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Shelter in place... あと10日

3/16にカリフォルニア州の6つのカウンティ(郡)で"shelter-in-place"のオーダーが出てから11日が経過し残り半分となった。その間各地(特にNY)での感染者・死者が増加したり、6つの郡が今やカリフォルニア州全域でshelter-in-placeになったり、今日のニュースによるととうとうアメリカが感染者数で世界で一番多い国になったりとか、状況は悪くなるばかり。

自宅待機になってから聞きなれない単語、"Quarantine(隔離)"とか"social distance(社会的距離?)"、"WFH(work from home:自宅勤務)"とか色々言葉を覚えたりもしたし、人生で一番料理を作ったりもしている。あと、コーヒー淹れるのうまくなったと思う。いいコーヒー豆を買ってハンドドリップで淹れるようになった。これは全くの偶然で、こんな騒が起る直前に、たまたまいいコーヒーを買う機会があっただけなのだが、こんな状況なので楽しみが美味しいコーヒーを飲むことになっただけなのだが。

ずっと家にいるのも苦痛なので、ちょっとでも食品がなくなるとスーパーに買い出しに行ってなるべく外の空気を吸うようにもしている。もちろんマスク着用の上でだが。11日経っても、いまだにトイレットペーパーやキッチンペーパーなどの消耗品はスーパーの棚に並ばない。一方肉や野菜、牛乳などの生鮮食品は問題なく供給されているし、コメやパスタなどの主食もいつ行っても見かける(コメは高いものしか積まれていないが)。

また目についたのは日系や韓国系のスーパーに行くと客・店員のほとんどがマスク着用だが、アメリカの店(Costcoやsafeway)では、アジア系の客以外、誰もしていない。Costocoに行った際、レジでsocial distanceを意識して1人ずつ対応しているのだが、まだ前の人がレジ中に後ろの客が品物を置いたら、その前の客がえらい剣幕で1.8m(6ft)以内は近くなと怒っていた。そのヨーロッパ系の親娘はマスクをし手袋をはめていたが、マスクは鼻のところが浮いていて外からウイルス入り放題だなと遠目で見ていた。危機意識が高いのかどうかわからない。

子供たちの学校(高校・大学)は全てオンラインとなった。多くの学校はZoomを使っているようだ。ただ、意外だが、先生があまりこの手のツールになれていないらしく、うまく授業を敢行できた回数の方が少ないと子供達がこぼしている。大学生の娘は寮もすでに退寮し、その分支払いは減ったのは助かったが、今度は嫁さんの仕事(某超大手の米国IT企業のコントラクター)が、3日間の自宅勤務の後、突然待機となりそのまま無給の状態となってしまった。

シリコンバレーの企業内でもコントラクターに対する扱いがまちまちで、リモートを許可するところ、paid vacationとして地位と給与を保証するところ、解雇するところなど様々。嫁さんが働く会社のCEOが大量のマスクを寄付したりするのがニュースになったりもしているが、従業員(コントラクター)としては、働いている人たちをまず救ってほしいというのが本音だろう。3/16の前後で、正社員はリモートでコントラクターは出社するような形が取られ、社内で「コントラクターは人間扱いされていない」という話題も上がるほど不満も溜まっていた。それでなくても、「年収1300万円あっても低所得者層」という記事でも書いたが、全てが高いシリコンバレーにおいて給与が打ち切られるほど困窮に直結する事態はない。実際、教育ローンや住宅ローンを返せない人たちも出始めている。

今回突出して失業保険の申請件数が増えているが、これはおそらくリテールなどhourly payで仕事をしている人たちが、店の閉店でどうにもならなくなった人たちが大勢いるということだろう。2007-2008年(この時もアメリカにいたな。。。)の金融危機のときは、店が今回のように閉まることはなかったが今回は実際に閉まっている。景気対策で2兆ドルの支援が今日可決され、失業保険や直接配布に回されることになった。日本でも同様のパッケージが議論されているようだが、果たして中途半端な存在である我々のような駐在員にどちらかのパッケージが適用されるのだろうか。政府関係者の方々、何卒ご考慮いただきたく。

さて、当初の予定だとこの自宅待機は4/6までだが、このまま6日に全てが解除されるのだろうか。私のいるSanta Clara countyは、感染者数の増加はだいぶ抑えられてきた。全米でもいち早く自宅待機を決断した効果だろうか?一方州外ではまさに爆発的に数字が伸びており、カリフォルニア州が鎖国でもしない限り、解除は難しい気がしてきた。とにかく、まずはあと10日、何事もなく過ぎますように。。

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