アメリカ横断とI20

引っ越しや入学の手続きが完了し、カリフォルニアに戻ったのち、数週間後の出発に向けて家の片づけをしていた。

冷蔵庫、電子レンジ、オーブン、ディッシュウォッシャーなどの基本家電はついているのがアメリカ。移動はマットレス、ベッド、服やその他持ち物だけでいいため、楽であった。何度も引っ越していた理由はここにある。

愛車のBMW X5にマットレスから順に詰め込み、小物を上に重ねていくと後部座席を倒してちょうど荷物が収まるくらいまでになった。そう。車を持っていくついでに、横断しようと決めた。

その話を日本にいる父と母にしたところ、父が、昔からの夢だから、行く!と言っていきなりアメリカまで飛んできました。1人旅と思っていましたが、父も参加し決行。ルートは前もって決めていたが、父の要望も入れて変更した。

カリフォルニア➡ラスベガス➡グランドキャニオン➡セドナ➡アンテロープキャニオン➡モニュメントバレー➡メテオクレーター➡アルバカーキ➡サンタフェ➡アマリヨ(ビッグテキサスステーキランチ)➡オクラホマシティ➡メンフィス➡ニューオーリンズ➡オーランド➡マイアミ➡キーウエスト

という順番で移動を重ねた。長い日で一日10時間運転。父がいたため、交代で5時間ずつ片方は寝ながら移動していた。

道中、嵐にあって、町全体が停電、ホテルチェックインができずしかしホテルとOTAからはリファンドを受けられず、車中泊。夜中の1時くらいまで待たされたなど、サプライズもあった。

体調も全く問題なく、オーランドに着いて、簡単に荷ほどきをしてある書類を探していた。キーウエストから帰って数日後、メキシコのカンクンに飛ぶ予定であった。しかし。。。

I20の書類をカリフォルニアに置いてきてしまった。

引っ越しの後、一度カリフォルニアに戻り、当時付き合っていた彼女の引っ越しも手伝うことにしていた。彼女はラスベガス大学の医学部に進学を決めていた。彼女とはフロリダとラスベガスに別れる時、別れを決意していたが、引っ越しは掃除やら重い荷物も多いため、ヘルプに行くことにしていた。そのため、スーツケース1個分はカリフォルニアにおいて来たのだが、その中にI20の書類が紛れてしまったのだ。。。

もちろん郵送は間に合うわけもなく、カンクン行きはあきらめた。
幸いにも、ホテルも飛行機も到着日が見えない横断旅行であったため、取っていなかったので、キャンセル料などはかからなかった。

ところでI20とは、修学していることを認めた許可証で、一度海外などに出てアメリカに戻ってくるときに必要な書類です。アカデミックなプログラムや語学研修のためにアメリカへ留学する場合に取得する学生ビザであるF-1ビザが必要である。これは英語の勉強を含む学業を目的として入国申請する人を対象に発給されるもので、原則として週18時間以上のフルタイムの学校に通うには、学生ビザ(F-1ビザ)の申請が必要である。I-20とは、ビザの種類ではなく、留学生を受け入れるアメリカの大学や語学学校が発行する入学許可証のことで、F-1ビザ申請のために必要となるものである。

つまり、海外の入国審査の時、税関で怖いおじさん(もしくはおばさん)によく”Sightseeing?”と聞かれ、YesやNoとか答える場面をよく思い出す人がいるかと思いますが、F-1ビザの場合、academic と答えて、F-1ビザを提示してもI-20?と聞かれ、別の書類を出さなければならないのである。
I20は学校でしっかり勉強してますよ、履修単位はしっかり取っていますよ。という証明書のため、帰国する前や、海外旅行に行く前には都度取得が必要となっている。

そのI20を忘れたのである。

そのまま出国して帰ってこようとしても入国できなかった。

というように、留学中は意外と大切な書類なども多いため、管理、申請、提出など学校以外においても社会に出て必要最低限のスキルも身につくのだ。

そういう細かいところをないがしろにすると問題ばかり起こるので、しっかり把握して準備をするべきである。


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