるので、第二子です。
3人兄妹の真ん中。兄がいて、妹がいる立場。
だからか。
一家を代表して・・・みたいな気負いがない。
でも、親と兄妹間の調整役はこの人なんだろう。
きびしい兄とわがままな妹に挟まれて目立たないが、じつは、この家で最も重要な存在。
長女ってお山の大将タイプが多いと思ってたけど、こういう長女もいるんですね。癒し系。調整型。中動態。
義姉さん、ありがとう。
私の長女コンプレックスを払拭してくれて。